朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

第219回TORII寄席

2013年04月04日 18時20分48秒 | 落語・講談・お笑い
月曜はトリイホールへ。
毎月1日の「TORII寄席」。
今月は染丸一門会で、東京から来ている新文治がゲストとして出演する。
満員の入りで、補助椅子も出ていた。


前説(鳥居さん)

ミナミの状況など。
多国籍化する小学校で、日本人の子どもだけ自国の文化について語れない、といった話。
ミナミでの活動について、
「フリースタイルな僧侶たちのフリーマガジン」に掲載されたらしい。(バックナンバー
軽く読んでみたが、けっこう興味深い話も載っていた。


「みかん屋」(愛染):△+

初めて見た。顔の感じは染吉に似ている印象。

落研っぽい喋り方、表情の付け方。
声はまあ出ているし、慣れている感じはする。
微妙に語尾に訛りが出る箇所があったが、気になる程ではない。

上下が少し深過ぎるところ、
何と言ってもみかん屋にあまり可愛げがないのは気になったが、
全体にはきっちりやっていた。

みかん屋に紙を取りに行かせるくだり、
視座をみかん屋から便所の中の男に移し、
「なかなか帰って来ないな」とか言わせていたのだが、
視座を移す煩雑さはマイナスではないかなあ。
「こうやで髪を落とす」を入れないにしても、
扇子で叩いても進められる訳だし。


「いらち俥」(染太):△

英語落語の話や噺家になる前にやっていた仕事の話。
よく考えて作られてはいる。

ネタは「こうやればウケる」という型にはめようとする
表情付け、仕草が気になって楽しめなかった。
笑おうと思っても、こうやればお前ら笑うだろう、という下品さのため、
安心して笑っていられない。

一人目の俥屋は「昨日病院から出てきた」という割には元気。
そのため、二人目の俥屋とあまり差が出なかった。
巨体で飛んだり動いたり、文字通り汗をかいてやった。
ただそれも、「汗をかいてやっていますよ、大変そうでしょう」と
アピールする道具に使っているように見える。
まあプロなので、太っていることをネタにウケをとっても
商売上良いとは思うけど。

あとはごく普通。
舞鶴まで行き、「そのままピョンヤンへ」とか言っていた。
もう少し時事ネタを入れても良いかも。


「うぬぼれ屋」(花丸):△+

初舞台がトリイホールだったという話、
変わった落語会の話や浜村淳の話からネタへ。

おそらく「超古典の会」のネタなのだろう。
義太夫が好きだが下手な旦那が「うぬぼれ屋」で、
師匠が「辞めて下さい」と言うのを自分の良いように解釈して、という話。

小咄程度を引き伸ばしている、という感じはするが、
まあ、特に悪くはないネタ。
個人的には、「寝床」の話をする必要はないと感じる。
旦那の「うぬぼれ」がメインであり、
師匠とお店の人の会話はそこにつながる程度の位置付けで良いと思う。
その「うぬぼれ」も徐々に酷くなり、
最後は呂大夫の逸話に掛けて「亀ではなく蟹が出てくる」からサゲに至る、
という全体構造の方が良いかな。

もっと酷い「うぬぼれ」を見せても良いと思う。


「親子酒」(文治):○-

久し振りに見た。
前の方で見ると、非常に声の大きな人なんだと思った。

先代文治や志ん生の話がマクラ。
上下を振るのだが目線は正面を向いたまま。

ネタは何となく権太楼っぽい。
老夫婦の会話、表情付けをクサい程丁寧にやっていて、よくウケていた。
個人的には、特に江戸でのこのネタは
もっとあっさり演る方が好みではある。
色々現代的な入れ事をしたりしていたが、特に悪くはない。

酒の呑み方がイマイチ。
湯飲みの重さ、酒の量、徐々に酒が減っていくところが
あまり感じられなかった。


「音曲漫才」(姉様キングス):○-

桜にちなんだ都々逸、猫じゃ猫じゃ、最後に「金色夜叉」。
都々逸は「親子酒」とかぶっているネタもあった。
一言言っても良かったかも。
「猫じゃ猫じゃ」で「ピロリ菌」の話をしており、
それは面白かったが節にはつなげていなかったので、
次の「勘三郎」での節までの仕込が長く感じられてしまった。

