昨年の夏と比べて随分と寒いロンドン。ダウンジャケットを着ている人もちらほらいる。日本人は暦に合わせて服を着るところがあり、例えば9月に入るとノースリーブの人がいなくなる。かたや欧米ではその日の気温で真夏でも寒ければダウン、冬でも暑ければ半袖、というように自由主義が衣服の選び方にも出ている。だからなのか、洋服ダンスが大きいからなのか、衣替えなんてない。
ロンドンは相変わらず観光客でごった返していた。スーツケースを引っ張りながら歩いている人間が世界で一番多い街だといつも思う。
ハリーポッターが、ホグワーツ魔法学校行きの列車に乗るキングスクロス駅の9 3/4番ホーム(実在しない)↑も大賑わい。スタッフがマフラーを巻いてくれ、裾を持って風にたなびいているように撮影協力もしてくれる親切さ。
↑左がキングスクロス駅の味気ない外観、右が国際列車のターミナルでもあるセントパンクラス駅。こちらはヴィクトリア調ネオゴシック建築が美しい。
長女が9月からロンドン市内の大学院にすすむことになり、新しいアパートに引っ越した。窓からの景色は、一見常夏風。
近所の店を探索、人気のカフェでブランチ。イギリスではスモークサーモンのスクランブルエッグも朝食の定番。トーストにのせて食べる。
Bento という名前の和食のチェーン店がロンドンのあちこちにある。醤油味が恋しくなってきたので、近所にあった店に初めて入ってみた。スタッフは皆中国系。経営者もだろうね。意外と寿司メニューが充実していて美味しかった。玄米茶がこんな風に出て来たのにはたまげたけど。口をすぼめて茶葉が入らないように飲まなきゃ。
欧米の寿司屋には必ずある、ドラゴンロール↑。海老天を裏巻きにして、アボカドで鱗を表現している。中国人が作るからか、いやにリアルな龍だった。
スパイダーロールには、ソフトシェルクラブのフライが入っている↓。
COTEという名前の、こちらもフレンチ?ブラッセリーのチェーン店がある。リーズナブルな値段で味も良く、何よりどの店舗もスタッフの教育が行き届いていて気持ち良いから、行き先に困ったらついつい選んでしまう。今回は10日間の滞在中に3回も行ってしまった。夕食に2回、朝食もあると知って1回。
フレンチトースト、クレープ、クロックムッシュなどフレンチのメニューがたくさん。マフィンにハムとポーチドエッグをのせ、ホーランデースソース(実はこの卵黄ソース、恐怖のカロリー数なんだよ)をかけたエッグ?ベネディクトという卵料理があるが、このようにハムの代わりにほうれん草がのると、エッグ?フロレンティーンという名前になる↓。そしてスモークサーモンだとエッグ?ロイヤルと呼ぶ。
french breakfastというのがあったので、頼んでみた。ベーコンはイギリス風の分厚いものではなく、アメリカや日本の細くて薄いもの。それにブーダン?ノアールと呼ぶ黒いソーセージ、つまりはブラッドソーセージ、そして大きなポートベロ?マッシュルームにブリオッシュのトースト。
COTEの帰りの美味しそうなメレンゲを発見!お腹が一杯で買う気にもならなかったから、目で味わった。
以前紹介したWaitroseの料理教室に空きがあったので、参加することにした。夏はもう終わったというのに、↓メニューは「夏のおもてなし料理」。だから空きがあったんだな、きっと。
前回のようにケーキはなかったけれど、クロワッサンやペイストリーにコーヒー、紅茶、ジュース、そして自分で好きなように盛りつけるヨーグルト create your own が出迎えてくれた。
参加者は半数が男性だった。私とペアになったのも教室常連のオーストリア人の男性。引退した元精神科医で、20年前にオーストラリアでイギリス人の今の奥さんと出会い、彼女に無理矢理イギリスに連れて来られたんだ、と笑う。奥さんは料理するのが大嫌いだから、今は彼が100%料理を担当。ロンドン市内の寿司屋が開催している教室で色々な巻物を習ってからは、時々寿司パーティーを開いては友人達に喜ばれているそうだ。寿司教室には19歳の息子と参加したそうで、昨年息子が大学の寮に住むことになった時には寿司キットを持たせたのに、一度もまだ作っていないと知ってガッカリした、という。登校前にすし飯を炊いておいて、帰りに刺身を買ってくれば簡単に美味しいものが食べれるのに!って。ムリムリ、そんな面倒臭いこと。大学1年生の男子が巻き寿司作っている方が恐いわ、って返答しておいたけど。
炙りマグロのサラダ↑
↑飾りのトゥイルまで作った斬新なストロベリーチーズケーキ↓
チキンとパンチェッタのハーブ?マスカルポーネソースがけ↑
その他にもガスパチョ、貝柱のソテー、キーライムパイなど、今回も盛りだくさんの料理、そして思う存分のワインとおしゃべりを楽しんだ。
Columbia Flower Market という花市が日曜の午前中に立つ。昨年行けなかったので、二女はこのフラワーマーケットに行くことが今回のロンドン訪問の目的の一つだった。いや~、期待を裏切らないとても素敵なマーケットだった。買いたい花がたくさん!でもその夜の便で帰国だったので、切り花を買えなくて残念だった。切り花に興味がない長女には引っ越し祝いに小さなレモンの木をプレゼント、本人はサボテンをいくつか買っていた。
イギリス人は紫陽花が大好きだ。日本にはない種類がたくさんある。切り花として楽しんだり、ドライフラワーにして吊るしたり。
フラワーマーケットの通りには興味をそそられる店が軒を連ねていた。時間がなくてウィンドウの中を覗くことしかできなくてちょっと残念。また次回のお楽しみだね。