象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

ハッカーによる制裁〜考えられる4つのシナリオと、プーチンの4つの誤算

2022年03月09日 05時42分36秒 | 戦争・歴史ドキュメント

 狂人の支持率が下がらない。
 いやそれどころか、上昇し続けている。
 プーチンは2000年に大統領に就任してから、決まった様に(6年毎に)軍事侵攻をする度に支持率を上げている。
 2002年のチェチェン戦争では71%、
 2008年のジョージア戦争では88%、 
 2014年のクリミア併合では80%。

 しかし、今回の2022年のウクライナ侵攻だけは、プーチンの”戦争方程式”は成立しないとされる。
 確かに、冷え込んだ経済を侵攻で立て直すという”荒技”は、アメリカが最も得意とする所だが・・・ 
 NYタイムズは、”プーチンがキエフを占領すれば、新たなアフガニスタンになる”と予測した。
 以上、「プーチンの暴走」に寄せられたコメントからでした。

 (無差別破壊行為にも関わらず)プーチンは今のところ、67%から73%へと支持率が上昇している。
 プーチンには、”旧ソ連時代の領土に戻す”という野心がある筈だから、良きソ連時代を知る保守系中高齢者の根深い支持があるのだろうか。
 今すぐアメリカが本腰を入れないと、プーチンは国内情報をより厳しく統制し、更に支持率を上げるかもしれない。
 プーチンが当初の(ゼレンスキー政権を転覆させる)計画を変更し、ウクライナの被害は(目を覆いたくなる程に)大きくなっている。
 欧米の両方から、経済的だけでなく軍事力的にも圧力を掛けないと無理なのだろうか。

 ただ一番の問題は、プーチンが”話が解る”男じゃないという事。
 キューバ危機(1964)の時のフルシチョフはずっと利口で冷静だった。(軍事力で圧倒的に不利だった)ソ連は、キューバにある核のボタンを押す所まできながら、フルシチョフは秘密裏にケネディと何度も交渉し(トルコの核ミサイル撤去という譲歩案を引き出し)、キューバ危機を排除した。
 所詮、プーチンはスパイに過ぎない。国家の主や政治家としての能力は不透明である。”侵略ごっこ”には長けても、外交や交渉は全くなんだろうか。
 しかし、領土的野心にうなされた独裁者にとってウクライナ制圧は序章に過ぎず、次はモルドバ、ポーランドなどと、旧ソ連時代の妄想の中で思考が止まったままなのだとしたら・・・

 野心といえど妄想は妄想に過ぎず、狂人は狂人のまま死滅する運命にあるのだろうか?
 それとも、プーチンが描く4度目の”戦争方程式”が現実に起こり得るのだろうか?


プーチンの4つの誤算

 寄せられたコメントに、プーチンの4つの誤算が書かれていた。

 ①ウクライナ軍は弱い。ゼレンスキーはすぐに降伏する。
 ②ロシアは世界屈強の軍事大国だ。
 ③欧米は一枚岩になれない。
 ④ロシア国民は軍事侵攻を支持する。
の4つだが、全て外れてしまった。
 但し、②に関しては、ロシアが本気になって攻撃したら、どれ程の損害が出るか?は予想するだけでゾッとする。ただ、(侵攻を知らさせてなかった)ロシア軍兵士の士気がかなり落ち込んでるのも確かである。
 ④に関しても、ロシア国内63都市で戦争反対デモは起きてはいるが、尽く鎮圧されている。それに、CNNが報じた世論調査では国民の約半分が軍事侵攻に賛成してるとされる。
 ただ、SNSやtwitterでリアルな情報がロシア国内に拡散すれば、反対が賛成を上回るのは時間の問題かもしれない。今月中旬にはモスクワで大規模な反戦マーチが計画され、反政権運動が再燃する可能性もある。

