@ kill time

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2024年おもちゃ修理・・・その14 「ピッコリーネ テリア」

2024年12月16日 | おもちゃ病院

今年最後の診療です。 患者さんは「 ピッコリーネ テリア」です。

歩いて鳴いて、尻尾を振って、伏せができる、かわいいワンちゃんです。

トコトコ尻尾をゆらしながら前進し、立ち止まって尻尾を激しく振り、次は鳴きながら伏せのアクションをします。

その症状は・・・“首が折れちゃった”との事。。。

外見では分かりませんが、触ってみると確かに胴体から首が取れていました。

これは外科手術が必要ですね。 まずは骨折箇所を出さなくては・・・

お腹にある電池格納ケースの周りの接着部をドライヤーで温めて縫いぐるみを剥がしていきます。

これが中々剥がれない! 何度も温めて柔らかくてから少しずつめくって行きます。

破かない様に、少しずつ・・・少しずつ・・・。  

ようやく首の付け根が見えてました。

お〜、やっぱり頭が取れてる・・・

頭の縫いぐるみも剥がします。 これも破れないように取るのは結構大変です。。。

ようやく剥がれた! 縫いぐるみの中はこうなっていました。

さて、何処が折れてるのかな・・・よく見てみると・・・

真ん中の白く見える部分が折れていました。 

仮にテープでそこに折れたパーツ付けて見ると・・・

こんな細いプラスチックのパーツで頭が繋がっていたのか・・・

これじゃあ、少し手荒に扱ったら折れる訳です!

折れた部分をただ接着して戻しても、また直ぐに取れちゃいます。

さて、この細いパーツをどうやって繋ごうか・・・

先輩ドクターからのアドバイスで小さいボルトで繋ぐ事にしました。

胴体側の部分にドリルで下穴を開けました。

もう一方の折れたパーツにも下穴を開けます。

そして、その下穴にボルトを貫通させて繋ぎました。

よし! これに仮に頭を繋いでみよう! 

しっかりと固定出来ました!! 

パーツとボルトの隙間はプラリペアを充填して更に補強しました。

これで大丈夫だ! 骨折箇所が前よりも強くなりました!

再度縫いぐるみを着せます。

これがまた一仕事です。 ゆっくりと被せて行きます。

これで、ようやく元に戻った! 

スイッチを入れるとワンちゃんが頭を振りながら元気に動き出しました! 

やったね! 治った良かった。!

この日は前回修理したおもちゃ「チビコロおしゃべりトレイン」を引き取りに来たお子さんからお礼の手紙を頂きました。

喜んで貰えて嬉しいですね〜! おもちゃドクター冥利に尽きます!

更にやる気が出ました。 来年も”失敗しないドクター”を目指して頑張ろう!! 

 

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おもちゃドクター養成講座・・・その4

2023年07月06日 | おもちゃ病院

養成講座3日目は座学は無しで朝から実習です。

スピーカーテスターを製作します。

音が出なくなったので直して欲しいと云う依頼も多いそうです。

そんな時には原因が電気回路なのか、スピーカー本体なのか、を判断する必要が有ります。

そのテスターを100均で売っている防犯ブザーを使って製作します。

昨日よりはハンダ付けが少し上手くなりました! “習うよりも慣れろ!”です。

講師の指示に従って、手作りのスピーカーテスターが完成しました。

続いて、ラジコン電波検知器の製作です。

こちらも防犯ブザーを使います。

今度はプリント回路を彫刻刀やハンダを使って改造します。

完成品にラジコンのリモコンを近づけて操作すると電波を感知して音が出る様になりました!

これは電気回路の知識がな無いと無理ですねぇ〜! 

実習の最後はモーターの修理です。

モーターの動作不良の原因にはブラシと整流子の接触不良やブラシの摩耗・折れなどがあるそうです。

モーターを分解してブラシを交換します。

厚さ0.1mmのリン青銅板を切って曲げ加工をしてブラシを製作しました。

それを本体に嵌め込んで再度モーターを組み立てます。

作業が細かくて老眼にはキツいねぇ!・・・これは拡大ルーペも必要です。

組み立て後に電池パックを接続して回転方向に間違いがないかどうか確認します。

もし回転方向が間違っていたら、また最初から組み立て直しだそうですが・・・

大丈夫でした!

こうして3日間の講習を終了して修了書を受理しました。

講習会が終わってもこれですぐにおもちゃドクターになれる訳ではありません。

故障の原因は様々なので50個以上修理をしてようやく一通りの経験が出来るそうです。

その為にはインターンとして受け入れてくれる病院で経験を積む事になります。

おもちゃドクターへの道はまだまだ厳しそうです。

因みに、今回の養成講座の参加者は男性だけで無く女性や茶髪の若者もいました。

また、遠くは愛媛県、兵庫県、長野県、宮城県から泊まり込みで来ている方も居ました。

最後に参加者でグループラインを作り今後の情報交換をする事になりました。

SDGs推進にも貢献しているおもちゃ病院活動がこれから益々全国に広がって欲しいものです。

 

