今日は、秘書検定 面接試験の装いに相応しい「バッグ」についてお話ししましょう。
面接試験では、準1級 1級ともに係の方が面接室のドアを開けて押さえくださいますので、
1 バッグを持ったまま入室し、一歩入ったところで立ち止まる
2 「失礼いたします」と言った後、面接官に向かって会釈をする
3 指示された場所にバッグを置く
ここで、バッグとはしばらくお別れです。
お気づきでしょうか?
2月21日の「第一印象*笑顔」で申し上げた「第一印象の数秒」は、バッグと共にあるのです。
面接試験という舞台において、受験者が主役なら、スーツは衣装、バッグは小道具です。
わずかしか出番のないバッグではありますが、小道具としての役割を果たしてもらいましょう。
では、どんなバッグが相応しく、逆にどんなバッグは相応しくないのでしょう。
「面接合格マニュアル」というDVDを見てみましたが、出演者は誰もバッグを持っていません。
「集中講義」の「身だしなみで留意すべきこと」でも、バッグについては触れていませんし、
秘書検定の HP で説明されている「試験の手順」 では、入室の次はいきなり「課題」です。
そこで私は、秘書A子さんのエピソード(早い話、過去問題です)の中から、
バッグにまつわるものはないかと探し、2件見つけました。
第71回 3級「ハンドバッグは光沢のない黒色のショルダーのものがよい」
弔事に関する問題ですが、答えは「不適当」ですね。
解説には「ショルダーバッグは戸外用なので、儀式には不適当」とあります。
第98回 3級 他社を訪問した秘書A子さんが応接セットの椅子に座り、隣の椅子にバッグを
乗せているイラストが描かれていて、「どうすればよいか?」と問われています。
模範解答には「床に置くか、背もたれと自分の背の間に置く」とありますが、
置き場所はさておき、秘書A子さんのバッグに注目したところ、
書類を受け取りに来たというだけあって、秘書A子さんのバッグは、
A4サイズの書類が入る大きさで、ビジネス用のシンプルなバッグでした。
たしかに面接試験の当日は、写真を貼った「受験票」を持参しますし、
「面接試験の受け方」や「アドバイスシート」(B6 B5 A4サイズ)を持ち帰りますので、
就職活動や実際のお仕事で使っているバッグは有用ですね。
スーツとも相性がよく、きちんとしているという印象を持っていただけそうなアイテムです。
逆に、私が「これはちょっと・・・」と考え込んでしまったバッグと振る舞いは、
・ 「終わったら遊びに行くんでしょ」と思わせるような、カジュアル過ぎるバッグ
・ ペットボトルが顔を出しているバッグ(これはバッグというより入れ方の問題ですね)
・ 荷物置き場にドサッと音を立てて置く人
いずれも、上級秘書というイメージからは、かけ離れている印象を受けました。
ちなみに私は、準1級では黒、1級ではベージュのハンドバッグにいたしました。
そして書類用にもバッグを用意し、中にクリアファイルを入れて書類を挟みました。
もしショルダーバッグをお持ちになるのでしたら、お辞儀する時は手に持ちましょう。
肩に掛けたままではお辞儀が中途半端になってしまい、審査の基準から外れると思います。
そして男性の皆さん、お仕事でお使いのバッグがあればお持ちになってはいかがでしょう?
手ぶらですと、受け取った書類を小さくたたんでポケットに入れる姿を想像してしまいます。
たかがバッグ、されどバッグ。
味方になってもらうのも、敵に回すのも、あなた次第です。
《追記》
準1級 面接合格マニュアル 【改訂版】では、控室から面接室まで、
出演者3人の、それぞれスーツに相応しいバッグが映っています。
面接室の前で係の方から、ショルダーバッグを肩から下ろして手に持つようにと、
アドバイスを受けているシーンもあります。
入室後に「失礼いたします」と述べて会釈をする場面では、
1人目は、ビジネスバッグを片手で提げ、もう片方の手は体の前で指をピンと伸ばし、
2人目は、小さめのビジネスバッグを両手で前に持ち、指はバッグの持ち手を握り、
3人目は、ハンドバッグの持ち手を片手で握り、もう片方の手の指をピンと伸ばして、握った手を覆う
金具やポケットなど、バッグに裏表がある場合は、表を外側にして持つ。
そして、いずれの出演者も、バッグを所定の場所に置くときは、両手で丁寧に扱っています。
バッグが決まりましたら、スマートな扱い方も工夫してみましょう。
お読みくださいましてありがとうございます。 クリックしていただけますと励みになります。
貴女様のブログはとても参考になります。
さて、コメント欄からの質問で大変申し訳ないのですが、お時間がとれるようでしたら、ご教示いただけないでしょうか。
秘書検定1級面接時のバッグの持ち方です。
歩いている時は利き手で持ち、会釈時と机に鞄を置く時は両手で持つということになるでしょうか。
秘書検定1級面接のDVDでは出演される女性は鞄を持っておらず、また対策講座にも行きましたが特に触られず、情報が少なく、どのようにすればベストなのか知りたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
いつもお読みくださいまして、ありがとうございます。
さて、バッグの持ち方につきまして、私見ではございますが、お答えいたします。
>歩いている時は利き手で持ち、
「歩いている時」というのは、面接室に入って会釈した後、荷物置き場に移動する時のことでしょうか?