 侵攻初日に、制空権を掌握できなかったのがプーチンの最初の誤算であった。
 それに、空挺部隊の展開が不十分で、(極東から派遣した)キエフ攻略軍の装備の近代化率も士気も低く、逆にウクライナ軍の徹底抗戦に苦しんだ。
 事実、プーチンには48時間以内でゼレンスキー政権を崩壊させる計画だったが(7年前のクリミア危機同様に)キエフの”無血開城”が可能だと、ウクライナを見下していた。
 その上、ロシア軍の大多数が(志願兵でなく)徴兵された若い兵士で、軍事侵攻さえ知らされてない兵士も多く、士気の低さは致命的である。

 侵攻前、独仏首脳と経済協力の維持を確認していたプーチンだが、SWIFT制裁を課され、欧米を”嘘つきの帝国”と罵った。
 ソ連崩壊後の国内の大混乱を収束させた事が唯一の自慢のプーチンだが、”民主主義は脆弱で、権威主義は強い”と錯覚した。
 ザポロジエ原発に火をつけ、ハリコフの核研究施設を攻撃したのも、ここに来て大きな誤算と焦りの現れだろうか。


ウクライナ危機の4つのシナリオ

 こんな一方的な大量破壊に近い戦争がこれからも続くという事を考えると、毎日のように心が痛むが、シンクタンクらが想定した、今後数週間から数か月間のシナリオを見ていこう。
 以下、「ウクライナ侵攻5つのシナリオ」から抜粋です。

① こう着(長期戦)
 欧米側の情報提供や軍事支援を受け、首都キエフを死守し、”こう着状態”に持ち込める可能性がある。
 対ロシア制裁がより以上強化されれば、プーチンは”ゼレンスキー政権の排除”という計画を変更せざるを得なくなる。これは、当初の軍事侵攻の核心的目的を放棄する事を意味する。
 因みにBBCは、長期戦の確率が高いと見る。ロシア軍は士気の低下や兵站の不備、無能な指導者のせいで泥沼に陥る。各都市での攻防は市街戦に様変りし、たとえ複数都市を掌握しても、支配し続けるのはおそらく困難であろう。
 対するウクライナ国防軍は住民に支持され、勇敢な反乱軍に姿を変える。数年後にはプーチン政権が崩壊し、ロシア軍はウクライナを去るのかもしれない。
 かつてソ連軍が1989年に、イスラム教徒反乱軍と10年戦い続けた挙句に、アフガニスタンを去った時のように。

②ロシア国内が変化(プーチン失脚)
 プーチン政府は強力なメディア規制に乗り出し、国内のネットや携帯通信網を遮断し、通常ルートでの信頼できる情報が入手できない様にした。
 しかしモスクワなど各都市では、小規模ながら反戦デモが行われ、少なくとも6000人が逮捕された。
 また、エリート層にも亀裂の兆しは見られ、一部の新興財閥(オリガルヒ)や国会議員だけでなく、石油大手ルクオイルも公然と停戦や休戦を求めている。
 国内世論の反発やクーデターでプーチン政権が倒れる可能性も排除はできないが、現時点でその可能性は低い。

③ロシアの(短期決戦での)軍事的勝利
 これも確率が高そうだが、西側の軍事アナリストはロシア軍の優位性を考えると、進撃は今後も続くと予想する。
 最低でも”全ウクライナ制圧”を目論むプーチンだが、無差別空爆で一気にキエフを攻撃し、ゼレンスキー政権を失脚させ、各地の抵抗を制圧したとして、4000万人超の人口を擁する大きな国を占領下に置く事は、今のロシアの国力と経済力では難しいとの声が多い。
 つまり、”侵攻と占領は別物”なのである。

④戦火拡大によるNATOとの衝突
 ウクライナはNATO加盟する旧ソ連4か国(ポーランド・スロバキア・ハンガリー・ブルガリア)と国境を接する。NATOは加盟国が攻撃されれば”集団で防衛する”義務を伴う。
 (旧ソ連に思いを馳せる)プーチンには更なる領土的野心がある。故に、ウクライナの次はモルドバが標的となる可能性が強い。
 NATO加盟国に直接的な攻撃を加えれば核戦争に繋がるリスクがあり、流石のプーチンも控えるかもだが、それ以外の挑発行動は十分にあり得る。
 互いに核兵器を保有するロシアとNATOの衝突は、あり得ないと考えられていた。しかしプーチンは、核戦力を”特別態勢”に移すよう指示した。
 ミサイル防衛専門家グレッセル氏は、”こうした発言は西側に向けたものだ。我々を怯えさせ、社会を不安に陥れる事を狙っている”と指摘。”核抑止力を情報戦の一環として使ってるだけで、実際に使う気はない”と分析する。
 以上、AFPからでした。

