お箸*11 一汁三菜

2016-07-07 | お箸の世界
 「一汁三菜(いちじゅう さんさい)」 

日本料理の献立における、それぞれの品数を表します。


それでは、昨秋 発売された記念切手をご覧いただきましょう。

『和の食文化シリーズ 第1集 一汁三菜』




こちらが、上半分を拡大した画像です。




 ご飯と漬物は数えず、お味噌汁やお吸い物(汁物)が一品、おかず(菜)が三品。

発売されたのが秋ということから、卓袱台(ちゃぶだい)には ホクホクした栗ごはん。

とうふの味噌汁に鮭の塩焼き、野菜の炊き合わせにホウレン草のおひたしでしょうか。

漬物の小皿は、たくあんと梅干しのように見えます。

鮭の塩焼きが主菜、野菜の炊き合わせとホウレン草のおひたしが副菜で、一汁三菜。

栄養のバランスも彩りも良く、さらに「二人の食卓」というのが何よりのご馳走ですね。


 実はこの切手、献立の内容だけでなく、それぞれの配置も考えられているのです。

ご飯は左の手前、汁物は右の手前、主菜は右奥、副菜は左奥で、小鉢や漬物は中央。

このような置き方が、日本料理の基本と言われています。

おそらく卓袱台以前の暮らしでは、着物を着て、炉端にお膳を置いていたでしょうから、

お皿を持ち上げずに、身をほぐしながらいただく魚が左側にあったのでは、

着物の袂(たもと)が気になるために、このような配置になったのではと思うのです。

今は器の形や大きさが様々ですし、大きなお皿に何品も盛り付けることもありますから、

あまり固く考えることなく、召し上がりやすいように置けばよろしいと思いますよ。

ただ、お茶碗とお椀、そしてお箸の場所だけは、守り続けてゆきたいものです。


 さて、こちらの切手の献立は、紙粘土で作られたミニチュアだそうです。

天ぷらに茶碗蒸し、ぬか漬けにかぼちゃの煮つけなど、とても可愛らしく出来ています。

「第1集」ということは、いつか「第2集」が発売されることと、心待ちにしています


 
 しばらく更新せず、ご心配をお掛けいたしました。

頻度は少なくなりますが、お時間がおありの時にでもお立ち寄りいただければ、嬉しい限りです。

おかげさまで、秘書にゃんこも元気にしております。

先日訪れた浅草でスカイツリーを背景に写真を撮りましたら、なんと鎧兜の御仁が



こんな「おでかけ日和」も綴ってゆきたいと考えております。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

Juliet & 秘書にゃんこ


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