「ラストエンペラー」を観ました。
1950年、ハルピン。
ソ連での抑留を解かれ母国へ送還された大勢の中国人戦犯の中に、清朝最後の皇帝・溥儀の姿があった。
手首を切って自殺を図った彼は、薄れゆく意識の中、波乱に満ちた自身の半生を思い起こしていく。
1988年・第60回アカデミー賞で作品賞をはじめとする9部門に輝いた歴史大作。
若い時に観て、また観直したいと思っていたが、やっぱり観直してよかった。
清王朝から中華民国から満州国から中華人民共和国への変容。
辛亥革命や北伐や日中戦争や文革が起きる激動の時代。
紫禁城から出たことのない溥儀はそんな時代の移り変わりがわからない。
時代の流れに逆らえず、政治の渦に揉みくちゃにされ、時代に消されてしまう。
壁の中でしか生きられなくなった人間の切なさが壮麗に描かれています。
坂本龍一の音楽は紫禁城の美しさと溥儀の悲しき人生を思わせる名曲です。
3時間超でも面白かった!