「金色夜叉」はごくあっさりと。
これはまた聞きたいな。

たっぷり、良い色替り。
ジャクリーヌの紅が歯に付いているのが、少し気になった。
仕方ないけど。


「浮かれの掛け取り」(染丸):○-

脳梗塞後、見るのは初めて。
動きは問題ないが、喋りにはまだ少し後遺症が見られる。
ただ「分かる」という程度で、そこまで引っ掛かるものではない。

マクラで「リハビリ」てな話を振ってウケをとり、
あとは自由に喋っている感じがする。

狂歌、義太夫、喧嘩、歌舞伎。
男にしても掛け取りにくる人間にしてもそこまで本気ではなく、
表情も声も楽しんでいる様子が出ている。
男の「明日は正月、めでたいな」の言い方の愛嬌が可笑しい。

狂歌は普通に。
義太夫は流石。少し声が小さいが、丁寧に節が付けられている。
喧嘩はあっさりと、
「よう言わんやろ」「言えるわい」と言って勢いで追い返す形。
歌舞伎もじっくりと。
「返済時期を節を付けて語る」追い返し方が被っている、と
個人的には感じるので、
義太夫と歌舞伎を両方演るのはあまり好みではないのだが、
染丸に合ったやり方ではあると思う。
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4月3日(水)のつぶやき その2

2013年04月04日 01時29分13秒 | つぶやき

失笑どころでなかった。RT @deadletterjp: 橋下徹の論争する能力について疑いを持ったのは…、あの「光市事件弁護団への懲戒請求扇動騒動」の時。…彼は、自分のblogに、非常に稚拙な反論を載せ、法学クラスタから、失笑されていたow.ly/1Uw1Jb

kkmaruさんがリツイート | 18 RT

「続・暴力団」(溝口敦)読了。暴排条例施行後の状況を踏まえた内容。条例による「警察対暴力団」から「住民対暴力団」への変質、警察と暴力団の疎遠化による検挙率の低下。警察が暴力団の「生かさず殺さず」存続を希望している、というのは同感。ただ、暴力団の非合法化が妥当か、は疑問もある。


二次方程式の解の公式の作り方、忘れていた。そうだ、平方完成させるんだったな。


抜本的な解決でも何でもないが、いつまで経っても何も変化しないくらいであれば、まずこれだけでもやっておくべきでは?特に前政権時に提案した民主党が反対するのは理解できない。>時事ドットコム:野党、0増5減に反対 jiji.com/jc/zc?k=201304…


自民党が擁立する弁護士って何だ、と思ったら、元東京地検公安部長、って治安維持屋か。>時事ドットコム:若狭弁護士を比例擁立へ=自民 jiji.com/jc/zc?k=201304…


おやおや…。>時事ドットコム:竹本源大夫さん休演=国立文楽劇場 jiji.com/jc/zc?k=201304…


嘘か本当か判断になやむギリギリのラインニュース buff.ly/XRjqDQ

kkmaruさんがリツイート | 84 RT

「嫁さんに怒られた」という件かな?>2月20日発売の「ざこBar」に関するお詫び beichoinfo.osakazine.net/e478192.html


花粉症になって幾年月、こんな酷い年は初めてである。花粉症のみにあらざるのやも知れぬ。


今日も鼻が詰まって痒くてダメでした。読書を進められたのはまだ良し、と謂えども。


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4月3日(水)のつぶやき その1

2013年04月04日 01時29分12秒 | つぶやき

暴力団系の右翼と暴力団のマッチポンプ。別働隊である右翼が街宣車で脅し困惑させ、暴力団が騒ぎを丸く収めて謝礼を受け取ったり、貸しを作ったりする。


ブランクは長いから、幕内として復帰してもどこまで活躍できるか。問題となった取組が八百長と証明されていない、ということで、八百長力士でない訳でもないし。見ものではある。>時事ドットコム:蒼国来、土俵復帰へ=相撲協会が臨時理事会 jiji.com/jc/zc?k=201304…


