秋ナスの収穫に向けて、夫が切り込んだ苗に小さな実が付き始めました。まだ5㎝に足りませんが、中には双子の赤ちゃんもいるようです。
<嫁に食べさせたくない>と言われるくらい美味しいもののようですが、わたくしには残念ながらその違いがよく分かりません。
むしろ<親の意見とナスビの花は千に一つの徒(あだ)も無い>といわれる言い伝えのほうが胸に来るものがあります。
それほど親の意見に無駄が無く、後に実(身)になるものだといまさらながらに思います。
もう随分昔のことになりますが、イヤ。イヤ。とイヤがり続けるわたくしに、ついに運命の日が来たときの事。
わたくしも 「もうこれを最後に絶対見合いなどしない」
「どんなにおばあさんになっても結婚は恋愛だ!」と心に言い聞かせて、最後の見合いをした日、亡母は言いました。
「○ちゃん、もうこれくらいにしなさい。(変な発言)お母さんはいい人だと思うわ。ねっ もう決めなさい」
何で決めたのか、わたくしの生涯のミステリーになりましたが、母の意思を込めた言葉は、わたくしを動かすくらいの説得力がありました。
夫の何を見てそう思ったのか、「あの人しか、あなたにはつとまらない」と母は言いました。
今その真意が分かりかけて来たのです。本当にわたくしは出来が悪過ぎました。
わたくしがお断りした皆様はお幸せでしたね。
ナスビの花がニッコリ笑っています。
「私に徒花はありません」
「○ちゃん ほ~ら幸せでしょ?あなたが幸せならお母さんはうれしい・・・」
わたくしはちょっと言いたいこともあるけれど
「お母さん ありがとう」 そう言って、空にいる母を喜ばすことに決めました。
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