秘書検定 61*『気になる言葉遣い』 (3)「よろしかったでしょうか?」

2015-03-12 | 秘書検定
  レストランでの会話。

、食後に をお願いします」

、お食事の後に ですね。 ご注文は、以上でよろしかったでしょうか?

う~~~ん、、「なぜ過去形 」 と、疑問が渦巻く瞬間です

たとえば、その場を離れて厨房に入った後で、注文の品を確認するために戻って来たのなら、

注文を受けたのは 「過去」 ですから、質問の形が 「過去形」 になるのも理解できるのですが、

今まさに言葉を交わしながら、「過去形」 で尋ねるケースが多いように見受けます。

そこで、言葉遣いを間違いと決め付けてしまう前に、言葉の背景を探ってみようと考えました。

 さて、ここで言う 「よろしかった」 は 、「良かった ( ⇔ 悪かった )」 ではなく、

許可を求めるときの 「よいか?」 でもなく、「間違いがなかったか?」 という確認の言葉と思われます。

では、誰の 「間違い」 を確認しているのでしょうか。

「お客様は、間違いなく注文なさいましたか?」 という意味なら、客を疑っているように聞こえますが、

「私は、お客様のご注文を間違いなくお受けしましたでしょうか?」 という謙虚な気持ちが、

「よろしかったでしょうか?」 という尋ね方になったように思います。

また 「以上で・・・」 には、「何か注文し忘れている品はありませんか?」 と迫るのではなく、

「他にもご注文の品がありましたら承ります」 と、それとなくやんわり尋ねる配慮から、

「ご注文は、以上でよろしかったでしょうか?」 という、スタッフ自身の確認の言葉になったのでしょう。

それを 「現在形」 ではなく 「過去形」 で尋ねるのは、「~ に なります」 「~ の方 (ほう)」 同様、

ハッキリと言い切ってしまわず、ぼかすことによって丁寧さを表しているのでは? と、解釈してみました。

とはいえ、せっかくの心遣いが伝わらないどころか、不快感を覚える人が多いのも事実であり、

黙認するお店もある一方で、スタッフに禁じている企業もあると聞く、「よろしかったでしょうか?

「よろしいでしょうか?」 ではストレート過ぎて、お客様に失礼では? と、案じる方もおいででしょうが、

とびっきりの笑顔と丁寧な所作が伴えば、明瞭で明確な質問は、必ずや敬意として伝わりますよ。


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