秘書検定 27*『立ち居振る舞い』 (9)前傾姿勢

2014-05-31 | 秘書検定
 1級の面接試験会場では、試験前に係の方が控え室で「前傾姿勢」のお手本を示してくださいました。

いや、この方、、イラストの秘書A子さんが、二次元の世界から飛び出したかのように素敵な女性で、

にこやかな笑顔、よく通る声、行き届いた身だしなみ、上品な振る舞いに、すっかり見とれてしまいました。

 
 さて、わざわざデモンストレーションを行なうということは、それだけ「前傾姿勢」が重要であり、

これが出来ていればポイントが高く、逆に出来ていなければ合格は難しいという意味だと、私は解釈しました。

「立ち居振る舞い*7 お辞儀の角度」でも申しましたが、5度ではほとんど直立と変わりありませんので、

ここはひとつ、頑張って15度(時計の針なら2~3分の位置)くらいまで倒して、姿勢をキープしましょう。


 面接試験で実際に前傾姿勢を取るタイミングを、順を追って見てみましょう。

準1級

1 「挨拶」を述べるとき(その後、お辞儀をする)

2 「報告」を行なうとき

3 「状況対応」のパネルを読むとき

4 「状況対応」を行なうとき(お辞儀もある)

5  面接官から「アドバイスシート」の説明を受けているとき


1級

1  面接番号と氏名を述べるとき(その後、お辞儀をする)

2 「報告」を行なうとき

3 「応対」を行なうとき(お辞儀もある)

