日々の暮らし*『おいしい名建築さんぽ』(著者:甲斐 みのり)

2022-09-27 | 建築が好き
 テレビ番組『名建築で昼食を』が地上波で放送されるのをキリンさんの首で待っていたところ、

先日、大阪編の数話が深夜に放送されたので、録画して視聴しました。

テロップに流れた原作の名前をメモして図書館へ



『歩いて、食べる おいしい名建築さんぽ』(著者:甲斐 みのり)
図書館に所蔵されていた東京編(2018年)と京都編(2022年)


 名建築は多々あれど、そこで美味しいお食事をいただけるとなれば、数は絞られます。

とはいえ、さすが東京と京都。合わせて50ほどの建物が掲載されていました。

東京編  私が訪れたことのある建物   まだ訪れたことのない建物

 東京ステーションホテル(丸の内)
 日本橋高島屋(日本橋)
 日本橋三越本店(日本橋)
 KITTE(旧 東京中央郵便局 丸の内)
 ビヤホール ライオン(銀座)
 東京都庭園美術館(白金台)
 グランドプリンスホテル新高輪(品川)
 東京文化会館(上野)
 赤坂プリンス クラシックハウス(永田町)
 山の上ホテル(御茶ノ水)
 江戸東京たてもの園(小金井)
 自由学園 明日館(池袋)

 岡本太郎記念館(表参道)
 目黒区総合庁舎(旧 千代田生命本社 中目黒)
 原美術館(2021年閉館 品川)
 ミュージアム1999 ロアラブッシュ(青山)
 名曲喫茶 ライオン(渋谷)
 学士会館(神保町)
 アンスティチュ・フランセ東京(飯田橋)
 国際こども図書館(上野)
 小笠原伯爵邸(河田町)
 立教大学(池袋)
 プーク人形劇場(新宿)
 旧 白洲邸 武相荘(町田)

東京編は半々といったところですが、京都編となりますと、ほぼ全滅です

皆さまはいかがでしょうか?

京都編  私が訪れたことのある建物   まだ訪れたことのない建物

 長楽感(祇園)
 東華菜館(四条河原町)

 国立京都国際会館(洛北)
 ザ・プリンス 京都宝ヶ池(洛北)
 京都国際マンガミュージアム(御所)
 フォーチュンガーデン京都(河原町御池)
 旧 三井家 下鴨別邸(下鴨)
 エースホテル京都(烏丸御池)
 京都文化博物館(烏丸御池)
 京都芸術センター(烏丸)
 ぎおん石(祇園)
 ザ・ゲートホテル(木屋町)
 レストラン菊水(祇園)
 夢二カフェ 五龍閣(清水)
 京セラ美術館(岡崎)
 ウェスティン都ホテル京都(岡崎)
 茂庵(旧 谷川茂次郎 茶苑 神楽岡)
 アンスティチュ・フランセ関西(出町柳)
 ロームシアター京都(京都会館 岡崎)
 吉田山荘(元 東伏見宮家別邸 神楽岡)
 京都国立博物館(東山)
 開化堂カフェ(河原町七条)
 きんせ旅館(島原)
 アサヒビール 大山崎山荘美術館(山崎)
 船岡温泉(西陣)
 さらさ西陣(西陣)
 堂本印象美術館(金閣寺周辺)


自由学園 明日館(池袋)



年に4回開催される明日館レストラン


東華菜館(四条河原町)



ランチコース


 これから新しく建つビルやレストランでは恐らく目にすることのない、歴史を感じさせる外観や、

贅を尽くした装飾や照明、凜々しい直線に優雅な曲線、在りし日の設計者や職人の息づかい。

そんな名建築でお料理を味わえば、心まで満たされる至福の時。

東京編はコロナ以前の発行で、既に閉館・休業している建物もあります。

建物が存在してくれている間に、自分の気力や体力があるうちに、機会を見つけて足を運んでみたいものです。


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日々の暮らし*資生堂パーラー

2022-09-22 | 本が好き

『東京・銀座 私の資生堂パーラー物語』
十代半ばに入社し、やがて資生堂パーラーの社長となった 菊川 武幸さんの著書。
当時は女性のウェイトレスではなく、給仕は「ボーイ」と呼ばれる男性のみ。
特に新人は全員イガグリ頭の少年だったため女性客に可愛がられたとか。


