茶事を催す際に、亭主は掛け軸や茶碗、そして花を調えて客を迎えます。
茶会の目的に沿ったお軸を選び、客の顔ぶれを思いながら茶器を揃え、
季節の花を花入れに生けるひとつひとつが、おもてなしの心。
茶人 千利休は、さらに客の人数分の箸まで自らこしらえたと伝わっています。
客の手の大きさや持ちやすさを考えながら、小刀を扱ったのでしょうか。
そのお箸は両端が細く、真ん中あたりが太くて食べやすい形に作られ、
削り立てのため杉の香りも楽しめたお箸は、後に 「らんちゅう」 と呼ばれます。
利休の作り方になぞらえ、今も 「らんちゅう」 は、もともと2本に分かれています。
箸帯を巻いた 「らんちゅう」
箸帯をはずした 「らんちゅう」
ところでこの 「らんちゅう」、漢字では 「卵中」 と書くようですが、
「らんちゅう」 と聞いて思い出すのが、金魚の 「ランチュウ」
お箸も金魚も、真ん中辺りが丸味を帯びている点が共通しているため、
もしや金魚から名前をとったのかしら?? というのが最初の印象でしたが、
どうやら金魚の方は 「蘭鋳・蘭虫・卵虫」 と漢字表記するようです。
さすがに割り箸まで手作りすることは出来ませんが、
お客様を思いながらお箸を選び、お料理や季節に合わせて箸置きを用意する。
そんな心遣いは、日本ならではのおもてなしですね。
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茶会の目的に沿ったお軸を選び、客の顔ぶれを思いながら茶器を揃え、
季節の花を花入れに生けるひとつひとつが、おもてなしの心。
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箸帯を巻いた 「らんちゅう」
箸帯をはずした 「らんちゅう」
ところでこの 「らんちゅう」、漢字では 「卵中」 と書くようですが、
「らんちゅう」 と聞いて思い出すのが、金魚の 「ランチュウ」
お箸も金魚も、真ん中辺りが丸味を帯びている点が共通しているため、
もしや金魚から名前をとったのかしら?? というのが最初の印象でしたが、
どうやら金魚の方は 「蘭鋳・蘭虫・卵虫」 と漢字表記するようです。
さすがに割り箸まで手作りすることは出来ませんが、
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