電気自動車をEV車へ改造する新規事業に取り組む企業が登場
岐阜県各務原市に本社のある「(株)ゼロスポーツ」
今電気自動車への自動車メーカーの取り組みは、熾烈を極めているが、そういう中で、おもしろいというか、ニュービジネスが誕生している。
既存のガソリン車をEV車に改造する事業に取り組んでいる企業がある。標記のゼロスポーツだ。同社は日本郵政の事業会社の郵便集配業務に使われているガソリンで走る経貨物車2台をEV車に改造し、6月に納車したとのこと。
日本郵便では、東京都江東区と横浜市で実証実験をしてきており、更に集配車7台の改造をゼロスポーツに発注するとのこと。
ゼロスポーツ社は、おもしろいビジネスに目をつけたといえる。現在市場に投入されているEVは乗用車タイプだけ。環境対応を進めるには集配車両をEVに切り替えることが急務だが、軽貨物車のEVを開発しているメーカーがない。日本郵政が抱える車両数は、2万1千台、営業者千台で、集配車が約2万台、それだけにニーズは高い。
もともとゼロスポーツはガソリン車を改造するためのアフターパーツの開発や販売を手がけてきており、2000年以降、独自にEV車を開発・販売してきたとのこと。この点が日本郵政に評価され、発注を受けたとのこと。更に、同社のこのような動きに着目した新日本石油が2億を出資し、中島社長に次ぐ大株主になったとのこと。
企業も常にアイディアとアンテナを立て、技術応用の情報収集等に努力しておけば、隙間ビジネスというか、ニュービジネスの芽はあちこちにあるのではないだろうか。ゼロスポーツのビジネスは、日本郵政の集配車両だけではなく、地方の農業用など他の軽自動車利用分野への波及効果が期待される。
そういう意味では、鹿児島の企業にも大いに参考になる情報ではないだろうか。
かごしま企業家交流協会
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