「私たちの衣装はどうするの。」
ハルが突然言い出した。確かに何も考えていなかった。
「普通で・・・・。」
マサルが言った。
「えー。マーちゃん、鎖はつけないの。」
「考えてなかったな。」
「ヒデオとアキコだけがセクシーなんて・・・・。」
マサミがボソッと言った。
「全員でやるか。」
「ほんとですか。」
「うー、ボディストッキングに バスローブってのは・・・・。」
「いいかも。」
次の日、やはり、マサルとマーが五反田に走った。バスローブはマサルの部屋にあったのだが、さすがに森口さんのことも考えると、八着を持ち出すわけにはいかなかった。五反田でボディストッキングを買い、渋谷に出た。パルコでバスローブを買い、ついでに、チケットを置いた部室に顔を出した。二十枚ほど置いておいたが、三枚くらいしか残っていなかった。
「ただのチケットだとこないかもな。」
マーがボソッと言った。マサルは十枚ほど補充して、車に戻った。
マサルはふと、ヒロムのことを思い出した。チケットを送ろうかと思ったが、直ぐに、その考えを消した。
その夜はリハーサルにはならなかった。衣装合わせとブラックペインティングで皆は夢中になった。肉体労働をしているヒデオとヒカルは美しかった。マサルとマーは痩せていてなんとなくひ弱な感じがした。それでもボディストッキングを装着するとそれなりに見えるのが不思議だった。
ミサキは恥ずかしかった。だが、その雰囲気は恥ずかしいとは言わせない、勢いがあった。基本的にハルとマサミがかなり興奮していたのだが。ミサキの豊かなバストに、太目のハケで横に走る一直線のラインを描いたり、マサミの乳輪を丸く強調し、アンダーバストに疎って半円を描いたり、マーの股間からワイの字を描いたり、忙しかった。
マサミは手に墨をつけ、ハルの足に手形をつけた。手形は足先から極部を目指し、最後は股の後ろから、極部をつかむ形で完結した。反撃が始まり、刷毛を持ったり、手につけたり、足で攻撃したりと、最後には全員の身体が黒く塗りつぶされた。笑いが止まらなかった。最後に皆は交代で風呂に入り、寝た。
ライブまで一週間になっていた。
八十枚のチケットのうち、四十枚は手元になかった。駅での配布や、ライブハウス前での配布。それなりに枚数はハケた。衣装を着けたリハーサルが始まり、もちろん、ストッキングはデンセンした。新しいのを買い、本番用にストックした。高揚感が皆をとらえ、リハーサルそのものはテーマらしきものを教えてくれることもあった。
時間はアッという間に過ぎ、当日が来るのだった。
ハルが突然言い出した。確かに何も考えていなかった。
「普通で・・・・。」
マサルが言った。
「えー。マーちゃん、鎖はつけないの。」
「考えてなかったな。」
「ヒデオとアキコだけがセクシーなんて・・・・。」
マサミがボソッと言った。
「全員でやるか。」
「ほんとですか。」
「うー、ボディストッキングに バスローブってのは・・・・。」
「いいかも。」
次の日、やはり、マサルとマーが五反田に走った。バスローブはマサルの部屋にあったのだが、さすがに森口さんのことも考えると、八着を持ち出すわけにはいかなかった。五反田でボディストッキングを買い、渋谷に出た。パルコでバスローブを買い、ついでに、チケットを置いた部室に顔を出した。二十枚ほど置いておいたが、三枚くらいしか残っていなかった。
「ただのチケットだとこないかもな。」
マーがボソッと言った。マサルは十枚ほど補充して、車に戻った。
マサルはふと、ヒロムのことを思い出した。チケットを送ろうかと思ったが、直ぐに、その考えを消した。
その夜はリハーサルにはならなかった。衣装合わせとブラックペインティングで皆は夢中になった。肉体労働をしているヒデオとヒカルは美しかった。マサルとマーは痩せていてなんとなくひ弱な感じがした。それでもボディストッキングを装着するとそれなりに見えるのが不思議だった。
ミサキは恥ずかしかった。だが、その雰囲気は恥ずかしいとは言わせない、勢いがあった。基本的にハルとマサミがかなり興奮していたのだが。ミサキの豊かなバストに、太目のハケで横に走る一直線のラインを描いたり、マサミの乳輪を丸く強調し、アンダーバストに疎って半円を描いたり、マーの股間からワイの字を描いたり、忙しかった。
マサミは手に墨をつけ、ハルの足に手形をつけた。手形は足先から極部を目指し、最後は股の後ろから、極部をつかむ形で完結した。反撃が始まり、刷毛を持ったり、手につけたり、足で攻撃したりと、最後には全員の身体が黒く塗りつぶされた。笑いが止まらなかった。最後に皆は交代で風呂に入り、寝た。
ライブまで一週間になっていた。
八十枚のチケットのうち、四十枚は手元になかった。駅での配布や、ライブハウス前での配布。それなりに枚数はハケた。衣装を着けたリハーサルが始まり、もちろん、ストッキングはデンセンした。新しいのを買い、本番用にストックした。高揚感が皆をとらえ、リハーサルそのものはテーマらしきものを教えてくれることもあった。
時間はアッという間に過ぎ、当日が来るのだった。