「このイニングを投げきる」とか、投手の役割を認識しているのか?やはり落合+森には劣るし、権藤がいなければ監督の無能さが露呈するのか。>時事ドットコム:裏目に出た続投=プロ野球・中日 jiji.com/jc/zc?k=201304…


点鼻薬と目薬を使っていると、点鼻薬を目に注しそうになる瞬間がある。水虫の薬を目に注した人間国宝の逸話を思い出す瞬間。


アメリカが北朝鮮に気をとられているスキに。>時事ドットコム:イスラエル、ガザを空爆 jiji.com/jc/zc?k=201304…


「iの二乗が-1」というのは、複素平面での幾何学的な話でも成立するわな。


有理数乗は考えられる。n/m乗はn乗したm乗根。m,nとも整数だからまだイメージできる。無理数乗や虚数乗、はイメージしづらいなあ。


実数の「順序対」としての複素数の解釈、代数的定義と操作。これも面白いな。


「二乗すると-1になる「数」」を想定する代わりに、「rの二乗-1で割った余り」と捉える発想。


「人物の感情や関係を、劇的にし過ぎたり明確にし過ぎたりしない。言葉に頼りきらず、人物たちの実体をもとに、せりふや動きで、人物と芝居に現実感をもたせる」。これは落語でも大事。「格好良い」とも言えるし、これが「粋」なんでしょう。説明し過ぎない、内実は充実させてもそれは見せない。


「お客へ向けて芝居するな」。共演者、人物への関係、自身の内側、演劇の神様へ向けて芝居をする。その点落語は、架空の共演者と会話しているから考えずに済む気楽さ(無論、その会話を聞いている第三者=客は想定するが)はあるわな。


「出世したい」を「会社の中で自分のやりたいことをやるため」と考える。地位が上がるとやりたくないことも増えるから、なかなかそう考えづらいのが現実だろうけど。


「議事録をとる」は「誰もやりたくない仕事をやる」以外のメリットもあるわな。会議の種類にもよるけど。


ビジネスにおける「根拠なき自信」の必要性。やれる理由を考える。


県警の保護対象者であった元警部が撃たれ、被疑者も逮捕できていない暴対先進県福岡。警察は頼りにならない、暴排条例は「住民対暴力団」を軸としている。ではどうする?「おとり捜査」や「司法取引」するにしても、個人的には警察や国家が信用できんからなあ…。


認知件数を増やせば(適正化すれば)検挙率は低下し、警察の無能を印象付ける。減らせば検挙率は上がるが予算は取りにくくなる。難しいところですな。


暴力団を利用してきた警察の歴史。与力同心が「親分」から情報を収集し、代わりにその犯罪を見逃してきた江戸時代から変わらん訳か。


作品と劇場とキャスト、スタッフが決まったら、稽古も始まっていない段階でチケットを売り始めてしまう。制作費+儲けを計算し、お客さんが劇場のキャパの何割入るか予想して入場料を決める。


アマチュア落語も無料ではない。お客様の逸失利益に見合うものを提供しているか?20分のネタならば250~300円分くらいか。ジュース2本分くらい払って、自分だったら見ても良い、と思えるものを提供するよう心掛けたい。人様を呼んで人様に見せる、というのはそういうこと。

1 件 リツイートされました

抑制をきかせて、丁寧に。観客がそこに思いを重ねたり、乗せたりできるように。


「売れたものは良いものだが、良いものが売れるとは限らない」。「良いものなのに、売れないなあ」と言っても仕方ない。そんなことは珍しくない。良いものの内、売れるのは1%程度、と思い、「良くすること」と共に「売ること」を考えねばなるまい。売るために悪くする、も視野に入れて。


顕在化された「ニーズ」ではなく「ウォンツ」に価値があり、それを人に理解してもらえるかが重要。


自分のことだと思う。そこから仮説を持って質問し、深く理解したりすることに繋がる。


暴力団が存在することで、警察OBの天下り先・再就職先が確保できる。暴排条例によって暴力団チェック・対応が必要になる業界が増加。


「分かってくれない」ではなく、説明する側の問題。「説明し過ぎない」「余計なことを省く」は大事だなあ。内容を理解していなくても「全て説明する」ことは出来るが、構造や要素の重要性を理解していなければ「省く」ことはできない。


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