象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

羽根募金と消防費の無駄?〜隣組会費という名の年貢と権力

2023年04月22日 10時02分35秒 | 独り言&愚痴

 「隣組の世話は何が為に・・」でも書いたが、私の田舎の隣組の年会費や自治体への出費が不透明すぎて頭を悩ます。
 流石に、ここまで来ると、江戸時代の”十人組”の年貢と同じである。

 隣組の年会費の第一弾(前半)の徴収が今年もやってきた。世話人が変わったせいか、その名目は”令和5年度別途徴収金”であるが、この時点で怪しくも不透明ではある。
 因みに、我がド田舎の住人には”領収書”という認識がない。人から会費を徴収しておいてその証拠を残そうとしない。請求書だけはしっかりと用意するのに・・・まさに、年貢という名の暴力である。
 (この年貢の)内訳は、緑と赤の羽根募金(300+500=800円)、公民館管理費(200円)、前後期の消防団費(1500円)、神社奉賛金(300)、社会福祉協議会費(500円)、青少年育成費(200円)の計3700円。但し、これに外灯代(1200円)が含まれれる筈だが、(LED電球で安くなり)2年に1度になったのかと思いきや、後でしっかりと徴収が来た。


緑の羽根と赤い羽根

 因みに、一昨年前は公民館費(別途徴収)が前後期の2500円で、社会福祉協議会費が900円であった。
 それと昨年は、羽根募金で不正があったらしく”今年は徴収しない”との噂だったが、柳川市に直接電話して問い合わせると、緑の羽根は農政課で、赤い羽根と福祉協議会費は社会福祉課の担当という事で、不正の噂については曖昧に付しただけである。
 緑の羽根の方は”(払う払わないは)任意ですよね”と問うと、あっさりと引き下がってくれたが、(赤い羽根の)社会福祉課の方は微妙にぼかすものの”払ってくれないと困る”とも言えず、”任意だから、払う払わないは私次第ですよね”と押し切ると、”そうなるんですかね・・”と黙り込んでしまった。

 但し、青少年育成費(旧交通安全協会費)については、自治体でやってる事(パトロール)だから市は関係ないとの事だ。因みに、”安全パトロール”と言っても、爺さんが自分の軽トラに交通安全というステッカーを貼り、そこらを彷徨いてるだけである。
 早速、隣組の世話人さんに電話し、羽根募金の800円と福祉協議会費の500円は”市に確認したら、任意という事で払わない”と伝えた。
 世話人さんは少し戸惑ったらしいが、渋々納得してくれたみたいだ(多分)。
 確かに、ド田舎に住んでるとこうした議論や疑問は殆ど起きない。
 ”昔からやってる事だから”とか”お上様が決めた事だから”と、曖昧な理由でお茶を濁す。そこには思考や考察とかは機能せず、アホ臭で脊椎反射的な経験則だけが独り歩きする。

 勿論、たかが1300円くらい”善意と思えば安いもんじゃないか”って言われそうだが、たかがも山と積もれば大金に変わる。そんな大金が不透明な、いや不正な使われ方をするのを黙認できない私がいる。
 そういえば、3月末にも”お寺代”として3800円を徴収された。
 確か一昨年は、9月のお寺代(4500円)、11月の秋祭り(2800円)、3月の祈祷費(1000円)だった筈だが、今年は祈祷費だけが任意である。つまり、8300円が3800円に大幅値下げされた事になるのだろうか。いや、後から徴収が来るのだろうか?
 もし、追加で神仏代が徴収されるなら、私は払わないつもりでいる。
 これら以外にも、7月には(高齢者になればだが)老人会費2900円が徴収され、9月の2月の2度の初午祭では世話人はそれぞれにお供え代(3500円ほど)と締め縄代を支払わされる。
 全く、ムラ社会のバカとまともに付き合うと不幸になる。


地元消防費は支払うべきか?

