日本に11月に帰国してから、メディアの中高生と携帯に関する報道が激しくなっているせいか、学校側もこの問題に対して、かなり敏感になっている。そして、それは、中学校だけではなく、小学校でも意識しだしている。今日の小学校の懇談会でも、小3の息子の担任の先生から時間をとられて、その問題について意識するように言われた。日本は、そこまで携帯を持つ子供たちの年齢が低くなってきているのか、と驚く。
2月25日、文科省は、「携帯電話を持つ中2の2割は1日のメール利用が50件以上。高2では2割前後が食事や入浴、授業の最中に携帯電話を使っている。」という全国調査の結果を公表した。携帯電話の所有率は、小6が25%、中2が46%、高2では90%に及ぶ。(2009年2月26日付朝日新聞より)
同じ日の朝日新聞の関連記事に、子供たちの「ケータイ依存」が進んでいることが指摘されていた。文科省の調査では、プロフを公開している高2生が、44%もいるのに、公開を知っている保護者は17%。保護者の認識が薄いことも指摘されている。
今日の小学校の懇談会で、高校でも教えたことがある先生が、先生の経験上「顔が見えない!相手が見えない!」携帯のこわさをもっと理解しておく必要があると言われた。プロフやチェーンメールでネットいじめをされて、不登校になった生徒たちや、込み入ったネット犯罪に巻き込まれる子供たちが増えているという。小学5、6年生ぐらいで、ネットに興味を持ち出すので、その年齢が下がってきて、4年生でも興味を持つ可能性があると私たちに注意を促してくださった。ネットいじめにあうと、落ち込み、食事が食べられなくなったり、1人でボーッとするケースがあるという。闇の中のネットの陰湿さ。恐ろしいことだ。
上の息子の中学でも、最近、携帯のプロフやブログの使い方に関するDVDをみんなで見て、間違ってネットを使ったときの恐ろしさを勉強したようだ。私もブログに書く時は、内容に本当に気をつけなければとつくづく思う。
大阪府教育委員会は公立小中学校向けに「子どもたちが学校に携帯電話を持ち込むのは原則ノー」と発表した。政府の教育再生懇談会も同じ案をとりまとめた。メールが届いたら3分以内に返信するという中学生は15%。現場の教師に聞くと、3分以内で打ち返すという暗黙のルールもあるらしい。返信の早さで互いの親密度を測る。(2009年12月26日朝日新聞社説より)
この携帯依存の傾向は、子供たちだけではなく、多くの大人たちも同じようだ。先日、テレビの番組で、異常に携帯依存する若い女性のおろかさを描いていた。すぐに返信が来ないと不安になり、相手の状況を考えずに、精神的におかしくなっていく状況。笑い事ではすまされない。私たちの携帯のやりとりの中でも、半日、あるいは、1日返信が遅れると、必ず「遅れて、ごめんなさい」とみんなあやまる。礼儀とばかり、返信の早い人もかなりいる。メールが来ると、「早くちゃんと応えなければ!」という気持ちは私にも存在する。このような傾向は、主人曰く、「機械に人間が使われている」状況だ。だから、私のように、海外生活が長く、携帯にうとい人間は、逆に気が楽である。「ごめんね、携帯苦手で、返信遅くって」と言い訳ができる。携帯メールが全然こなくても、パソコンメールもあるので、まったく気にならない。打ち返すわずらわしさがなくて、逆にほっとするというか・・・
しかし、子どもたちにとって、携帯メールというのは、唯一友達と繋がっていると確認できる重要なツールなのだろう。携帯を使わないと人間関係が成り立たないというのは、何が原因しているのか?規律に従わなければならない学校での活動、放課後のハードな部活、そして、受験を意識した塾と、1日中急がしい日本の中高生たち。学生時代というのは、さまざまな本を熟読したり、将来のことをじっくり考えたりと、一人になる時間というのも大変必要なことだと思う。部活や勉強から離れて、のんびり1人で部屋で過ごす。1人でボーッとする時間が思春期の子どもたちには必要なのではないか。思い切って、1人になる勇気も必要だ。
