企業が凋落するには5段階がある。
やる気のある社員を見つけ、その社員の意欲を挫かない。経営者自ら手本を示す。
前回に引き続き、「ビジョナリーカンパニー」の著書で有名なジェームズ・C・コリンズ社長の話(第3回)を掲載します。
企業が破綻するには、通常5段階の凋落課程を経る。
・第一段階は「成功体験から生まれた自信過剰」・・・ 経営者は横柄になり、なぜ成功したのかという原点を忘れてしまう。
・第二段階は「規律なき規模の追求」・・・自社の能力を超えて売り上げに走ったり、本業と無関係の分野に進出したりする。
・第三段階は「リスクと危うさの否定」・・・社内では危うさがあちこちに出ているのにもか変わらず、「一時的な現象」と見なし、無視する。
・第四段階は「救世主にすがる」・・・警戒信号をむし続けた結果、誰にでも分かるほど経営が悪化する。「救世主」はカリスマ経営者のスカウトや劇的な企業買収です。
・第五段階は「存在価値の喪出か消滅」・・・経営者はすべての希望を失い、持ち株を売却して逃げ出してしまう。最悪は廃業を選ぶ。
傍目には、第三段階目までは健全に見える。第四段階が勝負の分かれ目です。まだ立ち直るチャンスがある。GMは第四段階にあり、対応次第で蘇ります。
復活に際して鍵を握るのが人材です。人材面で経営者は3つのポイントを肝に銘じるべきです。
第一に、やる気のある社員を見つけること。
第二に、既にやる気のある社員の意欲を挫かないこと。
第三に、社員のやる気を維持するために自ら手本を示すこと。 です。
目先のコスト削減を優先し貴重な人材を手放してはいけません。今こそ人材に投資すべきです。
かごしま企業家交流協会
◇ http:// www.kagoshima-kigyouka.com/