4  面接官から「審査について」の説明を受けているとき

5  面接官から「アドバイス」を受けているとき


つまり、歩いているときと座っているとき以外は、常に前傾姿勢またはお辞儀をしている と考えればよいでしょう。

私など、日本秘書クラブで「面接対策講座」を受けた後は、思わず腰をさすってしまったものです

そして前傾姿勢にもれなく付いて来るのが、「立ち居振る舞い*2」でお伝えした「手の位置」です。

前傾姿勢を取る際には、

男性】ズボン横の縫い目に指を揃える。

女性】指を揃えて体の前で手を重ねる。 

これはもう、条件反射と言いますか、セットで覚えてしまいましょうね。

ここで気をつけるのは「」です。

気を抜くと自然と丸くなってしまいますので、指はピンと伸ばした状態をキープ しましょう。


 「前傾姿勢」と言いますと、いかにも「前に傾ける」という形にこだわってしまいそうですが、

CA時代には、同じ姿勢でも「傾聴姿勢」と教わりました。

お客様を大切に思えば「喜んでお話を伺います」という気持ちになり、自然と身を乗り出すものです。

面接試験においては、秘書A子になりきって謙虚に振舞おうとする気持ちが、姿勢にも現れるのかも知れませんね。


次回は「会釈」についてお話しします。


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秘書にゃんこ*銀座の夜に お留守番

2014-05-24 | おでかけ
 今回は秘書にゃんこにお留守番を頼み、私だけ夜の銀座、おとなの時間を楽しんで参りました。


 銀座は昔から大好きな街で、いまでも昼の銀座なら、かくれんぼをしても勝つ自信があるのですが、

ネオンきらめく銀座 夜の蝶が舞う銀座 には、ご縁がないまま数十年。

それがこのたび、会員制のクラブ に連れて行って下さる方がいて、おかげでまたとない社会見学。

接遇マナーを生業としている身には、何と言っても興味津々の世界ですもの

きっとね、ホステスさん達にとっては、男性客と違い、女性客にどう接するか考えてしまうと思うんですよ。

でも、そこはプロ。

客を飽きさせないよう気分よくさせて、気配り目配りで痒い所に手が届く、究極のおもてなし。

身を乗り出してこちらの話に関心を寄せ、絶妙のタイミングで相槌を打ち、相好を崩して笑う姿に、

これじゃぁ、殿方も勘違い、、いえいえ、リピーターになるはずと納得。

これほど会話に神経を傾けていても、煙草を出せば、いえ、出しそうになればライターをスタンバイし

グラスの減り具合には常に気を配り、化粧室 から戻れば、すかさず熱いおしぼりを差し出す。


 そうそう、この「おしぼり」に、私は少し戸惑ってしまったのです。

渡された瞬間、「手、洗いました?」とか、「洗ってないでしょ?」と、言われているような気がして、

コンマ何秒か、受け取るのをためらってしまったのです。

とはいえ、断ることは無粋というか、野暮なのだと思い直し、ありがたく受け取って使ったのですが、

でも、「あのね、私はちゃんと手を洗ってきたわよ」と言いたい気持ちも残っていて、

せめて連れにだけは、身の潔白を告げたい衝動に駆られ、、って、そこまで大事件かって話ですよね

そういえば、連れは迷いもせずにおしぼりを受け取っていましたが、それが夜の世界では自然な振る舞いなのか、

はたまた、それを見越して を洗わなかったのか、未だに謎のままです。


 五感を研ぎ澄ましたホステスさん達は、好きな人のウソも見抜いてしまうのかなぁ、、なんて、

夜更けの銀座通りを歩きながら、ふと考えてしまいました


 さて、その頃、おみやげの を待ちながら、お留守番をしていた秘書にゃんこです。


初公開 ワイルドストロベリーに囲まれた 秘書にゃんこルーム


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秘書検定 26*『立ち居振る舞い』 (8)お辞儀の角度

2014-05-20 | 秘書検定
 今日は「お辞儀の角度」についてお話しいたします。

秘書検定では、「前傾姿勢=5度」「会釈=15度」「普通礼=30度」「最敬礼=45度」と示されていますが、

ここでは分かりやすく、お辞儀の角度を「時計の針(長針)」に見立てて考えてみます。

真っ直ぐに立っている姿勢を 0分 つまり文字盤の12の位置と考えて針を進めてみましょう

前傾姿勢(5度)=1分弱  会釈(15度)=2~3分  普通礼(30度)=5分  最敬礼(45度)=7~8分

この角度で実際に行なってみますと、前傾姿勢では上体がほとんど倒れていないことが分かります。

そこで改めて を見てみますと、明らかに、これらの角度以上に上体を倒していて、私が見た印象では、

前傾姿勢=15度=2~3分 会釈=約30度=5分 普通礼=30度以上=6~7分 最敬礼=45度=7~8分

実際の面接試験では分度器で測るわけではありませんから、数字そのものに神経質になる必要はないのでしょうが、

お辞儀は少し深めに行なった方が でも述べている「丁寧なお辞儀」に見合うかも知れませんね。

しかし深いだけでは丁寧とは言えず、同じく で述べている「きれいなお辞儀」を追求する必要があります。

1級の「集中講義」には、「角度だけに気を配るのではなく、美しく見えるように」と記載されています。

 
 それでは、前回の「立ち居振る舞い*6 お辞儀の姿勢」に記載した、《お辞儀の練習》を行なってみましょう。


《 お辞儀の練習 》

1  「立ち方と手の位置」の基本姿勢をとる

2  笑顔で相手(面接官)の目を見る

3  「1」と言って、背筋を伸ばしたまま、腰から上体を折る(頭を下げるのではなく、上体を折る)

4  「2」と言って、体を止める

5  「3・4」と言って、上体をゆっくり起こす

6   笑顔で相手(面接官)の目を見る


《チェック項目》

・ 後頭部~首~背中が一直線になっていますか?

・ あごが前に突き出ないよう、引いていますか?

・ お辞儀をするたびに、髪が前に垂れ下がってはいませんか?

・ 肩に掛けたショルダーバッグが滑らないよう、不自然な姿勢になっていませんか?
  (ショルダーバッグは肩から下ろして手で持ちましょう)


 さて、当然のことながら、お辞儀をしているご本人には、ご自分の姿は見えません。

どなたかに真横から、できれば右向きの姿勢を撮影していただいてはいかがでしょう。

なぜ「右向き」かと申しますと、前述した時計の針の角度と比べやすいと思いましたので、ご参考までに。

「上体を45度に倒すと、体のこの辺りに力が入る」など、体で角度を覚えるのも良いかも知れませんね。

面接試験の本番で、美しいお辞儀を披露するためには、実践しながら身につけることです。

幸い日本は「お辞儀の国」ですから、ご自分さえその気になれば、機会はたくさんありますよ。



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秘書検定 25*『立ち居振る舞い』 (7)お辞儀の姿勢

2014-05-15 | 秘書検定
 子どもの頃から数え切れないくらい繰り返してきた 「お辞儀」。

毎日行なう 「お辞儀」 ですが、その形については、あまり考えたことがないのではありませんか?

秘書検定の面接試験では、「お辞儀」 がとても重要なポイントになりますので、しっかりと身につけましょう。

 
 「お辞儀」 は 「立ち方と手の位置」 から続く一連の動作ですが、いずれの場合も

秘書検定の面接試験に合格するためのお辞儀  と、お考えください。

お作法の流派で受け継がれてきたお辞儀、柔道や剣道などの伝統武術で試合の前後に交わすお辞儀、

宗教の儀式で行なうお辞儀、そして国を超えた日常的なお辞儀の仕方など、実に多種多様です。

さらに私たちの周囲でも、職種や立場によって、さまざまなお辞儀を目の当たりにしています。

どうぞ、「数多くのお辞儀のひとつ」 として学んでみてください。


 《 お辞儀の練習 》

1  「立ち方と手の位置」 の基本姿勢をとる

2  笑顔で相手(面接官)の目を見る

3  「1」 と言って、背筋を伸ばしたまま、腰から上体を折る(頭を下げるのではなく、上体を折る)

