させぼ moonlight serenade

自身の取扱説明書です
きっと

あの夏のハーモニカ

2014-06-26 08:50:17 | 日々のこと



買い物に行くと

とうもろこしと

目が合いまして


塩をたっぷり入れた

お風呂で

プリプリ

ツヤツヤ

真珠みたいな

茹で上がり


庭木商店にて

買い求めた

竹笊に

お行儀よく並べ

粗熱が取れるまで

しばし

眺める


いつも

想い出す


とうもろこし



見ていると


子どもの頃

上手く

吹けなかった

ハーモニカを


自分の唇が

厚いからか

吹き込む吐息が

強すぎるのか

美しい

和音が

ちっとも

出やしない


ヤケになって

首をぶるぶる

振りまくって

サスペンスドラマの

効果音みたいな

不協和音を

生み出しては

いつも

途中で

放り出した


オトナになって

楽器を

愛おしそうに

爪弾く

音楽家を

目の当たりにした

その時に

気づいた


たかが

ハーモニカと

思っていた

稚拙な自分に


力任せに

我を通して

相手が

譬え

楽器でも

それに

どう応えてくれるか

なんて

わかりきって

いるモノを


いまなら

上手に

吹けるかな

ハーモニカ


語り掛けるように

歩み寄るように

そっと

吐息を

委ねれば

きっと

風のように

応えてくれる

だろう


そんなコトを

考えながら

かぶりつく

夏のハーモニカ


あれ?

すこし

しょっぱ過ぎたかな


あれ?

なんでだろう

涙の味に

似てる気がするな


ハーモニカを

上手く吹けなかった

あの頃と


キミを

大切に出来ているのか

いまだ

わかりないボクは

なんにも

変わっていないの

かもしれないね


いつも

気づくのは

ずっと




いつも

気づくのは

もぅ

戻れない



いうコト






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