秘書にゃんこ*看護学校

2014-03-30 | おでかけ


 先日、千葉県内の看護学校で講義を行ないました

国家試験を終えて、春からそれぞれの病院に勤務される皆さんに、

「患者様やお客様への接遇マナー」について、お話しして参りましたが、

その中に、「こんなとき、あなたなら?」というコーナーを設けました。

  「面会時間を過ぎても、帰って下さらない見舞い客」

  「何かにつけて、前の病院と比較する入院患者様」

で受付として長く勤める私が、看護師さんが遭遇しそうな事例を用意して、

グループごとに話し合い、ロールプレイングの形で発表していただいたところ、

共に学んだ同期生だけあって息がピッタリな上に、皆さん演技派

講評も忘れて、思わず見入ってしまいました


 さて今回は、に関する事例を加えました。


「患者様が病院内で健康保険証を紛失してしまいました。

あなた(看護師さん)も一緒に捜しましたが見つからず、患者様は諦めてお帰りになりました。

その頃、患者様のご家族は、お帰りが遅いことをとても心配していらっしゃいました。

その後、保険証を発見したあなたは、患者様の留守宅に電話で伝えることにしました。

さて、どのように話しますか? 実際に電話をかけるようにお話しください。」


 病院からの電話に、良い内容を思い浮かべる方は少ないでしょう。

まして、この事例のように帰宅が遅いことを案じていたなら尚更です。

そんなとき、看護師さんの第一声が低く暗い声であったら、ご家族の不安は高まります。

「第一印象は目から入る情報で決まることが多い」と申しましたが、

電話では、「耳から入る情報」が圧倒的に多くなります。

そこで皆さんには、 「第一声は、明るく高めの声を心がけましょう」と申し上げました。

もちろん看護師さんというお仕事柄、ときには深刻なお電話をかける場合もあるでしょうが、

それだけに、事例のような話題の際には、ニコニコ笑顔でかけていただきたいものです。




ナース像とのツーショットでは、まるでの海苔


【お知らせ】

病院勤務の他に、新学期を迎えて専門学校などの仕事も始まります。

4月からは更新が不定期になりますことを、何卒ご了承くださいませ。 Juliet


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秘書検定 17*第一印象 『話し方』 (2)滑舌

2014-03-29 | 秘書検定

 「第一印象*話し方」 第2回目の今日は「滑舌」のお話をいたします。

「滑舌」という言葉を耳にするようになったのは、ここ数年のことでしょうか。

聞くところによりますと、もともとは舞台用語だったものがアナウンサーの訓練で使われ、

やがてテレビ番組で芸能人が言い始めたことで、一般の人にも広まったようです。

手元の辞書にも載っていませんし、「かつぜつ」を変換しても「滑舌」とならないのは、

まだまだ普及の途中段階なのかも知れませんね。

 滑らかに話せると「滑舌がよい」と言われ、逆に口がうまく回らず言葉が不明瞭になると、

「滑舌が悪い」とか「セリフを噛む」と言われますが、「噛む」も最近の造語でしょうか。

昔は、「セリフをとちる」と言ったものですが・・・。


 滑舌を良くする訓練と言いますと「早口言葉」が挙げられますが、

速さを身につけるより、まずは一語一語を丁寧に正確に発音することをお勧めします。

 同じく滑舌を良くする方法として知られているのが、

「あえいうえおあお かけきくけこかこ させしすせそさそ・・・」です。

たしかにCAのアナウンス訓練でも、秘書検定の面接対策講座でも行なわれていますが、

口の開閉パターンが決まっている上にストーリー性がないため、私などすぐに飽きてしまいます。

そこで、前回の「30文字の文」と同様に、お手軽な練習方法をお伝えしましょう。

たしか、どこかの劇団で取り入れられていた方法と記憶していますが、

すべての言葉を、母音の「あいうえお」だけで言う方法です。

たとえば「秘書検定」⇒「いおえんえい」

「ご報告いたします」⇒「おおおおう いあいあう」

「いたします」が「いやいやう」とならないためには、口の開け閉めをしっかり行なうこと。

滑舌が良いというのは、ひとつひとつの文字が正確に発音されていることです。

外国語の「リエゾン」のように、日本語にも「連声(れんじょう)」と言って、

銀杏=ぎん+あん=ぎんなん 

反応=はん+おう=はんのう

など、前後の文字がくっついて変化する「連音」はありますが、

基本的には、それぞれの音が変わることなく、「あ」は「あ」と発音したいものです。

 さすがに人前ではしませんが、ひとりでいる時に、目に入る文字を母音にして読んだりします。

オーバーなくらいに口をしっかり開け閉めして言った後で、子音を加えて言い直しますと、

たしかに発音が明瞭になっていますので、よろしければお試しください。


 「あえいうえおあお・・・」にはストーリー性がないと申しましたが、

