チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

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酷暑の中、冷たい料理あれこれ

2015-08-12 | 料理教室顛末記

昨年も一昨年の夏も日本にいなかったので、今年の酷暑は実に身体にこたえます。夏最後のレッスンは、ほとんど火を使わないメニューを用意しました。

  • ガスパチョ
  • ギリシャ風キヌアサラダ
  • パスタ・ジェノベーゼ
  • レモンペッパー・チキン・サンド
  • スモークサーモン・サンド
  • カレーツナ・サンド
  • ミックスベリー・フール

先日神戸のフレンチレストラン「アノニム」で、メインのポークのソースとして、冷製スープのガスパチョが肉の下に敷かれて出てきました。そのガズパチョが今回私が作ろうとしていたガスパチョに色も味もとても似ていたのでシェフに尋ねたら、トマトとオリーブオイルしか使っていない、とのことでした。それを聞いて、今回紹介するガスパチョに自信を持った次第。

というのも私のレシピもとてもシンプル、完熟トマト、きゅうり、紫玉ねぎしか使っていないから。トマトジュースを加えて真っ赤になったガスパチョが私は苦手なので、新鮮な完熟トマトの甘みをいかしてシェリービネガーとオリーブオイル、ニンニクだけでバッチリ美味しくしてみました。サーモン色の自然な色が綺麗な、野菜の美味しさが際立つガスパチョです。トマトの湯剥きをしたら、材料を全部ピューレして出来上がり。

今回は地場野菜のスーパーめぐみの郷で売っていた神戸産の野菜をたっぷりと使いました。このプチトマトは目下私のお気に入りの第1位。黒トマトまで混じっていて、これで160円という安さ!普通のきゅうりの二倍の大きさはある四葉(すーよー)胡瓜は普通のものよりも組織が荒く水分が多いので、シャキシャキ。漬物でなくサラダやガズパチョにはもってこい。そしてノブちゃんの畑からは大量のバジルを分けてもらいました。

最近キヌアやチアシードといった南米の雑穀が健康食として日本でも注目されはじめています。日本はなんでも欧米の5年ぐらい後を行ってるかな。今話題のココナッツオイルも欧米じゃ何年か前にブームになっていたしね。チアシード同様南米の高地で数千年前から食べられてきたキヌアは栄養価が高く、食物繊維は玄米の9倍もあるスーパーフードです。見かけからは想像できないけれど、ほうれん草科に入るそうです。パスタやお米のように15分ほど水でゆがけばよく、欧米では味付けをして肉や魚の付け合せやサラダとしてよく用いられます。

レッスンではギリシャ風のサラダに変身。ギリシャの黒いオリーブや白いフェタチーズが色とりどりの野菜と調和してなんともカラフルで食欲をそそります。めん羊やヤギの乳でできたフェタチーズは食塩水中で熟成するので、容器にも塩水が入ったままで売られています。ねっとりとした食感で、塩味が強いフェタはギリシャサラダには欠かせないチーズで、2センチぐらいのサイコロ状に切ったものをたくさん入れます。大きいと日本人にはちょっと食べにくいので、今回はパラパラとキヌアサラダの上にかけてみました。生徒さんの誰もが食べたことのなかったフェタチーズ。それをコストコでは売っているなんて、ちょっとビックリ。一体どれだけギリシャ人がいるのかなぁ?

ノブちゃんちのバジルを使って、クルミのジェノベーゼ・ソース作り。手製のジェノベーゼは美味しいよ〜。ま、こんなにたくさんバジルを買うとすごい値段になるからなかなか家で作るのは大変だけど、機会があれば是非トライしてみてください。瓶詰めのものとは味が雲泥の差だからね。なぜか、ソース製作中の写真を撮っていなかった〜。今回はスパゲッティーニにからめてみました。

先月播磨町のhoccoritoの蚤の市で一日カフェをしました。その時に三種類のバゲットサンドイッチを提供したのだけれど、なかなか評判が良かったので、そのうちの二種類を今回メニューに入れることに。昔シアトルで友人のサンドイッチ・ショップを手伝っていたことがあってね、なんてみんなに話したら、ひぇ〜またなんでもしてたんですね〜とビックリされた。その時に作っていた定番の二種類。

アメリカのマヨネーズは甘ったるいものが主流なんだけど、Best Foodsは甘くなく、キューピーにはかなわないけれど美味しい。これが今では日本のAプライスやカルディ、コストコで買えるんだから、ちょっと凄いことかも。レモン汁、果皮、黒胡椒をたっぷりと混ぜ込んで作ったレモンペッパーマヨネーズ。すごいタイミングの良さで順子さんが自宅の庭でできたレモンを持ってきてくださったから、これは嬉しかった。皮はとっても柔らかくて薄く、果汁たっぷり。完全な無農薬、無添加ものだものね。

鶏肉の胸肉に生クリームを塗り、黒胡椒をかけてオーブンで焼くと、しっとりとした柔らかいチキンができます。バゲットにレモンペッパーマヨを塗り、スライスした胸肉とバジルの葉を挟んで。チキンが苦手な方がいらしたので、同じマヨネーズを使ってスモークサーモン、紫玉ねぎ、ケッパーをのせたサンドも作ってみました。

ツナ缶を使ったカレー味のツナがまた癖になる美味しさで、これをディップとしてワイン教室で出したらえらくみんなに気に入られたのでレシピを紹介することにしました。ビンチョウマグロ albacore tuna がアラスカ沖ではたくさん捕れるので、シアトルが拠点のコストコではその水煮缶を売っています。アメリカのツナ缶はマグロだけれど、日本のはカツオなんだよね。それに油漬けがほとんどだから日本のツナ缶を使う時は少し調味料の割合を変えてみてくださいね。S&Bではなく絶対にインド産のカレー粉を使うこと。パンチが違うからね。玉ねぎとクルミも入れて大人の味に仕上げ、バジルの千切り(ジュリアン)ものせてみました。

最近私のマンションに、ホテル・ラ・スイート直営の北野のベーカリー、ル・パンが配達してくれるようになり、hoccoritoの時もキッチン・マーレのレッスン用にも大いに助かっています。その上このル・パンのバゲットがなかなか美味しいので言うことなし!

日本と違って欧米ではブラックベリー、ブルーベリー、ラズベリーなど色々なベリーが野生でも成っているし、栽培もされている。だからベリーはとっても安いし山ほど食べるのだけど、日本じゃ高くてなかなかフレッシュなものは口にできないですね。このmixed berry fool は直訳するとベリー気違い、っていうわけで、ベリーを山のように食べたい人向け?のイギリスの家庭で愛されているデザート。今回は冷凍のミックスベリーを使いました。

ベリーを黒スグリのリキュール「クレム・ド・カシス」に一晩漬けたものをピューレし、生クリームに混ぜ込み、それをベリーにかけて食べるだけ。なんとも簡単、でも美味しい!

生クリームに混ぜ込む時は、白い筋が残るようにさっと混ぜるとこんなに綺麗に。

イギリスではショートブレッドクッキーを添えるけれど、今回はもっと軽いイタリアのレディフィンガーを添えてみました。

 

ベリーをピューレする時は実だけを取り出し、リキュールの漬け汁は炭酸で割って夏らしいドリンクの一丁上がり。 クッキング中にみんなで乾杯〜!

では皆さん、次回涼しい秋にお会いするまで夏バテなどしないようにね。

 


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