その日の演奏は凄かった。エンディングへの道筋が見つからず、エンドレスになるかと思われた。アキコの身体が何度も天井に激突しそうになり、ヒヤッとした。熱が拡がり、呼吸が荒れた。そんな凄まじい演奏と演舞の中でマーの音が突然消えた。
皆はハッとし、マーを見た。マーはドラミングをしているポーズのままで寝ていた。音の変化にヒデオも驚き、アキコを抱いて静止した。皆と同じようにマーを見た。マーの腕はクロスし、ハイハットとスネアの上でスティックが止まっていた。首を斜めにかしげ、口元からヨダレが出ていた。強引と思えるようにマサルは演奏を締めた。いつもとは違う終わり方だった。でも、その日は皆が納得した。皆はフラフラだった。何とか、ルームから這い出した。
一息ついて、ヒカルとマサルがマーを救出に向かった。マーはドラミングをしているポーズのままだった。スティックを握る指をはずし、ヒカルがわきの下に手をいれ、マサルが足をかかえて、フーフー言いながら、ルームを出た。ミサキが二階に走り、用意した布団に寝かせ、タオルケットをかけた。
「何か、のませてくれー。」
マサルが叫んだ。いつもなら、誰かが出入りしながら、飲物を冷蔵庫に戻したり、出したりしていたのだが、テーブルの上のものは全てがぬるくなっていた。
「もう。」
ハルが立った。冷蔵庫に寝ていた新しいジャンボボトルを持ってきた。テーブルの上の皆のグラスに満たした。皆は一気に飲み干した。
「フー」
皆が同じように息を吐いた。
「フフ。」
「フフ。」
「フハ、ハッ、、ハッ、、ハッ、、ハッ。」
誰からともなく笑いが漏れた。大声で笑った。
「おもしろかったね。」
ハルが言った。
「いつもと違うけど、面白かったわあ。」
ミサキも言った。ミサキが立って、ヒデオとアキコにバスローブをかけた。気付いていなかったが二人とも全裸のままだった。違和感はなかった。
マーが唸りながら目を覚ました。皆が笑った。マーはわけが解らなかった。
「マーありがと。」
ミサキがマーにビールを持っていった。
「はは。」
マーもビールを取って飲み干した。
「アッ。」
マサルはルームにカセットテープレコーダーをとりに行った。
「聞いてみたいね。」
ハルが言った。
皆はハッとし、マーを見た。マーはドラミングをしているポーズのままで寝ていた。音の変化にヒデオも驚き、アキコを抱いて静止した。皆と同じようにマーを見た。マーの腕はクロスし、ハイハットとスネアの上でスティックが止まっていた。首を斜めにかしげ、口元からヨダレが出ていた。強引と思えるようにマサルは演奏を締めた。いつもとは違う終わり方だった。でも、その日は皆が納得した。皆はフラフラだった。何とか、ルームから這い出した。
一息ついて、ヒカルとマサルがマーを救出に向かった。マーはドラミングをしているポーズのままだった。スティックを握る指をはずし、ヒカルがわきの下に手をいれ、マサルが足をかかえて、フーフー言いながら、ルームを出た。ミサキが二階に走り、用意した布団に寝かせ、タオルケットをかけた。
「何か、のませてくれー。」
マサルが叫んだ。いつもなら、誰かが出入りしながら、飲物を冷蔵庫に戻したり、出したりしていたのだが、テーブルの上のものは全てがぬるくなっていた。
「もう。」
ハルが立った。冷蔵庫に寝ていた新しいジャンボボトルを持ってきた。テーブルの上の皆のグラスに満たした。皆は一気に飲み干した。
「フー」
皆が同じように息を吐いた。
「フフ。」
「フフ。」
「フハ、ハッ、、ハッ、、ハッ、、ハッ。」
誰からともなく笑いが漏れた。大声で笑った。
「おもしろかったね。」
ハルが言った。
「いつもと違うけど、面白かったわあ。」
ミサキも言った。ミサキが立って、ヒデオとアキコにバスローブをかけた。気付いていなかったが二人とも全裸のままだった。違和感はなかった。
マーが唸りながら目を覚ました。皆が笑った。マーはわけが解らなかった。
「マーありがと。」
ミサキがマーにビールを持っていった。
「はは。」
マーもビールを取って飲み干した。
「アッ。」
マサルはルームにカセットテープレコーダーをとりに行った。
「聞いてみたいね。」
ハルが言った。