同じ「あいうえお」でも、色が見え、音が聞こえるような、北原白秋の詩をご紹介します。

情景を思い浮かべ、ひとつひとつの言葉を味わいながら、お読みになってはいかがでしょう。


 水馬(あめんぼ)赤いな あいうえお      浮藻(うきも)に子蝦(こえび)も 泳いでる

 柿の木 栗の木 かきくけこ           啄木鳥(きつつき) こつこつ 枯れけやき

 大角豆(ささげ)に 酢をかけ さしすせそ   その魚(うお) 浅瀬で 刺しました

 立ちましょ 喇叭(らっぱ)で たちつてと    トテトテタッタと 飛び立った

 蛞蝓(なめくじ) のろのろ なにぬねの    納戸(なんど)に ぬめって なにねばる

 鳩ぽっぽ ほろほろ はひふへほ       日向(ひなた)の お部屋にゃ 笛を吹く

 蝸牛(まいまい)螺旋巻(ねじまき)まみむめも 梅の実 落ちても 見もしまい
 
 焼栗 ゆで栗 やいゆえよ            山田に 灯のつく 宵(よい)の家

 雷鳥 寒かろ らりるれろ             蓮花(れんげ)が 咲いたら 瑠璃の鳥

 わいわい わっしょい わゐうゑを        植木屋 井戸換へ(いどがえ) お祭りだ
 

 日本語って美しいですね。


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秘書検定 16*第一印象 『話し方』 (1)スピード

2014-03-28 | 秘書検定

 「第一印象*声」に続き、「話し方」をお届けします。

 第1回目の今日はスピード

よく、アナウンサーは1分間に350字くらいとか、400字を超えると速いとか言われますが、

普通、文章には漢字が入りますので、ひらがなに直して何文字あるのかを数えるのは大変です。

また途中でつっかえてしまいますと、果たして1分間に何文字読んだのか分からなくなります。

そこで、繰り返し何度でもお読みいただけるよう、ぐっと短縮して30字の文を作ってみました。

おそれいりますが、お手元に秒針のある時計かタイマー、ストップウォッチをご用意くださいませ。

そして時間を計りながら、読点( 、)も1字と数えて、次の文をお読みください。


     4月1日から、消費税が8パーセントにアップします


 さて、何秒かかりましたか?

もし3秒で読めたなら、1分間に換算しますと600字ですから、かなりの早口と言えるでしょう。

4秒なら450字となり、よほど明瞭に話さないと、相手には聞き取りにくいかも知れません。

5秒なら360字ですから、面接試験での話し方としては、適度な速さと思われます。

6秒では300字。 じっくり聴かせる朗読などでは、耳に心地よく届きそうです。


 それでは、5秒になるようスピードを調整してみましょう。 
 
そして5秒の感覚が掴めましたら、面接試験の課題から「報告」の台詞を読み上げて、

できれば録音して聞いてみてください。


「ご報告いたしたい事がございますが、ただいまお時間は、よろしいでしょうか」

「ご報告は以上でございますが、何かご不明な点は、ございますでしょうか」



【チェック項目】

1 笑顔で話していますか?

  「ご報告」のように「お段」で始まる音は、普通に話すと笑顔になりにくいものです。

  最初に笑顔を作ってから話し始めましょう。

  そして、明るい印象を与えられるよう、高めの声で話してみましょう。


2 大きな声で話していますか?

  「第一印象*声1」で、「りっちゃん」がコメントを寄せてくださいましたが、

  最初に大きな声を出せれば、その後は内容によって声の大きさをコントロール出来ますが、

  声が出せないと途中から大きくするのは難しく、小さな声のまま終わってしまいます。

      
3 一定のスピードで話していますか? 文の終わりが早口になっていませんか?

  「よろしいでしょうか」や「ございますでしょうか」が速くなってしまいますと、

  聞き終わった後で、全体が早口だったような印象を受けるものです。


静かな面接会場に自分の声だけが響き渡る場面は、想像しただけで緊張するものですが、

上記のような決まり文句を堂々と述べて、良いスタートを切ることができれば、

それが自信となり、続く課題文もスムーズに話せることでしょう。

その時のご自分を助けると思って、まずは笑顔で話すよう心がけましょう。

笑顔になることで、大きくて高めの、そして明るく感じのよい声が出せるようになりますよ。


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秘書にゃんこ*湯島天神

2014-03-23 | おでかけ


 暖かな昼下がり、湯島天満宮の梅まつりに行って参りました

学問の神様 菅原道真公が祀られている、通称 湯島天神。

天神様の境内には、平安時代から続いているという白梅太鼓が鳴り響き、

梅の香りを楽しむ人々や、合格を祈願する参拝客で大にぎわいでした。



たくさんの絵馬にびっくり!