 それに、消防費(前後期)の1500円も、元消防団で会計を経験した私でさえ少し納得がいかない。
 「地元消防団はいらない?」でも書いたが、(柳川市の場合)市からの活動補助金が飲食費として年20万〜30万ほどあり、更に(件数により異なるが)住民から集める消防費(協力金)が70万円程あった(多分)。
 勿論、市からの補助金だけでやっていける筈がない。が、隣組が集める協力費の殆どは年明けの旅行代に消えるし、その内訳の大半は、宴会コンパニオンかソープ代である。
 せめて、前期だけの750円にすれば、こうした”下半身の娯楽”を隣組が集金&提供してやる必要もなくなるのだが・・・
 これに関しては、全国レベルでも様々な意見がある。それに、都心部と田舎では税収が大きく異なるし、消防予算の仕組みも規模も大きく異なる。ただ、一概には言えないが、最近は反対意見の方が多いようにも思える。
 但し、消防費の集金は消防団員がやるべきで隣組(自治体)に任せるべきではない。もし、任せるのなら任意であるべきだ。

 一方で、消防団は消防組織法第9条に基づく”市町村の行政機関”であり、消防団に要する費用にては、消防組織法第8条で”市町村が負担すべき”と定められてはいる。が、”自治体(住民)が負担すべき”とは明記されてはいない。
 例を挙げればキリがないが、(千葉県のある自治体では)2009年度の約300万の収入のうち250万前後が旅行と飲み会の費用だとされた。これも10年目にして始めて会計報告がなされ、判明した結果である。
 また、”消防団の協力金徴収は違法”との声もあり、2010年3月に横浜地裁での判決では、”消防団は消防組織法上、行政組織の一部である事は明らかである”とされ、”今後の住民からの寄付受領は違法”との判断が下された。以降、横浜市では町内会からの寄付協力金が一切無くなったという。

 「鹿嶋市で消防団の協力金に苦情」(2009)を読むと、昔からこうした賛否両論様々な意見が混在していた事が分かるが、地元消防費が実質”協力金”であるのなら、その名目に見合う金額であるべきで、強制や脅迫であってはならないのは自明である。
 つまり、いくら払うかは本人次第であるべきで、払ったとしても挨拶と領収書は少なくとも必要だろう。隣組だからとて、ムラ社会の様な”オレとアンタの仲やっかん”では済まされないし、未だに続くどんぶり勘定も許される事ではない。つまり、良識と礼儀はいつの世もどんな世界でも必要なのである。


最後に

 一方で、地元消防団とは言っても、全員が素人であり、プロの火消し屋でない事は明白で、仕方なくボランティアでやってるのが現状である。仕事との両立はほぼ不可能であり、実際にやる事は鎮火した後の後始末や徘徊老人の捜索などに限られる。
 経験者から言えばだが、地元消防団だけでは火事を消す事はできない。市の消防署の応援はできるが、足を引っ張る事の方が多い。それだけ、燃え盛る炎を鎮火させるというのは、命がけの特殊な作業でもある。
 勿論、消防活動に参加した時の飲食は必要だが、旅行はどうかなとも思う。
 事実、私が会計の時は旅行に参加した団員は約30%(8人)にも満たなかった。”ソープ代を払う”という甘い蜜をぶら下げても誰も参加したがらない。
 少なくとも、コンパニオンやソープ嬢は自腹でありたいもんだ。ま、それだけ昭和の時代は裕福で余裕があったのかもしれない。

 しかし、悪い事ばかりでもない。
 今の若者はボランティアの意識が浸透してるから、(私も含め)旧世代の団員のように飲み食いや商売女にガツガツしてはいない。消防活動が終わったら、ダラダラと飲み食いもせずにすんなりと帰宅する。
 皆が皆そんな地元消防団員なら、1500円の協力金も惜しくはないのだが・・・



8 コメント

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善意と権力 (paulkuroneko)
2023-04-22 12:16:44
善意という意味では
払うも払わないも善意と言えます。
隣組も相互監視や互助ではなく、任意の元での善意で統一すべきです。少なくとも年貢だけは避けたいですね。