 BBCはもう1つ、(中国の仲介による)”外交的解決”を予想する。
 戦況が長引き、制裁の圧力が効き始め、ロシア兵の異常なまでの数の遺体が帰還する度に、国内の反戦気運が一気に高まる。
 プーチンは”戦争を終える屈辱より、戦争を続ける方が自分の立場が危い”と判断。更に中国が介入し、(停戦へ動かなければ)”石油と天然ガスは買わない”と警告し、ロシアに譲歩を迫る。
 プーチンは出口を模索し始め、ゼレンスキーは(多大な人命損失を続けるよりは)”政治的妥協の方がましだ”と判断する。
 やがて停戦合意が結ばれ、(例えばだが)ウクライナはクリミアとドンバスの一部をロシアに譲渡し、一方でプーチンは、ウクライナの独立を認める。
 ありえない話かもだが、絶対にないとも言えない。 


最後に〜ハッカーの勝利の方程式

 私的には、”情報戦や電子戦での勝利”を6番目のシナリオに挙げたい。
 現代の戦争はシステムが大きく関わり、高度になる程に電子戦も複雑になる。
 (映画の様に)プーチン政権の軍事システムに入り込み、ロシア軍を骨抜きに出来れば理想だ。がそうでなくとも、ハッキングを繰り返し、圧力や揺さぶりを掛け続け、プーチンの戦闘意欲を削ぎ落とす。
 事実、国際ハッカー集団”アノニマス”が、ロシア国営テレビなどをハッキングし、ウクライナの戦争映の様子を数十秒流した。
 世界中では大絶賛の声が上がるが、時代遅れの旧帝国主義的破壊行為には、最先端の情報戦で対抗するのも有効な手段だと思う。
 ハッカーによる制裁は、SWIFT制裁よりも強力かもしれない。

 今回のロシア軍の核施設への攻撃は、核戦争の未来像になるかもしれない。
 もし中国が旧式のミサイルを福井の原発に落とせば、ただそれだけで琵琶湖は汚染され、関西圏は壊滅する。つまり、最新の核ミサイルでなくても日本は呆気なく焦土化する。
 アベみたいに、戦争を前提にして安全保障を語れば、数分で日本は沈没する。
 一方で、投資家の視座で見れば、”有事の際は買い”ではなく、落ち着いてこれから先の動向を正確に見極めた者が勝ちである。
 そういう点でも、プーチンの作戦は誤算であり、もっと欧米やウクライナや国際世論の動向を把握すべきだったろう。
 ”2日間でキエフを、2週間でウクライナを制圧”という狂人の計画は、大方外れそうな気配である。

 二・二六事件(1936)も今回のウクライナ侵攻も、判っていながら止められなかった。前者は日本海軍が後者はアメリカが、判っていながらも止めようとはしなかった。
 二・二六事件は”10年前から計画してた事だ、今更やめられない”と決起隊は説得に応じなかった。
 今回のプーチンも”1年前から計画してた事だ、今更引けるか”ってとこだろうが、”旧ソ連時代の勢力図に戻す”との領土的野心を描く狂人には、(大統領に就任した)20年前からの計画だったかもしれない。

 しかし、軍事侵攻は丁半賭博ではない。
 1つ間違えれば、ナチスドイツや旧日本軍みたいに、国家単位の敗北を意味する。
 プーチンは自分は”戦争のプロ”だと自惚れてるらしいが、それが大きな間違いである事がやがて証明されかもしれない。
 無能な破壊者は、それ以上の破壊力を持って打ちのめされる。そういう事が判りきっていながら、侵攻という(実質的な)勝ち目のないギャンブルに手を染める。
 これからジワリジワリと、プーチン包囲網が知らず内に形成されるだろうか。

