ばぶちの仕事しながら司法試験を突破し弁護士になりました

仕事をしながら司法試験に合格したばぶち(babuchi)の試験勉強記録+その後です。

刑法

2010年01月03日 00時29分16秒 | 刑法
刑法はやっぱり奥が深い。



治療行為

治療行為は正当業務行為として違法性が阻却されるのが通説なんですね。

知らなかった…。

しかし、医師免許なくても違法性が阻却される場合もあるんですね。




信頼の原則と過失

過失犯は新過失論を採りますが、結果予見可能性は結果回避可能性の前提、信頼の原則は結果回避義務の軽減になる。

区別は、
結果予見可能性は、第三者を認識していない。

信頼の原則は、第三者を認識し、~だろうと思っていたのに、予想と違い結果が生じた。


結果予見可能性は、事故を起こし、勝手に荷台に乗っていた人が死亡した。

信頼の原則は、老人が歩道を歩いていたが、飛び出して来ないだろうと思っていたのに、飛び出してきてはねとばした。


前者は、注意義務違反としての結果回避可能性の前提たる結果予見可能性の問題。

後者は、注意義務違反としての結果回避義務違反があるかどうかの問題。




窃盗と詐欺の区別

窃盗は占有者の意思に反して占有を自己又は第三者に移転させること。
詐欺は被害者の瑕疵ある意思に基づく処分行為により、財物を移転させること。

占有の移転時期が処分行為に基づくか否かで区別される。




窃盗罪

甲が、乙の所有するカメラと乙が丙から窃取したカメラを盗んだ場合。

保護法益を平穏な占有と解し、いずれも窃盗罪が成立する。
そして侵害されたのは乙の占有一つであるため窃盗罪一罪が成立するそうです。
併合罪じゃないんですね。




窃盗罪の財物性

禁制品は財物性が認められるかどうかが問題になりますが、他人から盗んできたものを盗んだ場合は、財物性は認められるため、占有侵害の有無が問題になる。

後者は占有者の財産上の損害の有無ではないため注意。