ステージの袖には、僕たちの使う楽器のケースなどが、
「がんばってこいよー」的な感じで、静かに、整然と積まれています。
そんな中に、・・・そうなんです、いつもいつも「オルガンにはレスリースピーカーがないと」と言っているわりに、
ステージ上にレスリー(スピーカー)が見当たらないのです。
昨年のブルーノート公演であったり、例えば椎名へきるちゃんのツアーなどでは、後ろにあったりするわけなのですが、
なんで、そばにあったり、なかったりするのか、と申しますと。
基本はね、そばにあった方が、やっぱり良いのですよ。
そこから音が出ているわけですからね。
ギタリストやベーシストの皆さんだって、ご自分のアンプを後ろに置いてプレイすることがほとんどです。
楽器の特性上、ベーシストさんは、「ライン」(←携帯のアレじゃないですよ(笑))といって、直接PAさんに音の信号を送ってしまうケースもあります。
キーボードも、基本的にはラインで音を送る楽器(⇔アンプを使う楽器)です。
ですが、オルガンには、レスリースピーカー(笑)。
こればかりは、ラインというわけにはまいりません。
どうしても、このスピーカー(に見えませんけどね(笑)。箪笥みたいね。)から音を出したい。
勿論、その方が、音が良いからです。
もう、圧倒的に、良いから、です。
しかし、なんといっても、このレスリーは、音がでかいのです。
そして、ある程度大きく出さなければ、この良さが出ない。
全員が爆音のハードロックバンドなどでしたら、ステージの上にあってもまず問題は無いのですが、
安全地帯さん(や、過去にはKinKiKi〇sさんのツアーなどでも、遠くにありました)のような、サウンドのバンドの場合、
このように、「キミちょっと時々うるさいので、遠くで鳴っててね(笑)」という感じで、このように、袖の暗闇(開演中は真っ暗です)の中に置かれて、
そこで、一人で、爆音で鳴っているのです。
お客さんの皆さんや、メンバーさん、僕も含めてステージ上の人には、レスリーに立っているマイクで録った音が聞こえているのです。
普通に聴いていると、まさか、ステージ袖15mも奥の暗闇で鳴っているとは思えないでしょうね。
面白いですよ、ステージ袖にいる方には、もう90%、レスリーの音(=僕のオルガンの音)しか聴こえないのですから(笑)。
しかもね、僕のレスリー147RVというモデルは、ヒューズ代わりに豆電球を使っていて(凄い発想(笑))大きな音を入力すると、・・・上のホーンの奥が光るんです。
今度から、僕のオルガンがぐわーって聴こえましたら、
「ああ、この瞬間、あの箪笥が、暗闇の中で光りながら音を出してるんだな」
と想像して頂けたら、・・・嬉しいです。
僕も、遠くで僕と繋がっているレスリーも(笑)。
さて、明日から、9日間で7日間ライブです。
移動も含みますので、実際、全くの休みなしであります。
僕にとっても、この密度は、前代未聞です。
しかしながら、
もう間違いなく、素晴らしい7日間になると思っております。
今ツアー、ここまでの8日間のライブも、一本一本、どれも、本当に本当に、素晴らしかったのですから。
この勢いで、取りこぼしなく、15戦全勝優勝となることでしょう。
勿論、僕も、改めて気を引き締めて、名古屋、大阪、福岡、熊本、そして渋谷公会堂三日間、とにかく、楽しんで、やらせて頂きます。
各地でお会いできます皆さま、どうぞよろしくお願い致します。
皆さまあってのライブです。
二度と無い人生、一緒に、二度と無い素晴らしい時間を、作りましょう。
沢山、食べていらしてくださいね。
僕も、それはもうしっかり(以下略(笑))。
ではー。