スサノヲに、お前は 「海原を治めよ」と、命令されたのですが、それが嫌いだったのでしょうか、誠に大きな声を上げて泣き喚めきます。其の姿に驚かれたイザナギが起って
『もう、お前みたいな親の云うことが聞けない子は知らない。好きなようにするがよい』
と。
そこで、大津皇子が大伯皇女を訪ねて伊勢神宮まで尋ねて行ったように、スサノヲは姉を訪ねて「高天原」に行きます。父親の手に負えない弟が来ると言うことを聞いたアマテラスは、弟はきっとよからぬ事を思ってこの国に来るに違いないと思われたのでしょうか、その対策を色々と講じます。丁度、現在の北朝鮮のような、国際世論なんてどこ吹く風と知らん顔して、勝手気ままな戦闘準備ともとれる用意をしております。これと似ていたのでしょうか。やられてしまった後ではどう仕様もありませんものね。
まあそれはともかくとして、姉が弟と対談した時、弟が
“無異心”
と。それに対して、姉は弟に尋ねます
“然者汝心之清明何以知”
と言います。
ここにある“清明”から、なんだかんだと、あちらの本こちらの本と飛びあるき、終には、「史記」にまで飛び火してしまったのですが、もう、それ以上何も出て来ませんので、又、元のお話に戻ります。