というわけで、うちは、息子たちは携帯は持っていません。携帯は、いらないらしい。めったにないが、部活がない休みの日(週末もほとんど部活で、休みはなかなかないが)に外出するときも、「私の携帯持っていく?」と私が聞いても、「いらない」と却下される。外から用事があるときは、公衆電話から電話をしてくる。携帯を持つと、時間をとられるというのが、わかっているのかもしれない。私たちが、息子を全面的に信頼していることも大きい。子供をある程度信じて、子供の判断に任せて、ほっておくのは大事だと思う。親子で信頼関係を築くと、互いに束縛し合わないほどよい距離が生まれて、毎日が楽になる。勿論、子供が不安になっているとシグナルをだしていたら、考え、すぐに行動する。
息子は、毎日、夜、パソコンでシカゴや日本国中の友達とメールで話している。それも時間を決めて。だらだらとすると、次の日の部活の朝練に響くので、自分でコントロールしているようだ。シカゴ日本人学校にいたおかげで、友達が日本中に散らばってできた。
息子の周りの友達も意外と携帯を持っていない。「学校裏サイト」とかいうのもうちの学校にはあるのかないのか息子は知らない。ないといいけど。まったく、興味がないのだ。そんなのを読んでる暇に野球の記事や本でも読んでいるほうが息子は楽しいらしい。
最近、さいたま市で、ネットいじめで自殺してしまった女子中学生がいたというニュースも流れた。うちの学校ではなかったようだが、ドキッとした出来事だ。そんなことがよくあるから、学校も保護者たちもかなり神経質になっている。「個人情報」だからと下の息子の小学校は、クラスの子どもたち全員の名前や電話番号も公表されなくなった。連絡網は、一列5人のみで、他はどんな子どもたちがいるのか私たちにはわからない。だから、クラスの中の親たちの関係はかなり薄いような気がする。
26日の朝日新聞の記事の見出しは「中高生「携帯漬け」」だった。それは、あたかも中高生の多くがケータイ依存症になっているかの印象を与える。しかし、みんながみんな日本の中学生が、ケータイ中毒ではないことを私は言いたい。多くのまじめな中学生たちは、ケータイメールをする時間もなく、部活や勉強にいそしんでいる。そして、大事なことは、私たち保護者が携帯を与えたとき、子どもたちを放任せず、ルールを設定して、適切な使い方を教え、見守っていかなければいけないと思う。まあ、うちは携帯を持てと言っても持たないだろうが。
2月25日、文科省は、「携帯電話を持つ中2の2割は1日のメール利用が50件以上。高2では2割前後が食事や入浴、授業の最中に携帯電話を使っている。」という全国調査の結果を公表した。携帯電話の所有率は、小6が25%、中2が46%、高2では90%に及ぶ。(2009年2月26日付朝日新聞より)
同じ日の朝日新聞の関連記事に、子供たちの「ケータイ依存」が進んでいることが指摘されていた。文科省の調査では、プロフを公開している高2生が、44%もいるのに、公開を知っている保護者は17%。保護者の認識が薄いことも指摘されている。
今日の小学校の懇談会で、高校でも教えたことがある先生が、先生の経験上「顔が見えない!相手が見えない!」携帯のこわさをもっと理解しておく必要があると言われた。プロフやチェーンメールでネットいじめをされて、不登校になった生徒たちや、込み入ったネット犯罪に巻き込まれる子供たちが増えているという。小学5、6年生ぐらいで、ネットに興味を持ち出すので、その年齢が下がってきて、4年生でも興味を持つ可能性があると私たちに注意を促してくださった。ネットいじめにあうと、落ち込み、食事が食べられなくなったり、1人でボーッとするケースがあるという。闇の中のネットの陰湿さ。恐ろしいことだ。
上の息子の中学でも、最近、携帯のプロフやブログの使い方に関するDVDをみんなで見て、間違ってネットを使ったときの恐ろしさを勉強したようだ。私もブログに書く時は、内容に本当に気をつけなければとつくづく思う。
大阪府教育委員会は公立小中学校向けに「子どもたちが学校に携帯電話を持ち込むのは原則ノー」と発表した。政府の教育再生懇談会も同じ案をとりまとめた。メールが届いたら3分以内に返信するという中学生は15%。現場の教師に聞くと、3分以内で打ち返すという暗黙のルールもあるらしい。返信の早さで互いの親密度を測る。(2009年12月26日朝日新聞社説より)