 さて、今から150年前の明治5年に、町の調剤薬局として創業した資生堂。

視察で洋行した創業者は、アメリカのドラッグストアに飲み物や軽食が置いてあることに着目します。

日本ではまだまだ「怪しい薬」が多かった時代に、これは薬局への信頼に繋がると確信し、

帰国後、店内に「ソーダファウンテン」なるものを設置します。

明治35年、今から120年前のお話です。


3年前の資生堂展で披露されたソーダファウンテンの複製

ファミレスのドリンクバーのように、飲み物の原液を水や炭酸水で薄めますが、

製造機はもちろん、コップやストローまですべてアメリカ製で揃えるという徹底ぶり。

当時は珍しかったアイスクリームまで提供したのですから、人々はワクワク

更に、ソーダ水を飲むとオイデルミンがお土産に付くと聞けば、新橋の芸者衆もウキウキ



資生堂パーラーの伝統的メニュー「ミートクロケット」
菊川氏の著書にレシピが載っているものの、想像を絶する手間暇。
お店でいただいた方が早そう。。ふたつで3000円ほどしますが



資生堂パーラー 銀座本店 サロン・ド・カフェ でいただく クリスマスデザート


 かつて、外出するのは男性ばかりで、女性は家に居るのが当たり前だった時代があります。

やがて、良家の夫人や令嬢が集い、モガが闊歩し、一般家庭のご婦人方も気軽に買い物に出かける時代に。

そうした意識や行動の変化には、女性が魅力を感じる化粧品や美味しいものが、きっと後押ししていたはず。

そうそう、銀座通りの街灯は、女性が美しく見えるように照度を調整してあるそうですよ。

過ごしやすい季節を迎え、ちょっと銀ブラを愉しみたくなりました。


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日々の暮らし*資生堂 創業150周年

2022-09-17 | 日々の暮らし
 1872年9月17日に資生堂が創業して、今日でちょうど150年を迎えました。

テレビ番組でスポンサー名を「東京 銀座 資生堂」と紹介していたのが印象に残っていますが、

今でこそ銀座は一丁目から八丁目まであるものの、当時は四丁目、つまり和光の辺りまで。

晴海通りを境に五丁目から先には別の町名があり、資生堂のある八丁目は松江藩とのご縁で「出雲町」。

1872年といえば明治になって4~5年ですから、まだまだ江戸の名残りが漂っていたのでしょう。
(五丁目から八丁目が正式に銀座に加わったのは、関東大震災後の区画整理が行われた昭和5年)

同じく1872年は、新橋(汐留)~ 横浜(桜木町)に鉄道が開業した年でもあります

ご存知のように、銀座八丁目といえば、ほぼ新橋。

江戸の香りを残しつつ新しい時代を迎えたあの界隈。。想像しただけでワクワクします


 さて、資生堂は調剤薬局として開業して練り歯磨きなどを販売しますが、やがて化粧品業界に進出。

1897年(明治30年)発売の化粧水「オイデルミン」は、今も続く超ロングセラーの商品です。



クラシカルなデザインは、空き瓶も一輪挿しとして使っています。 
秘書にゃんこサイズのオイデルミンは復刻版デザインのキーホルダー
後ろの缶は「花椿ビスケット」 ピンクの缶は限定販売です
ロゴの「花椿」は、初代社長が水盤に浮かべた椿を描いたものを、
何度か微調整してデザイナーの山名文夫(あやお)氏が完成。
ちなみに新潮文庫の葡萄のデザインも山名氏の作品です



3年前に日本橋高島屋で開催された展覧会にて
「オイデルミン」とは、ギリシャ語の「オイ(良い)」「デルマ(皮膚)」からネーミング。



左:東京銀座資生堂ビル
右:SHISEIDO THE GINZA 「爆買い」の頃には観光バスが着いてお店に人が溢れていました。
ビルとビルの間は「花椿通り」



『銀座と資生堂 日本をモダーンにした会社』(著者:戸矢 理衣奈)
関東大震災による社屋倒壊、太平洋戦争末期の空襲、経済不況など幾多の困難を乗り越えて、
創業150周年を迎えられたことを、資生堂のファンとして嬉しく思います。
エリクシールは秘書にゃんこサイズ(早い話、試供品です)


 資生堂といえばパーラー

お食事ができればよかったのですが、月曜日で定休日のため断念

でも、以前撮った写真がありますので、次の機会にでもパーラーのお話をしましょう。


 というわけで、この日は花椿通りを東に歩いた先にある和菓子の老舗へ。


「清月堂本店」(創業 明治40年)