4  「2」 と言って、体を止める

5  「3・4」 と言って、上体をゆっくり起こす

6   笑顔で相手(面接官)の目を見る


 《 お辞儀の

・お辞儀の前に相手の目を見ない ⇒ 敬意が伝わりません

・首だけペコリと下げる ⇒ 校門の前に立つ生活指導の先生です

・顔を上げたまま上体を折る ⇒ つい揉み手をしてしまいます

・上体を起こしたとき真顔になっている ⇒ ちょっと怖いかも


尚、秘書検定では、まず言葉を発してから礼をするという 「分離礼」 を行ないます。

「こんにちは」などと言いながらお辞儀をする 「同時礼」 に比べて、より丁寧な印象を与えます。

たしかに、「○○しながら△△する」 というのは横着な気がしますし、

床に向かって 「こんにちは」 と言うより、相手の目を見て言った方が気持ちが伝わりますよね。

明日から早速、分離礼で丁寧なお辞儀を行なってみませんか?


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秘書検定 24*『立ち居振る舞い』 (6)立ち上がり方

2014-05-11 | 秘書検定
 「立ち居振る舞い*4」では「座り方」についてお話しいたしましたが、

今日は、座った状態から立ち上がるときの動作を考えてみましょう。

座るときと同じく無意識に行なっているものですが、状況に応じていくつものパターンがあります。

1 前に机やテーブルがある場合、八の字に手をつく

2 肘掛けがある椅子では、肘掛けを掴む

3 ソファーなど幅の広い椅子では、座面に手をつく

4 テーブルも肘掛けもない場合は、太ももに手を置く

以上 1~4 は、両手をついた反動で立ち上がるパターンですが、

実際に行なってみますと、腕に力が入るため、いずれの場合も肩や肘、さらに指まで開きます。

「開く」という仕草は、男性なら堂々として男らしく、自信がありそうに見えますが、

女性の場合は、腕も指も、もちろん脚も膝も、「閉じる」方がエレガントに映るものです。

ちなみに、面接合格マニュアル の中に、3 のような所作で立ち上がる映像がありましたが、

一般的な場面では構わないとしても、上級秘書としては、あまり優雅とは言えない仕草でした。
 
 
 では、女性が太ももの上で手を重ねたまま立ち上がるには、どのような方法があるのでしょうか。
 
5 上半身を45度くらい前に倒し、お尻で椅子を後ろに押す

6 両足を浮かせた後、床にドンと下ろす

以上、5 と 6 は、手を使わずに立ち上がるパターンです。

5 は一般的な立ち上がり方ですが、椅子を押すことで音を立ててしまいそうですし、

6 に至っては論外です・・・と言いながら、実際に何度か試してみたんですけどね


 さて、秘書検定の面接試験会場に用意されている椅子は、ごく普通のパイプ椅子ですから、

肘掛けは付いていませんし、もちろん前にはテーブルなどありません。

このような椅子で、座った状態から立ち上がるという、一連の動作を確認します。

男性太ももの上で手を軽く握っている体勢から、上記 4 のように立ち上がるとよいでしょう。
 
 そして女性には、1~6 のいずれでもない、7 番目の形をお伝えしましょう。

女性まず膝を揃え、脚は床と垂直に、手は立ち姿と同じ形で太ももの上に重ねて座ります。
    
    そして片足を少し後ろに引いてスッと真上に立ち上がり、もう片方の足に引き寄せます。
    
    
同様に、座るときも片足を後ろに引いて腰を下ろすと、体が前後に揺れることなく、
    
いわゆる「煙が立ち上るが如く」 真っ直ぐに立ったり座ったり出来るわけです。

まさに面接合格マニュアル 準1級(改訂版)の模範演技、および1級の映像そのものです。
    
ちなみに私は左足を軸足にして、前後させるのは常に右足としています。

尚、秘書検定の面接試験では、立ち上がって膝を伸ばしきらずに歩き出すことは です。

立ち上がったら一瞬、体を止めて、膝を伸ばしてから歩き始めましょう。
  
 
 さて、番外編ですが、素敵な男性が「お手をどうぞ」と言ってくれる・・・なんて有り得ませんかしらね。

バーカウンターのような高い椅子では、私など、「座る」というより「よじ登る」 「立つ」というより「飛び降りる」

手を差し伸べてくださる方がいなくてもスマートに降りられるように、 は1杯だけ頂くことにしています。


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