 合格といえば、もうすぐ秘書検定の受付が始まりますね。

まずは筆記試験を突破されますよう、お祈りしています。

 
 私は3級と2級を併願しました。

グラフ問題では、「定規を使わないで書いてもよい」とのことでしたが、

どうせなら美しく仕上げようと思い、定規どころかコンパスと分度器まで用意し、

張り切って臨んだことを思い出します。

面倒なようですが、フリーハンドで書くよりも手早く完成できると思ったのです。

験を担いで、その後も1級まで持参しましたが、一度も出番はありませんでした。


 1級では全問記述式となるため、鉛筆削りまで用意しました。

もちろんシャープペンシルも持参しましたが、鉛筆の方が書きやすかったものですから

「箇条書きで3つ答えなさい」では、3つどころか4つも5つも答えが浮かび、

内容の重複に気をつけながら片っ端から書きましたし、

「順を追って箇条書きで答えなさい」では、ほとんどシナリオ仕立てでした

中には早々に終わらせて退席する方もいたようですが、私は終了の合図までペンを走らせ、

提出した解答用紙は、まさに文字で埋め尽くされていました

後日、模範解答を見て、シンプルな答えに驚いたものです。

採点してくださった方は、次回もこれでは読むのが大変と思って合格させてくださったのかも


 余談ですが・・・

後方の席に座っていた私は、つい先ほどまで他の受験者が使っていた机の間を通って退室しましたが、
斜めになった机、出しっぱなしの椅子、散らかったままの消しゴム を目にして、

たとえ筆記試験に合格しても、これでは・・・と思ってしまいました。

これらを片付けるであろう試験監督の方にお礼を申し上げましたら、ニコッと微笑んでくださいました。


 さて、秘書にゃんこは、生まれて初めて見る梅の花にワクワク


しだれ桜ならぬ、しだれ梅


 帰りがてら、ご近所の 旧岩崎邸庭園に立ち寄りました。


岩崎さんも、天神様をお参りしたのかしら

季節の変わり目、お体に気をつけて、筆記試験のお勉強に励んでくださいね


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秘書検定 15*第一印象 『声』 (2)高さ

2014-03-22 | 秘書検定

 前回の「声の大きさ」に続き、今日は「声の高さ」についてお話しいたします。

 
 私は専門学校で接遇マナーの講師を務めておりますが、「電話」という授業の中で、

実際に学生の声を録音して皆で聞きますと、いつも聞いている声にもかかわらず、

本人は照れまくり、周囲は盛り上がり、何とも不思議な雰囲気に包まれます。

かくいう私自身も、初めてテープで自分の声を聞いたときには、少し驚いたものですが・・・。

それだけ自分の声というものは、誰よりも聞いているのに、意外と気づかない部分があるのでしょう。


 さて、「声の高さ」というものは、気分や体調で変化しますし、自分で変えることも出来ます。

たとえば、眠そうな声で「おはよう」と言うときの「お」の音を、ドレミファソの「ド」と考えて、

次に「お」「ソ」まで上げて、もう一度「おはよう」と言ってみますと、

たとえ寝不足でも、周囲も、そして自分も明るい気分で一日が始められそうな気がするものです。

このように、意識して出す高めの声を「ビジネスモード」と言い、感じのよさを演出します。

「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」など、お客様に話すには最適なトーンです。


 面接室に入り、面接官に向かって最初に「失礼いたします」と述べる場面を想定して、

録音したり、お友達に聞いていただきながら、声質に合ったトーンを確かめてみませんか?

低め ~ 普通の高さの声なら、「ソ」まで上げてみてもよいでしょうし、

普段から声が高めという方は、「ミ」ぐらいで様子を見るのもよいでしょう。

また若い方やアニメ声と言われがちな方は、落ち着いた雰囲気のトーンを探してみましょう。

そして、「あいさつ」での自己紹介(準1級)、覚えた課題の「報告」(準1級・1級)、

提示されたパネルに合わせる「状況対応」(準1級)、来客への「応対」(1級)という、

それぞれの課題に対して相応しい高さで話せるよう、ご自分の声をコントロールしてみましょう。


 顔と同じく、声にも表情があります

感謝や恐縮などの場面に合わせて顔と声を演出できれば、表情豊かなロールプレイングになるでしょう。


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