Passy さん に銘菓「おとし文」を教えていただいて早速参りました。
この季節限定の栗味を買い求め、お懐紙も栗模様。


 銀座はすっかり様変わりして、外国ブランドのお店やお手頃価格の日本の店舗が銀座通りに軒を連ねます。

でも、ちょっと奥に入ったり裏通りを散策しますと、古き良き時代の町並みに出会えるのが銀座の良いところ。

涼しくなったら、また足を運びたいものです。


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秘書にゃんこ*数寄屋橋でプリン・ア・ラ・モード

2022-09-12 | おでかけ
 月の美しい季節を迎えましたが、日中はまだまだ夏を感じる中、用があって銀座に参りました。

電車を降りるなり容赦なく照りつける陽射しに、まずは冷たくて甘~いおやつでひと息






プリン・ア・ラ・モードをいただいたのは、皆さんご存知のこちらのお店です
ここは数寄屋橋交差点
かつてこの辺りには都電の「数寄屋橋停車場」がありました
左手前に見える、とんがり屋根の煉瓦造りの建物は交番です。
デザインの段階で模型に待ち針を挿したデザイナーが「後ほどこの部分に飾りを付けます」
と説明したところ、修正されることのないまま「待ち針の立った交番」が完成したそうです。



江戸城外堀に架けられた「数寄屋橋」は、昭和33年に外堀が埋められたのを機に取り壊されました。
晴海通りを跨ぐ高速道路の橋には「新数寄屋橋」と表示されています。
向こうに見える建物は「有楽町マリオン」
ロカビリーの時代にファンが押し寄せた日劇や、松本清張が勤めていた朝日新聞の跡地です。



数寄屋橋公園に立つ碑


「数寄屋橋」で思い出すのが『君の名は』(作:菊田 一夫)

昭和27年にラジオで放送された際には、その時間になると銭湯の女湯が空っぽになったというエピソードも。

翌28年に主演 佐田 啓二・岸 惠子で映画化されて大ヒットした DVD 三部作を観ましたが、

会えそうで会えないじれったさともどかしさに半ばイライラしながらも、気がつけば夢中に

そんな映画をリアルタイムで観た母親に育てられ、薄幸の美少女を描いた漫画を読んだ娘たち世代が、

時を経て、「すれ違い」「記憶喪失」がてんこ盛りの韓流ドラマに走ったのは必然かも知れませんね。



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日々の暮らし*クリームソーダの本

2022-09-07 | 本が好き
 夏の盛りに昔ながらの喫茶店で味わって以来、クリームソーダ が気になっています。

図書館で「クリームソーダ」と検索しましたら、およそ40冊が所蔵されていました。

小説ありレシピ本あり・・・その中から5冊借りて読み終えたところです



クリームソーダといえばメロン味。ということで、シャカシャカシュワシュワこしらえました。
チェリーを用意しなかったので、秘書にゃんこにチェリー色のドレスを着せてみました

左奥:『クリームソーダ 純喫茶めぐり』(著者:難波 里奈)
首都圏に偏ることなく、函館から鹿児島までの純喫茶を網羅
右奥:『空色の喫茶店 Recipe』(著者:tsunekawa)
シロップと炭酸水とアイスクリームがあれば家で作れる簡単レシピ
手前:『旧帝国ホテルのクリームソーダ』(著者:建築家 石川 雅英)
著者が幼少の頃、解体前の帝国ホテルに泊まってカフェでクリームソーダを飲んだという、
私にとっては何とも羨ましいお話。(ほか内外のホテルのエピソード)




ちょっとレトロな器とドレスでかき氷

『ひんやりと、甘味』(小説家たちが「ひんやり」を熱く語る41篇)
*鹿児島まで行って「しろくま」を食べそびれた浅田次郎
*マンゴープリンを探し求めて香港の町を駆け巡る馳星周
*資生堂パーラーのクリームソーダに「ハイカラ」を感じた池波正太郎
*自称「水羊羹評論家」向田邦子
*「実は蜜豆が好き」と打ち明ける吉行淳之介と安岡章太郎 etc.
小説とはひと味違う、作家たちの愉快な素顔が描かれています

 この本の中で、丸谷才一と檀一雄がそれぞれ、ロシアのアイスクリームが美味であると綴っています。

昔の味をそのまま現代に持ってきたところで、果たして当時と同じように感じるかどうかはさておき、

懐かしさだけではない美味しさがあるとすれば、いつかレシピを調べてこしらえてみたいものです。



『たそがれ大食堂』(著者:坂井 希久子) 百貨店の大食堂を立て直すために奮闘する従業員たち
ぶどう色のクリームソーダに、パスタではないスパゲッティーナポリタンはいかがでしょう


 その昔、百貨店の屋上にはアドバルーンが気持ちよさそうに泳いでいましたっけ。

よそゆきの服を着て帽子をかぶりハンドバッグを手にした小さなレディーの皆さんも、そして私も、

屋上の遊園地、お人形さん売り場、そして大食堂と、それはそれは愉しい時を過ごした百貨店。

「クリームソーダ」から遠い昔の記憶の扉が開き、ノスタルジックな気分に浸っています


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