 アメリカとロシアの間でホットラインが繋がれた。つまり、最悪の世界戦争は避けられたと思いたいが、アメリカにとってはプーチン政権に付け入るチャンスでもある。
 ここでアメリカはどう賢く振る舞えるのか?バイデン政権のインテリジェンスが問われる所である。



10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
情報戦は有力な武器 (平成エンタメ研究所)
2022-03-09 09:19:00
21世紀の戦争は戦車や戦闘機ではなく、「電子戦」であり「情報戦」なんでしょうね。
電力会社にハッキングして電気を使えなくするだけで機能不全になる。
国民がSNSで惨状をUPするだけで世界の世論が動き、グーグルなど世界の企業が侵略した国から撤退し始める。
アノミマスも見事でしたね。
ロシア国営放送をハッキングして、ウクライナの惨状を流した。
これでロシア国民はウクライナで何がおこなわれているかを知ったことでしょう。

「核」は使えば報復されて、人類滅亡にまで行きかねないので、使えない兵器。
これを議論しようとしている、安倍・高市・松井氏は愚かですよね。
そもそもアメリカが許すわけがない。
日本が持てば「俺も」「私も」という国が出て来て収拾がつかなくなるので、「核不拡散条約」にも反する。
「日本は核を持っているから、我が国の脅威。だから侵攻する」みたいな侵攻の口実にもさせそうですし。
返信する
エンタメさんへ (象が転んだ)
2022-03-09 11:20:38
いいタイミングで
アノニマスが動きましたね。
米CIAの関与も疑わなくもないですが、色んな分野から制裁を課す事は大きな有効打になると思います。
言われる通り、核を持っても報復されるだけですから・・・迎撃ミサイルも高価なだけで命中率は低い。
つまり、核なき世界は(遅かれ早かれ)戦争なき世界に結びつく。
それに核はコストも掛かりすぎて、経済を圧迫し、国家はやがて疲弊します。

プーチンの軍事侵攻は(自虐的で非合理的で)時代を逆行してる感があります。もう少し頭の切れる男だと思ってたんですが、残念ですね。
返信する
96時間以内に (paulkuroneko)
2022-03-09 16:11:24
キエフは総攻撃を受け、陥落すると米高官は見ています。
そのための準備としてロシア側が提案した人道回廊ですが、これも実に怪しいです。
結局、民間人が居残ろうと退避しようと、キエフは遅かれ早かれ陥落するでしょうね。
プーチンもここに来て相当に焦ってるから、24日の侵攻の如く何の前触れもなく一気に総攻撃するかもしれません。

ここ数日間で、ロシアは完全に作戦を変えてきました。
多分、欧米の制裁が効力を発揮し始めるのはキエフ陥落のずっと後くらいからでしょうね。
この4日間でできるだけ多くのキエフ市民を西側へ退避させることが重要ですが、居残って兵士と共に戦うか否かの選択は彼ら彼女らの意思です。外部がどうのこうの言うことは出来ません。
でもやはり同じ人間ですから、無駄な血は流したくない。
私は玉川氏の”ここは白旗を上げたほうが”にやや賛成ですが、パッシングも多いですね。

悔しいですが少なくともキエフでは、退避するしか他に選択肢はなさそうです。
返信する
Unknown (びこ)
2022-03-09 16:52:52
こちらの記事だけでなくコメント欄のコメントでたくさん勉強させていただけます。皆さん、ありがとうございます。
返信する
paulさん (象が転んだ)
2022-03-09 23:17:05
先月24日の侵攻以来、いつキエフが総攻撃に遭うのか、毎日が不安でした。
徹底抗戦と退避の間でウクライナ国民の心は大きく揺れ動いたと思います。故に、その決断はとても難しいです。
多分、答えはないと思います。

キエフ市民の屈辱を考えると徹底抗戦なのかなとも思うし、無駄な血は一滴も流したくないという人道的立場で考えると、今すぐ退避した方がとも思うし、でもそれをやったらプーチンの思うつぼだし・・・