この携帯依存の傾向は、子供たちだけではなく、多くの大人たちも同じようだ。先日、テレビの番組で、異常に携帯依存する若い女性のおろかさを描いていた。すぐに返信が来ないと不安になり、相手の状況を考えずに、精神的におかしくなっていく状況。笑い事ではすまされない。私たちの携帯のやりとりの中でも、半日、あるいは、1日返信が遅れると、必ず「遅れて、ごめんなさい」とみんなあやまる。礼儀とばかり、返信の早い人もかなりいる。メールが来ると、「早くちゃんと応えなければ!」という気持ちは私にも存在する。このような傾向は、主人曰く、「機械に人間が使われている」状況だ。だから、私のように、海外生活が長く、携帯にうとい人間は、逆に気が楽である。「ごめんね、携帯苦手で、返信遅くって」と言い訳ができる。携帯メールが全然こなくても、パソコンメールもあるので、まったく気にならない。打ち返すわずらわしさがなくて、逆にほっとするというか・・・
しかし、子どもたちにとって、携帯メールというのは、唯一友達と繋がっていると確認できる重要なツールなのだろう。携帯を使わないと人間関係が成り立たないというのは、何が原因しているのか?規律に従わなければならない学校での活動、放課後のハードな部活、そして、受験を意識した塾と、1日中急がしい日本の中高生たち。学生時代というのは、さまざまな本を熟読したり、将来のことをじっくり考えたりと、一人になる時間というのも大変必要なことだと思う。部活や勉強から離れて、のんびり1人で部屋で過ごす。1人でボーッとする時間が思春期の子どもたちには必要なのではないか。思い切って、1人になる勇気も必要だ。
というわけで、うちは、息子たちは携帯は持っていません。携帯は、いらないらしい。めったにないが、部活がない休みの日(週末もほとんど部活で、休みはなかなかないが)に外出するときも、「私の携帯持っていく?」と私が聞いても、「いらない」と却下される。外から用事があるときは、公衆電話から電話をしてくる。携帯を持つと、時間をとられるというのが、わかっているのかもしれない。私たちが、息子を全面的に信頼していることも大きい。子供をある程度信じて、子供の判断に任せて、ほっておくのは大事だと思う。親子で信頼関係を築くと、互いに束縛し合わないほどよい距離が生まれて、毎日が楽になる。勿論、子供が不安になっているとシグナルをだしていたら、考え、すぐに行動する。
息子は、毎日、夜、パソコンでシカゴや日本国中の友達とメールで話している。それも時間を決めて。だらだらとすると、次の日の部活の朝練に響くので、自分でコントロールしているようだ。シカゴ日本人学校にいたおかげで、友達が日本中に散らばってできた。
息子の周りの友達も意外と携帯を持っていない。「学校裏サイト」とかいうのもうちの学校にはあるのかないのか息子は知らない。ないといいけど。まったく、興味がないのだ。そんなのを読んでる暇に野球の記事や本でも読んでいるほうが息子は楽しいらしい。
最近、さいたま市で、ネットいじめで自殺してしまった女子中学生がいたというニュースも流れた。うちの学校ではなかったようだが、ドキッとした出来事だ。そんなことがよくあるから、学校も保護者たちもかなり神経質になっている。「個人情報」だからと下の息子の小学校は、クラスの子どもたち全員の名前や電話番号も公表されなくなった。連絡網は、一列5人のみで、他はどんな子どもたちがいるのか私たちにはわからない。だから、クラスの中の親たちの関係はかなり薄いような気がする。
26日の朝日新聞の記事の見出しは「中高生「携帯漬け」」だった。それは、あたかも中高生の多くがケータイ依存症になっているかの印象を与える。しかし、みんながみんな日本の中学生が、ケータイ中毒ではないことを私は言いたい。多くのまじめな中学生たちは、ケータイメールをする時間もなく、部活や勉強にいそしんでいる。そして、大事なことは、私たち保護者が携帯を与えたとき、子どもたちを放任せず、ルールを設定して、適切な使い方を教え、見守っていかなければいけないと思う。まあ、うちは携帯を持てと言っても持たないだろうが。
シカゴからもどってきて、両方の国のいい点、悪い点が客観的に見られるようになっていて、年をとって、やや人間的に成長できているのかなと。しかし、上の息子は、小学生の頃から日本とアメリカのいい点、悪い点を比べていたから、私より成熟していたというか・・・いやはや、恐るべし、最近の子供たちです。
日本に帰国されて、落ち着いたら、シカゴランナーさんから見たシカゴ生活の総括などもぜひぜひお聞かせください!待ってます。