
雑草や、古野菜を抜いた後、いよいよ土壌作りから始めます。
田舎育ちですが、突然野菜作りに目覚めたのは50歳になった頃でした。理由は不明ですが、ウォーキングの道すがら、作付けされている物を見て、自分もと思ったのが遠からずの理由ではないかと思います。
M先輩の女子アナレポートが大好きなわたくしは、何でも先生の真似をしたくて農耕に精を出すJに取材を試みました。
「え~Jさん。精が出ますね。今回のこの土壌作りで、少々お尋ねしたいことがありますが・・」
「は~なんだね」 <おや乗ってきますよ>
「このよくこなれた土には何をお使いですか?」
「君ぃ。どこの局?いい質問だね」
「はぁ」
「苦土カリ、花と野菜の土、骨粉入り油かす、化成肥料などを入れているよ」
「こちらの油かすですか。拝見してもいいですか?油かすって高いんじゃないですか?」
「高いよぉ。1900円もしたんだ」
「ひぇ」


これといって楽しみのない二人はこんなことして最初の休日を遊びました。
たったふた畝ですが、夏には真っ赤なトマトが実ります。緑のピーマン、紺色のナスビ、夏の日射しを受けた濃い色の野菜を、取ってすぐ食べることが出来ます。

「自給自足。これが真のサバイバルだね」そう言ってMr,Jはわたくしに風呂を入れるように命令しました。
女子アナが風呂を入れます?
先生。わたくしはやはりマイクロホンには遠い古女房でした。


扉の向こうに小さなが椅子が