私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

古事記における雄略天皇

2015-10-08 10:08:19 | 日記

 古事記には「雄略天皇」について、前の赤猪子と同じように、多くの所に出かけて行っては、多くの乙女と出会たり、色々な事件に出会い、その都度、沢山の歌を歌っております、そのいずれ「志都歌」です。
 吉野川に出かけた時美しい一人の少女に出逢います。その時も歌います。
 又、ある時、吉野の宮の阿岐豆野<アキズノ>で狩りをした時でした。虻が飛んできて腕を刺します。すると、そこに蜻蛉がきて、その虻を食べて、飛び去ります。それを見た天皇は、また、歌を歌います。
 又、一時。葛城山に登ります。大きな猪が出てきます。天皇は刀を抜いてその猪を撃つのですが、猪はそれをものともせずに、天皇に向かってきます。その勢いのよさにたじろいた天皇は榛の木の上に登ります。その時も歌を歌っております。
 “天皇畏其宇多岐”<テンノウ ソノウタキヲ カシコミテ>と書かれております。この「宇多岐」は「怒り狂う恐ろしい唸り声」のことです。余りにの恐ろしい声にたじろいて天皇は木に登ってその難を逃れます。そなん弱々しい天皇のお姿を書いています。

 なお、これも余残事ですが、この「宇多岐」という言葉についてですが、例の宣長は「宇那流」<ウナル>に通じるのではないかと言っております。どうお思いでしょうか。もしかしたら「ウタテ」<宇多而>、「ウタタ」<宇多多>等の言葉から出来た言葉ではないかと、宣長を差し置いて、恐縮ですが、ど素人の哀しさで???