移動距離と、バッグの持ち手の長さによると思います。
何メートルも離れている場合は片手に持ち替えた方が自然ですし、
持ち手の長いバッグを両手で体の前に提げて歩きますと、
バッグが何度も膝に当たってしまい、歩く姿が美しくありません。
逆に、荷物置き場がすぐ目の前でしたら、両手で持ったままでも構わないと思います。
距離はその時になってみないと分かりませんが、お持ちになるバッグは既にお決めでしょうから、
両方のパターンで練習してごらんになってはいかがでしょうか。
>会釈時と机に鞄を置く時は両手で持つということになるでしょうか。
【会釈時】
これもバッグの形状や持ち手の長さによりますが、
当ブログに《追記》として記載した3パターンを参考に、
ご自身がいちばん美しく、きちんとして見える形を研究なさってはいかがでしょうか。
【鞄を置く時】
両手で置くというより、片方の手でバッグの持ち手を握り、
もう片方の手をバッグの側面に添えて置くと、丁寧な印象に映ります。
>秘書検定1級面接のDVD
準1級のDVD(改訂版)の方が、基本動作や一連の流れが分かりやすいと思いますので、
「サンプル動画」で参照されてはいかがでしょうか。
1分ほどですが、バッグを置く際の映像も収録されています。
秘書検定ホームページ → トップ画面いちばん下の早稲田教育出版 → 画面左のサンプル動画
http://www.waseda.gr.jp/
お人間違いでしたら申し訳ないのですが、
いつぞや準1級の合格をお知らせくださったシャネルさんでしょうか?
ご不明な点など、私でお答えできる事がありましたら、またコメントをお寄せくださいませね。
ご健闘をお祈り申し上げます。
Juliet
シャネルです。
以前、準1級合格のお知らせをした者です。
覚えてくださっていてありがとうございます。
ご教示いただいていながらお礼が大変遅くなり失礼しました。
懇切丁寧なアドバイスに感謝いたします。お時間をとらせてしまい、申し訳ございませんでした。
バッグの持ち方は、自分がどのようなバッグを持つかにもよりますね。
自分で研究して本番に臨みたいと思います。
サンプル画像も参考になりました。
1級はアドバイスシートがあるのでしょうか?
バッグに入れてから退出した方がよいのか、
それとも入れずに早めに退出した方がスマートなのか、
色々考えてしまいます。
報告内容がなかなか覚えられず、準備不足で今週末の面接を迎えることになりそうで焦っております。
落ち着いて臨むしかありません。
Juliet様の秘書検定面接に関する記事を読んで、面接頑張ります。
お勉強でお忙しいでしょうに、ご丁寧にコメントをお寄せくださいまして、ありがとうございます。
>覚えてくださっていてありがとうございます。
実は、ブログを通してお知り合いになれたのはシャネルさんが初めてだったものですから、
とても嬉しく有り難いことと、お名前もお話の内容も強く印象に残っていました
>1級はアドバイスシートがあるのでしょうか?
2015年7月27日のブログ 「秘書検定*アドバイスシート 1級」 をご参照くださいませ。
>バッグに入れてから退出した方がよいのか、
それとも入れずに早めに退出した方がスマートなのか、
色々考えてしまいます。
アドバイスシートの他に、「面接試験の審査について」 という紙を渡されますので、合計2枚です。
紙を適当に折ったり、クルクル丸めたりしては丁寧に見えませんし、落としたりしては大変です。
「身だしなみ*バッグ」 に、私が持参した書類用バッグの画像を載せましたが、
A4版の紙が入るバッグは上が開いていますので、荷物置き場でバッグを取る際にスッと入れることができ、
会釈して退室するときもスマートに見えたのでは・・・と思います。
>報告内容がなかなか覚えられず、準備不足で今週末の面接を迎えることになりそうで焦っております。
覚えることも、覚えた内容を忘れずにいることも、そして面接官の前で述べることも簡単ではありませんよね。
でも、完璧に覚えたからといって、それだけでは必ずしも上級秘書にふさわしいとは言えません。
シャネルさんのお人柄がにじみ出るような、報告への真摯な姿勢や、誠実な応対で、
秘書検定の最高峰である面接試験に臨まれてはいかがですか?