善意は乱用及び常用され、やがて権力に変わります。
権力に変わる前に善意の本質を見抜く事も大切でしょうか。 
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paulさん (象が転んだ)
2023-04-22 13:24:37
善意は放っておくと悪意という権力に変わる。
言われる通り、善意の本質は任意にあります。しかし、日本でいう善意とは、皆が強制的に納める年貢の色合いが強い。
羽根募金も当初は健全な方向へ向かってた筈でしたが、いつの間にか”寄付して当然”という必然の権力に変わってしまった。
故に、善意だからこそ慎重に見極める必要がある。

しかし、ムラ社会の住人にはそこまでの突っ込んだ考察はありません。
”全ては右へ倣え”的な全体主義が隅々にまで蔓延ってしまう。
ウィキのしつこい寄付の勧誘と同じで、苛つきますね。
コメントどうもです。
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Unknown (1948219suisen)
2023-04-22 13:28:02
まあ、今どきそんな訳のわからない村が残っているんですか?時代劇でも見せてもらっているようです。しかし、これは特殊ではなく、日本の津々浦々に今でも残っている風習かもしれませんね。こんな風習が残っている限り、日本が先進国から脱落するのも当然ですね。日本の改革はまず田舎からというスローガンでもたてる必要がありますね。
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ビコさん (象が転んだ)
2023-04-22 14:21:58
本当に困ったもんです。
こうした議論は10年ほど前に行うべきですが、高齢化が極端に進む田舎では、全く進展がないんですね。
また、高齢者ほどこうした隣組の世話を生き甲斐としてる。まさに老害そのもの。

そういう私も、村八分覚悟で隣組から離れるつもりです。
そう言えば、”オラこんな村イヤだ”って歌がありましたね。
今では我が田舎がそんな感じです(悲)。
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強迫性障害と村八分 (UNICORN)
2023-04-22 20:23:02
任意団体である自治会は、加入しなくても何か罰則がある訳ではない。
”ゴミ集積所を利用できない”とか”いざとなったときに町の人を頼りづらい”とかのデメリットの声もあるけど、十人組の村八分でも冠婚葬祭とか火事だけは保証されてました。
結局、日本人特有の極端な強迫性障害がそうさせてるとも言える。
こういうのは、一斉に潰した方がいいんだけど、NHKの受信料と同じで、常用化した権力になってるから、潰しにくい。

ともあれ、田舎の一軒家ってそういう意味では地獄ですよね。 
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UNICORNさん (象が転んだ)
2023-04-23 05:34:44
ここまで来ると
自治会という立派な犯罪(脅し)ですよね。
自治会という言葉の定義も曖昧ですが、いつの間にか権力に近いものになってる。

加入しないなら見えない脅しをかける。
日本人特有の強迫観念にしつこく突け込む。
言われる通り、田舎の一軒家よりも都会のアパート暮らしの方がずっとストレスが少なく、共同体としての意義もある。

ああ〜、オラこんな村イヤだ〜
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自治体と自治会 (腹打て)
2023-04-23 12:26:32
少し調べたけど
自治体とは県や市区町村などの公的な行政機関であり法的権限を持つ団体であるのに対し、
自治会は法的権限のない任意の団体だ。かつて行政の下部組織として位置づけられた歴史もあったが、今では自発的に組織された民間の団体となっている。
主な活動としては、防犯、環境整備、交流(祭りやイベント)活動、広報(回覧板など)、研修、社会福祉活動(羽根募金)などがある。

結局、しなくてもいい事を延々と繋いできたやってきた無用な老人たちの身勝手な村組織。
隣組会費とは名ばかりで、大半は飲み食いだろう。
それにしても
名前と同じで曖昧で厄介な集団だよな。
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腹打てサン (象が転んだ)
2023-04-23 14:42:49
しなくてもいい活動に
寄付金を徴収しておいて、それでいて暗にプレッシャーをかける。
高齢化の弊害ってこういう所にも忍び込んでくるんですよね。

そんなに飲み食いがしたけりゃ、テメエの年金で飲み食いしろって怒鳴りたいです。
調べてくれて有り難うですよ。
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