秘書検定 87*第124回 秘書検定 初めて3級を受験なさる方へ その3

2021-06-08 | 秘書検定
 初めて3級を受験なさる皆様は、お若い方が多いことと想像しています。

年賀状を出す枚数も、おそらく私の世代より少ないであろう皆様が、

印刷された返信はがきや封筒を郵送するとすれば、

それは招待状の出欠を伝えるはがきや、何かに応募するときの封筒でしょうか。

あまり馴染みはないかも知れませんが、この機会に覚えておくことをお勧めします。

 返信用のはがきや封筒には、先方の住所や所在地、氏名や企業名などが印刷されていて、

しかも切手代を払わせてはいけないという心遣いから、

予め切手が貼ってあったり、或いは「料金受取人払」と印字されていますので、

そのまま郵便ポストに入れれば、間違いなく宛先に届きます。

ただ、そこに 相手への敬意を込めるのが「敬称の書き換え」です。

先方は、返信用のはがきや封筒に自分の名前を記入していますが、

さすがに自分に「様」と書くのは気が引けるものです。

そこで、「様」の代わりに書くのが「行」(ゆき)

名前の真下ではなく斜め下辺りに、小さめの字で書かれていることもあります。

いずれにしても「行」のままでは失礼ですので、二本線で消しましょう。

そもそも「行」という漢字が縦二本線ですので、消したつもりが漢字の縦線と重なり

消えていないように見える場合もあるため、「行」を斜線で消すこともあるようです。

 さて、「行」を消した後、決まり事に沿って敬称を書きます。

敬称を書くのは最後のひとつだけ

企業や団体などには「御中」(おんちゅう)

役職名には「殿」

個人名には「様」

「敬称を書くのは最後のひとつだけ」ですので・・・

ABC株式会社御中 営業部御中 営業部長殿 山田一郎様

ABC株式会社   営業部   営業部長  山田一郎

問)それでは、次のケースではどのような敬称になるか考えてみましょう。

山田一郎営業部長 → 最後が役職名ですので「山田一郎営業部長 殿

営業部長山田一郎 → 最後が個人名ですので「営業部長山田一郎


 では、最後の問題にチャレンジしてみましょう。

問)秘書A子は上司から「L社総務部 武田行」と宛名がある返信はがきを渡され ,

出しておいてもらいたいと指示された。このような場合 , 相手に対する敬称は

どのようにすればよいか , 適当と思われるものを一つ選びなさい。

「行」を二本線で消して ,「様」と書く。
「行」を二本線で消して ,「御中」と書く。
 印刷されているので , そのままにしておく。
「総務部」の後に「御中」を書くだけにする。
「総務部」の後に「御中」を書き ,「行」を二本線で消して「様」と書く。

正解は です。

覚えておけば、「秘書検定」や「ビジネス文書検定」ではもちろんのこと、

プライベートな場面でも大いに役に立ちますよ。


   
   紅茶が好きな秘書にゃんこ、実はコーヒーも大好きです
   (帝国ホテル東京 インペリアルクラブラウンジ)


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