ビジネス文書検定 4*「事」 と 「こと」

2018-04-08 | ビジネス文書検定
 私は文字を書くときや入力するとき、どちらにしようかと迷うことがあります。

たとえば 「事」 と 「こと」。

皆さまはどのように区別して書いていらっしゃいますか?

ビジネス文書検定の試験では、使い方の違いを述べる設問があります。

答えを申しますと、

「『』 は 具体的な事柄 を表すときに使い、

こと』 は 軽い意味 の語として表すときや、抽象的な内容 を表すときに使う」

例としては、

  : 「大変な事になった」 「事と次第による」 「心配事」

 こと : 「そんなことはない」 「私こと○○は」 「必ず出席すること」


 ところが実際には、漢字の 「事」 を用いるケースが多いようです。

その理由として考えられるのは、

 文字数の制限
    メッセージは何文字以内で入力という場合、1文字でも節約したいですよね。

 格式ある文章
    社外文書などで 「そのようなこと」 より 「そのような事」 とした方が、
    なんとなく格式が高く感じられるようです。

 読みやすさ
    ひらがなだけの文より、漢字が入る方が読みやすいものです。 


 「事」 は常用漢字ですので、いずれの場合に用いても誤りではありませんが、

読み手にとっては、同じ文の中では統一した方が分かりやすそうです。

  「聞いた事はあるが、見たことはない」

  「聞いた事はあるが、見た事はない」
  「聞いたことはあるが、見たことはない」


     
     秘書にゃんこ、大好きな を前に嬉しそうな こと


     
     同じお店で 「いちご3倍デー 」 とは、驚きの 出来事   


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ビジネス文書検定 3*印鑑・印章・印影

2018-04-03 | ビジネス文書検定
 桜舞う中、新年度がスタートしました。

初めて社会に出た方、久しぶりにお仕事に復帰された方、

新しい出会いに、ワクワクドキドキの日々をお過ごしのことでしょう。


 さて、いろいろな書類や提出物にハンコを押す機会が多いこの時期、

「持参するもの:印鑑」 と書かれている案内状や申込書を目にします。

でも、ご存知でしょうか?

実は、私たちが 「印鑑」 と呼んでいる品物は、正しくは 「印章(ハンコ)」 なのです。

ならば、「印鑑」 って何

はい、「印鑑」 とは、自治体などに予め登録しておく 「印章(ハンコ)」 の 「印影」 です。

たしかに、市役所などで 「印鑑登録」 をして 「印鑑証明」 を発行してもらうと、

その証明書に記載されているのは、「登録印の印影」 であり、

材質や大きさなど、印章(ハンコ) の形状を証明するものではありませんものね。


     
     こちらは秘書にゃんこ愛用の品
     (すみません 適当なハンコがなくて、こんなオモチャで

     右にある水色のキティちゃんは 「印章 (ハンコ)」 です。
     左側のキティちゃんのお顔は、押したときの 「印影」 ですが、
     登録は出来ませんので、「印鑑」 ではありません。

 
 とはいえ、ハンコ = 印鑑 という認識が一般的ですよね。

某自治体の HP 「印鑑登録の手続き」 を見てみますと、「必要なもの」 という欄に、

「登録する印鑑」 と書かれていて、これでは登録する前に、既に 「印鑑」 です

また、これは私の印象ですが、

そう、「印章」 は言葉で聞くと 「印象」 を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?

「当日は いんしょう を忘れずに・・・」 と聞いて勘違いすると大変です。

また、ネットの時代ならではと申しますか、「印章(ハンコ)」 のお店を検索するとき、

「○○市 印章」 より、「○○市 印鑑」 の方が、数多くのお店にヒットしそうです。

逆にお店の側からしても、「印鑑」 と標榜した方が、集客を見込めるかも知れません。

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 「ビジネス文書検定」 では、普段 何気なく聞き流してしまいそうなことに触れながら、

社会人として知っておくと便利な知識を学びますので、お付き合いいただければ幸いです。


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