秘書検定 60*『気になる言葉遣い』 (2)「~の方(ほう)」

2015-02-28 | 秘書検定
 デパートで気に入った を見つけ、試着しようとしたところ、ハンガーを外しながら店員さんがひと言。

  おサイズの方、ちゃんと確認しましたか?

短い言葉の中に、突っ込みどころが満載。

  「サイズ」 に 「お」 を付けてる

  「おサイズの方」 って、どっちの方

  「しましたか?」 ではなく、「なさいましたか?」 でしょう

   そもそも、客に向かって 「ちゃんと」 って

これらが一瞬にして頭の中を駆け巡りましたが、グッと堪えて 「・・・はい


 「~の方(ほう)」 には、3種類の使い方があります。

 1 複数のものを並べて比較するとき

     より の方が好きだ

 2 方面・方向・方角を表すとき

    車が駅の方に走り去った 

 3 ぼかす言い方をするとき

    お体の方は、もう大丈夫ですか?


 先ほどの店員さんのように、お店やレストランで使われることが多い 「~の方」 は、

お客様に対して直接的な言い方をせず、柔らかい印象を与えようとしているという点で、

3番の 「ぼかす言い方」 に近いかも知れませんが、前回の 「~に なります」 と合わせて、

「レジ袋の方、お付けしましょうか? おつりの方、500円になります」

のように多用されると抵抗感を抱きやすく、心遣いが逆効果になってしまうような気がいたします。

 さて、冒頭の ですが、デザインは気に入ったものの、私には少し小さめでした

おサイズの方をちゃんと確認しなかったことを、見抜かれていたようです

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 秘書検定の面接試験 状況対応 (準1級) や 応対 (1級) では、

「来客役の面接官を応接室に案内する」 という課題が出されることがあります。

  「応接室の方、こちらになります」

  「応接室にご案内いたします。 こちらへどうぞ」

もちろん笑顔で、そして丁寧な立ち居振る舞いを心がけましょう。


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秘書検定 59*『気になる言葉遣い』 (1)「~に なります」

2015-02-22 | 秘書検定
 「言葉」 というものは、聞いているうちに覚えてしまうものです。

そして、覚えた言葉は自然と口から出て来ます。

さらに、何度も口にするうちに、その言葉は自分の中で定着してしまいます。

お友達と楽しく盛り上がる分には、何も問題はないのでしょうが、

お客様や取引先の方とのビジネスシーンにおいては、個人や企業のイメージを保つためにも、

どなたにも違和感を与えることのない言葉を使った方がよいのでは、、と、私は考えます。


 それでは、「気になる言葉遣い」 第一回は、「~に なります」 を取り上げてみます。

結論から申しますと、「~に なります」 は、変化を表す言葉 です。

レストランで食事をすると、お店のスタッフが 「 になります」 と言うのを耳にしますが、

何かが になるはずはなく、今の時点では、まだまだしっくり来ない方が多いように見受けられます。

また、 などで買い物をしますと、「1000円になります 」 と言われることがありますが、

こちらも同様で、私などは背中がゾクゾクする思いをしながら を開いております。

  「 になります」
  「 でございます」

  「1000円になります」
  「1000円でございます」

変化を表す言葉ですので、本来は以下のような場面で使います。

  「 が (から) になります」
  「今年の春、娘は (19歳から) 二十歳になります」 

これらは未来を言い表していますが、未来形で表現できるものは、過去形に言い換えることも可能です。

  「 が (から) になりました」
  「昨年の春、娘は (18歳から) 19歳になりました」 

これを に当てはめてみますと、「 になりました」 となり、やはり無理があるようです


レストランで思い出しましたが、「ご注文の品はお揃いになりましたでしょうか?」 と聞かれることがあります。

これは、「お(御) ~になる」 という尊敬語の形を使ったものと思われますが、

これでは、「ご注文の品  」 を立てることになってしまいます

このような場合は、「ご注文の品は揃いましたでしょうか?」 という言い方がよろしいでしょう。

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 第106回 秘書検定 の受付が、来月から始まります。

今回は 1級と準1級の試験も行なわれますので、面接試験に向けて準備を始める方は、

今の時期からじっくりと取り組むとよいでしょう。

状況対応 (準1級) や 応対 (1級) では、上司役の面接官に書類を渡すしぐさをするという課題も、

過去の面接試験では、実際に行なわれたことがあるようです。

その際には、「書類になります」 ではなく、「書類でございます」 と、自然に言えるといいですね。


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秘書にゃんこ*出雲大社

2015-02-14 | おでかけ
 こちらに来る前日まで雨が降り続いていたそうですが、滞在中は柔らかな日差しに包まれていました。


夕景の名所 宍道湖 (しんじこ) では、朝日もまた清々しいものです


 島根県といえば、竹下元総理大臣のお膝元。

私は昭和63年と平成元年に、総理の VIP フライトに乗務したことがありますが、

随行の記者団だけでなく、私共乗務員にまでお声を掛けてくださる、そんな気さくなお人柄が印象的です。



手書きの資料と変色した新聞記事に、時の流れを感じます



今ではお孫さんがご活躍  「縁活・・・うぃっしゅ 」(by 秘書にゃんこ)