米英はゼレンスキー政権を国外に移行する計画を示唆してますが、多分最後の最後まで戦い続けるでしょうか。
もし”祖国か死か”のチェゲバラが生きてたら、どんなアドバイスをするんでしょうか。
やはり、ウクライナの為に一致団結して戦えって言うんですかね。

戦争の形態も昔とは全然違うし、ゲリラ戦が通用する時代でもない。
引き下がるのも一つの戦略とも思わなくもないですが・・・やはり答えはないですね。
返信する
ビコさん (象が転んだ)
2022-03-09 23:25:19
類は類を呼ぶで
皆、頭が下がるほど詳しいですよね。
こちらこそ毎日が勉強です。
そういう意味では、ブログをやって本当に良かった。
これもビコさんがブログの世界に誘ってくれたからですよ。
本当に感謝してます。

ビコさんも今は苦しい時期ですが、ウクライナ国民と同様に、いつかは終りが来て、春が訪れる。
そう思わないと、やってられませんものね。
くれぐれもお身体を大切にです。
コメントありがとうデス。
返信する
退避すべき (HooRoo)
2022-03-10 04:47:52
祖国か死かではなく
いまそこにある命を選択すべきよ
どうせキエフを攻略してもプーチンは失脚するんだから
米英が示唆するように
今すぐ退避すべき

プーチンなんて自国民の命すら何とも思ってないんだから
頭がイカれた男に付き合う必要はないわ
返信する
Hooさん (象が転んだ)
2022-03-10 07:42:11
戦争回避が無理だとしたら
抗戦か退避かの2つしか他に選択肢はなさそうですが。
真正直に抗戦するのも天文学的な数の犠牲が出るのは明白だし、ここまで戦ってきて引き下がるというのも、今までの死が無駄になるし・・・

ゼレンスキーの本音は、”俺たちがこれだけ命を張って戦ってんだから、欧米も少しは命を張ってくれ”って所でしょうか。
長い目で見れば、負けたフリをするのもありかなと思うんですが、全てはアメリカの出方次第なんですかね。

答えになってなくてスミマセンです。
返信する
I shall return (UNICORN)
2022-03-10 08:57:54
これはマッカーサーの言葉ですが
太平洋戦争の序盤、日本軍の急襲を受けたフィリピン駐留の司令官マッカーサーは、やむなく脱出を決意します。
そのとき、(私は必ず帰ってくる)という有名な言葉を残して去っていきます。
しかし、この言葉がフィリピン人に勇気を与え、2年後、(私は帰ってきた)と、約束を果たします。
その後の結果は言わずもがなです。

willはその時の意志を表し、shallは熟慮を重ねた上での決意を表します。
退避というのも<逃げ>ではなく<決意>としてみれば、悪い選択でもないように思う。
返信する
UNICORNさん (象が転んだ)
2022-03-10 11:20:30
”I shall return”(私は必ず帰ってくる)
と”I have returned”(私は帰ってきた)
ですよね。
つまり、”will”だとこのまま”徹底抗戦”って感じになるんでしょうが、”shall”だと気持ちは解るけど”ひとまずは退却しよう”という判断が強くなるかもです。
結果的に、”have won”(勝ったじゃないか)ってなるのが理想ですが。

ここに来て、ゼレンスキーはNATO加盟を諦めたって噂があります。つまり、法的な中立を示唆する事で停戦に持ち込み、ロシアも欧米も一切受け付けない。
しかし、ウクライナ全土制圧を最低限の目標とするプーチンからすれば、思うつぼですね。

ただ不可解なのは、ロシアの空からの攻撃が殆どないという事です。空から降ってくるのは大半が(地対地の)無誘導爆弾で、クラスター爆弾や気化爆弾を数発使った所、国際法違反だとして猛反発を受けました。
本腰を入れて空域を制圧しようとすれば、アメリカを刺激するのではとの警戒もあるのでしょうか。
ともかく、プーチンの出方が解らない事には手の打ちようがないですよね。
返信する

コメントを投稿