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おもちゃドクター養成講座・・・その3

2023年07月05日 | おもちゃ病院

養成講座2日目は10時から開始されました。

まずは修理用材料や部品の選び方、測定用具の種類と選び方を学びます。

おもちゃの部材にはネジやボルト・ナット、歯車、モーター以外にもスピーカーやトランジスタ、スイッチ類、電球、マイクなど沢山有ります。

それらを修理する為の線類、紐、板、棒、オイル、グリース、ハンダ用具・・・etcが必要です。

これらを集めるだけでも結構な手間が掛かります。

更にその部材を使ってどう修理するかがドクターの腕の見せ所です。

折角修理してもまた直ぐに壊れてしまう様ではヤブ医者と言われ兼ねません。

特に接着剤だけで継ぎ目の修理するのは長持ちしないのでNGだそうです。 

また動くおもちゃには電気回路が組み込まれています。

その電気回路が正常かどうかをチェックする測定器も必要となります。

更にリモコンで操作するおもちゃには赤外線用の受光器や各種電子部品チェッカーも必要との事です。

これらの道具を揃えるのも大変です。

講義の後は実習です。 まずはハンダ付けの練習です。

基板に抵抗を配置してその配線を裏側でハンダ付けします。

ハンダコテを使うのは中学の工作の時間にブリキでちり取りを作って以来かも・・・

ハンダの玉が大きかったり小さかったり・・・なかなか綺麗に付きません。。。

これは結構練習が必要です!

続いて、簡易電池パックを製作してLEDの発光回路の作成にもチャレンジしました。

ハンダ付けして作成した回路に電池パックから電気を送ると・・・赤ランプが点灯しまました。

続いてプラスマイナスを逆転して繋ぐと黄色ランプが点灯します。

LEDにも極性が有るんですね〜! これも初めて知りました。

2日目の最後は回路テスターの使い方と測定方法を学びます。

回路テスターは単に抵抗や電圧、電流値を測定するだけで無く、その他の機能が沢山付いています。

これも新しい知識でした。 いや〜、勉強になります!

おもちゃの修理も奥が深い!!

更に続く・・・

 

 

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おもちゃドクター養成講座・・・その2

2023年07月04日 | おもちゃ病院

日本おもちゃ病院協会」は“おもちゃドクター”が壊れたおもちゃを修理してくれる全国組織のボランティア団体です。

1996年に全国組織化し、1696名(2022年3月31日現在)の会員が全国でおもちゃ病院活動を展開しています。

協会では修理だけでは無くおもちゃドクターをめざす方への養成講座開催・支援、会員相互の情報交換や技術交流および会員支援、おもちゃ修理の技術向上支援のほか、おもちゃ病院の普及に関する活動などを支援しています。

 

「おもちゃドクター養成講座」は3ヵ月に1回程度開催されています。
 
定員が30名程ですので募集開始5分で直ぐに埋まってしまうそうです。
 
私は2度目の応募で運良く受講する事が出来ました。
 
受講生は会員として登録されて、こんな作業用エプロンもプレゼントされます。

1日目の講義ではおもちゃドクターの活動状況や心構え、修理に必要な工具類や電池、接着剤などの種類や選定の仕方の基礎を学びました。

知らなかった事が沢山有りました!

座学の後は実習です。 各自でプラレールの分解と組み立てを行います。

レールの上を走る小さなプラスチックの電車のおもちゃです。

 正常に動いている事を確認してから、講師の指示に従って分解します。

プラモデルを作って遊んでいた小学生時代を思い出しました。。。

分解して見ると・・・部品が多くて細かい!! 

部品を無くさない様に気を付けねば・・・

 分解が終わって中身を確認したら、再度組み立てて正常に動く事を確認します。

モーターや歯車、バネ、電池を接続する金属板、ウエイトなどを分解した順番通りに戻さないと行けませんが・・・

あれっ? これは何処に入っていたんだっけ??

途中で分からなくなって、講師に聞きながらの組み立てとなりました・・・

実際に壊れたおもちゃを修理する時には当然ですが組み立て説明書など有りません。

いきなり分解すると元に戻すのは至難の技です。

これは分解する時に逐一写真を撮っておかないと駄目ですね。

こうして何とか元に戻せました! 最後にレールに乗せて走行確認です。

まだ講習が始まったばかりですが、おもちゃ修理の大変さが分かりました。

2日目に続く・・・

 

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おもちゃドクター養成講座・・・その1

2023年07月03日 | おもちゃ病院

東京都新宿区四谷にある四谷広場へ行って来ました。

予定時間より早く着いたので周辺をぶらりと散策です。

こちらは住宅街に有る新宿区立愛住公園です。 

何やらパンダが寝っ転がっています。

週末の朝ですが人影は有りません。

ひっそりとした公園で暫し時間潰しです。

そんな愛住公園から徒歩5分。

「四谷ひろば」に到着しました。

かつて公立小学校があった跡地が地域のための施設として活用されています。

地域コミュニティ拠点ということで、運営は地域住民が中心になって結成されるボランティア団体と、「東京おもちゃ美術館」や「CCAAアートプラザ」など地域のための活動を行う団体が担っているそうです。

元学校施設だけにグラウンドや講堂、スタジオなど施設の充実度が高く、コミュニティールームや多目的ホール、パソコンルームなど一部の部屋は貸し出しも行っています。

大人のサロン、親子のサロン、多世代交流サロンと多様な「場」を設けて、子どもから大人までみんなが集える“ひろば”となっています。

2階にある「東京おもちゃ美術館」

実際に触れて遊べる体験型ミュージアムです。

更に上階に上がります。 懐かしい昭和の学校の雰囲気がそのまま残っています。

先週末、こちらの教室で開催された日本おもちゃ病院協会主催「おもちゃドクター養成講座」に参加して来ました。

さて、「おもちゃ病院」とは・・・「おもちゃドクター」とは・・・

次回に続く・・・

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