 
今年の初詣は 出雲大社 (正式名称は 「いづもおおやしろ」 一般的には 「いづもたいしゃ」 と呼ばれています)

旧暦の十月を 「神無月 (かんなづき) 」 と言うのは、国中の神社から神様がお留守になるためで、

逆に、八百万 (やおよろず) の神々が集う出雲では、「神在月 (かみありづき) 」 と言われているそうです。



荘厳な雰囲気に包まれながら、いざ、神話の世界へ。。



大注連縄 (おおしめなわ) が印象的な拝殿


参拝者は、手水舎 (ちょうずや・ちょうずしゃ・てみずや・てみずしゃ) で手と口を清めた後、

出雲大社では、「二拝 (おじぎ) 拍手 一拝」 という、独特の拝礼を行ないます。



「おみくじ」 には吉凶は書かれていませんが、「幸縁に結ばれる」 と。。

「縁結び = 恋愛」と思いがちですが、この歳になりますと、あらゆる出会いや出来事に 「ご縁」 を感じます。



県立古代出雲歴史博物館で出迎えてくれた、その名も 「おもてなしうさぎ」



蕎麦の実を皮ごと挽いた 「出雲そば」  これが美味しいのなんのって


 続いて向かった先は、「旧 大社駅」


平成2年(1990年)に JR 大社線が廃止された後、国の重要文化財に指定



大正ロマン漂う建築美に、遠い昔の旅の光景を思い描いてみました



フジテレビのドラマ 「オリエント急行殺人事件」 では 「下関駅」 として登場



余韻に浸りながら、「出雲縁結び空港」 へ

心が洗われるような、山陰の旅でした。

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 blog をスタートしてから、おかげさまで今日でちょうど1年になりました。

いつもお読みくださいまして、本当にありがとうございます。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
                                                Juliet

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秘書にゃんこ*津和野

2015-02-04 | おでかけ
 秘書にゃんこ、新春の旅に出ました

羽田を発ってしばらくすると、雲のじゅうたんに丸い虹が現れ、真ん中には飛行機の影が



太陽の位置や雲の状態など、さまざまな気象条件が重なった時に起きる ブロッケン現象 は、

CA 時代にも滅多に見る機会がなく、もちろん乗務中に に収められるはずもなく、

私にとって奇跡とも言える1枚は、楽しい旅を予感させるものとなりました。

よく見ると の輪が二重になっていて、にゃんこと二人分の幸せを味わいました


左の窓側座席をアサインされた幸運は続き、見下ろすのも申し訳ないほどの、神々しい富士山の雄姿。


にゃんこにとっては 初

猫舌ゆえ、熱いコーヒーが飲めないにゃんこに、キャンディーを下さいました。


にゃんこ色の飴ちゃんと、ドレスに合わせた キャンディー

1時間40分ほどの快適なフライトを終えて到着したのは、萩・石見(いわみ)空港。


関東地方の寒さに比べ、島根県は春を思わせる暖かさ

出迎えてくれたのは、地域の方々によって植えられた、100万球にも及ぶ唐音(からおと)の水仙たち


青々とした日本海の荒波がぶつかる岩脈は、国の天然記念物


続いて向かった先は、山口県との県境に在り、「山陰の小京都」 と呼ばれる津和野。

掘割に大きな鯉が悠々と泳ぐ殿町通りを、武家屋敷の白塀に沿って歩くと、ひときわ目を引く西洋建築。


津和野カトリック教会

幕府によるキリシタン迫害や更なる弾圧で、長崎浦上の信徒たちが、ここ津和野に流刑されました。

そんな悲しい歴史を繰り返さないようにと、昭和6年(1931年)に建てられたそうです。

祈りを捧げる場所が西洋風の長椅子ではなく畳敷きのため、ステンドグラスを通して陽の光が射し込むと、

畳が彩りも鮮やかに美しく染まり、私が訪れた時は、陽の傾きからキリスト像も柔らかに色づいて、

荘厳な雰囲気の中にも、なんとも幻想的な空間に居合わせることが叶いました。


ステンドグラスは、ガラスそのものではなく、彩られた面を見るものだそうです


ひっそりとした空間に、オルガンの音色が聴こえてきそうでした

秘書にゃんこの旅は続きます


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