週末は寒くなるようですから、あたたかくしてお出かけくださいね
Juliet
メッセージをありがとうございました。
何度も恐れ入ります。
先ほど面接を受けてきました。
極度の緊張で報告事項を忘れ、着席時に会釈を忘れたり、
総じて練習不足だと思います。
自信を持って臨まない限り、本番では発揮できませんね、ら
報告内容を覚えて発表するのが、本番になると緊張で忘れてしまいます。対策講座の時もそうでした。
応対はまずまずできたとは思いますが、1級レベルに達していません。
夏に行われる再試験に向けて、日頃から練習しておきたいと思います。
色々とありがとうございました。
昨日は面接試験おつかれさまでした
すぐにご報告くださり、思い出していただけた事を嬉しく思います。
>極度の緊張で報告事項を忘れ
忘れるのは誰しもあることです。
頭の中が真っ白、目の前が真っ暗になっても、それが相手に見えるわけではありません。
表情や態度に出さずに立て直しが出来るか、そのまま崩れてしまうかは、メンタルの部分でしょうか。
>自信を持って臨まない限り、本番では発揮できませんね
自信というのは、持とうと思って持てるものではなく、気がついたら持っているものだと思います。
そのためには、身につけることが必要なのでしょうね。
身についてしまえば、状況の変化にも対応でき、それがまた自信につながります。
>応対はまずまずできたとは思いますが、1級レベルに達していません。
「報告」で緊張したものの、次の「応対」で少なからず挽回できたのではありませんか?
「きちんとしている」「丁寧だ」「他の人とは違う」などは、自分では分かりにくいものです。
シャネルさんは、ご自身を客観的にご覧になれる方のようですので、
悲観されることなく、結果をお待ちになってはいかがでしょう。
Juliet
メッセージをありがとうございました。
何度もメッセージをいただき、感謝いたします。
秘書検定1級面接を受け、自分の弱点を知ることができました。
人前でのスピーチなど、極度に緊張してしまい、動揺してしまうこと。
報告事項を忘れ言葉に詰まり、『申し訳ございません。もう一度始めからよろしいでしょうか』の一言が震えて声が出なかったほどです。
面接官の講評は
・緊張されていたのだと思いますが、報告と応対で最後の方で言葉に詰まっていて、明るさや生き生きした感じがなかった。
・お辞儀をもっと丁寧に、下ろした時と上げた時、もう少し止めた方がよい。
とのコメントをいただきました。
また退室時には、いただいたシートをバッグに入れる余裕もなく、床に落としてしまう不始末。
このような有り様でしたので、合格はないと思います。
私の場合、秘書検定1級面接を受ける以前にあがり症を直すことから始めないといけないと思いました。
接官の方も
面接官の講評は…
1
こちらこそ、メッセージをお寄せいただき感謝いたしております。
>人前でのスピーチなど、極度に緊張してしまい、動揺してしまうこと。
まずは、ご家族や親しいご友人の前で、本を朗読なさってはいかがでしょうか?
ご親戚の小さいお子様に、絵本を読み聞かせるのもよいかも知れませんね。
つまり、シャネルさんのお話に進んで耳を傾けてくださる方々に、
ご自分の意見や考えとは関係ない文章を読み上げること。
ただ棒読みにするのではなく、登場人物に合わせて声を使い分けたり、
喜怒哀楽を声の調子や顔の表情で表現してみましょう。
>明るさや生き生きした感じがなかった。
「報告」や「応対」の課題も、「上級秘書」という登場人物になりきって、
歓迎や感謝、恐縮などの気持ちを、言葉や表情、動作で表現するものです。
人前での朗読に慣れましたら、今度は「上級秘書」という主役に抜擢された女優として、
過去問題というシナリオで練習してみてはいかがでしょうか。
>お辞儀をもっと丁寧に、下ろした時と上げた時、もう少し止めた方がよい。
当ブログ 2014年5月20日「立ち居振る舞い*7 お辞儀の角度」をご覧になり、
お辞儀する機会を積極的に作って身につけましょう。
>あがり症を直すことから始めないといけないと思いました。
かくいう私も、授業中に発言することすら苦手な女の子でした
でもこればかりは他の誰でもなく、自分で克服するしかないのですよね。
シャネルさんの、その謙虚さは忘れることなく、一歩前に進んでくださいね。
秘書検定に限らず、きっといろんな世界が広がりますよ。
Juliet
メッセージをありがとうございました。
日頃からお辞儀や話し方など意識して過ごしていきたいと思います。
秘書検定1級面接を受け、これまでの自分を省みるよい機会となりました。
きっかけは秘書検定でしたが、Julietさんの仰るように一歩前に進むことで、これから世界が広がるような気がしています。
見ず知らずの私の親身になってメッセージをくださり、本当にありがとうございました。
これからもブログは読ませていただきます。
いつも思い出してくださり、こうしてブログにお立ち寄りくださることを、とても嬉しく思います
シャネルさんのように、学ぶことへの謙虚な気持ちや真摯な姿勢を忘れることなく、
私も一歩前に進めるように努める所存です。
これからも、ご意見やご質問をお寄せくださいね
このご縁が続きますことを、心より願っております
Juliet