お箸*18 らんちゅう

2017-09-27 | お箸の世界
 茶事を催す際に、亭主は掛け軸や茶碗、そして花を調えて客を迎えます。

茶会の目的に沿ったお軸を選び、客の顔ぶれを思いながら茶器を揃え、

季節の花を花入れに生けるひとつひとつが、おもてなしの心。

茶人 千利休は、さらに客の人数分の箸まで自らこしらえたと伝わっています。

客の手の大きさや持ちやすさを考えながら、小刀を扱ったのでしょうか。

そのお箸は両端が細く、真ん中あたりが太くて食べやすい形に作られ、

削り立てのため杉の香りも楽しめたお箸は、後に 「らんちゅう」 と呼ばれます。

利休の作り方になぞらえ、今も 「らんちゅう」 は、もともと2本に分かれています。


     
     箸帯を巻いた 「らんちゅう」


     
     箸帯をはずした 「らんちゅう」


 ところでこの 「らんちゅう」、漢字では 「卵中」 と書くようですが、

「らんちゅう」 と聞いて思い出すのが、金魚の 「ランチュウ」

お箸も金魚も、真ん中辺りが丸味を帯びている点が共通しているため、

もしや金魚から名前をとったのかしら?? というのが最初の印象でしたが、

どうやら金魚の方は 「蘭鋳・蘭虫・卵虫」 と漢字表記するようです。


 さすがに割り箸まで手作りすることは出来ませんが、

お客様を思いながらお箸を選び、お料理や季節に合わせて箸置きを用意する。

そんな心遣いは、日本ならではのおもてなしですね。


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秘書にゃんこ*フランク・ロイド・ライト

2017-09-07 | 建築が好き
 今年は、アメリカの建築家 フランク・ロイド・ライト の生誕150周年。

日本におけるライトの作品の中で、とりわけ有名なのが 「帝国ホテル本館(ライト館)」

ライトは当時の総支配人との縁で設計を手掛けたものの、完成を見ることなく離日。

その後は弟子である日本人の建築家に引き継がれ、着工から4年の歳月を経て竣工。

そして大正12年9月1日、開業セレモニーの準備の真っ只中に関東大震災が発生。

ホテルには大きな被害が無かったため、客室を被災者に無料で開放し、

各国大使館や新聞社には、仮事務所のスペースを提供したそうです。


 そんなライト館も、諸々の事情により 昭和43年に取り壊されました。

今は 中央玄関部分だけではありますが、明治村(愛知県 犬山市)に移築再建され、

当時の面影を湛えながら、第二の人生を送っています。


     
     昨夏に訪れた、明治村 旧帝国ホテル本館(ライト館)

この建物をご覧になって、「どこかで見たことあるような??」 と、お思いになった方、

それは 10円玉の表ではありませんか?

     
     平等院鳳凰堂(京都府 宇治市)
     今から数年前、秘書にゃんこと出会う前に訪れました。

浮世絵の収集家であったライトは、日本の伝統文化に造詣が深かったのでしょう。

帝国ホテルの HP によりますと、ライトはここからインスピレーションを得たそうです。


 ただいま 「帝国ホテル 東京」(東京都 千代田区) では、

「フランク・ロイド・ライト 生誕150周年記念 特別企画」 を開催中と聞き、

秘書にゃんこと行って参りました。

  帝国ホテル 東京 「いにしえの美に、思いをはせて」


     
     現在の帝国ホテル
     ライトを偲ぶ市松模様が、装飾や食器などに施されています。


     
     開業当時の旧帝国ホテル本館(ライト館)


     
     外国からの宿泊客に向けた東京見物のパンフレット
     皇居・明治神宮・増上寺・泉岳寺・浅草などが スポット
     銀座・日本橋でショッピングを楽しみ、東京會舘ですきやきの夕食
     東京タワーなどが名所となる、遙か昔のお話です。


     
     ライト館のイラストをあしらったパッケージのクッキー


さて、こちらもライトの作品。

     
     重要文化財 「自由学園 明日館(みょうにちかん)」(東京都 豊島区)


     
     毎年8月、一夜限りのビアテラスが催されます (昨年訪れた際の写真)


ライトの助手として来日し、帝国ホテルの建築に携わった アントニン・レーモンドの作品。

彼は日本に留まったため、国内に多くの作品を遺しています。   


     
     エリスマン邸(横浜 元町)


     
     エリスマン邸内のカフェでは、名物 「生プリン」 をいただきました。
     黄色い のお腹を押すと、中から卵の黄身が出て来ます。


ライトの記念展示は、帝国ホテルのロビー特設スペースで、来年1月中旬(予定)まで。


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秘書検定 76*面接試験の準備はお早めに

2017-09-02 | 秘書検定
 第113回 秘書検定の受付が始まりました。

次回 第114回(平成30年 2月) は 2級・3級のみ実施されますので、

1級・準1級を目指していらっしゃる方は、是非この機会に!とお考えでしょう。


 第113回の筆記試験は 11月12日(日) に行なわれます。

筆記試験に合格すれば面接試験を受けることになりますが、

筆記試験の合否が通知されてから筆記試験までは、あまり日数がありません。

ちなみに私が受験した時は、筆記試験が11月10日で、合格通知が12月10日。

そして面接試験が行なわれたのは 1月12日でした。

ただでさえ慌ただしい年末年始に、もちろん毎日の仕事や雑事もあり、

秘書検定の面接準備に時間をかける余裕など、ほとんど無く過ごしたものです。

  第113回 秘書検定 1級・準1級 面接試験日程


 「まだ筆記試験も受けていないのに面接なんて・・・」 と、お考えにならず、

筆記試験勉強の傍ら、是非この時期から面接準備を始められることをお勧めします。

と申しますのも、頭で覚えたり理解したものが点数に反映される筆記試験と異なり、

面接試験の 「審査のポイント」 は、

態度・振る舞い・話し方の調子・言葉遣い・物腰・しぐさ・身なり など であり、

それらのポイントが、

きちんとしている・丁寧である・明るく生き生きしている ことが合格の基準となります。
(秘書検定 HP より)

つまり 審査のポイントを身につける ことが大切です。

そして、身につけるには、やはり 時間が必要 です。


 当ブログでは、この度 秘書検定関連の項目に通し番号を付けました。

「秘書検定1*はじめまして」 から 今回の 「秘書検定76*面接試験・・・」まで、

どうぞお目通しになり、お役立ていただけましたら幸いでございます。


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