チャーチルに関しては賛否両論あると思いますが。因みに”チャーチルは無能”で検索すると、「裏切られた自由」という第31代アメリカ大統領フーバーが描いた、全米で議論を呼び起こした第一級の長編回顧録がヒットした。つまりチャーチルをコケにしたのは、私だけじゃなかったんです。
NHKBSスペシャル「暗号名チューブ•アロイズ=原爆投下〜チャーチルの戦略」を見てつくづく思った。戦争とは、”無能者の狂気による独裁者の為の戦い”に過ぎないと。
結論から言えば、チャーチルは米国に原爆製造の機密を売り、アメリカは原爆を作る事に成功した。その見返りとして、原爆を日本に落とすよう、強くトルーマンに迫った。
そう、このサーの称号を持つウィンストン•チャーチル(1874-1965)こそが、広島長崎への原爆投下の立役者だったのだ。
憎きチャーチルと広場•長崎の悲劇
つまり、この憎きチャーチルの存在が”支配欲”が広島と長崎の悲劇を生んだと言えなくもない。その後、アメリカは世界一の超大国になり、悲しいかな英国は、ソ連にも原爆の機密を盗まれ、この2つの超大国に挟まれる様にして、チャーチルを生み育てた”大英帝国”は消滅する。
結局、チャーチルの戦争に対する”前のめりの姿勢”が広島と長崎の悲劇と大英帝国の消滅を呼び込んだと言える。
”大英帝国のライオン”と称されたチャーチルは、”ナチス帝国の鷲”と言われたヒトラーとよく比較される。独裁者としての才は明らかに、ヒトラーの方が上だった筈だが。
映画「ウィンストン•チャーチル/ヒトラーから世界を救った男(2017)」は、明らかに英国目線の作品だが。そもそもナチスと英国は戦う必要があったのか?
この映画では、ナチスとの融和を計るチェンバレンが悪役だが。チェンバレンこそがナチスから大英帝国を救う男の筈だったし、チャーチルこそが大英帝国をアメリカに売り飛ばし、ヒトラーに戦争を仕掛け、世界を戦争に巻き込んだ”デブ老”だろう。
しかし、多くの英国人にとってチャーチルは、今でも第2次大戦を勝利に導いた”英雄”である。故に、この映画も英国内では高い評価を得てはいる。英国の歴史では、チャーチルの愚かな深い闇には未だに堅く重い蓋がなされてるのだ。
アメリカ視線で見たチャーチルとは
一方、アメリカ目線で見ればどうなるのか?「不必要だった二つの大戦〜チャーチルとヒトラー」(2014) P•J•ブキャナン著では、”第一次大戦では、ホーエンツォレルン家とハプスブルク家及び、ロマノフ王朝を滅ぼし、代りに、ヒトラー(ナチズム)、ムッソリーニ(ファシズム)とスターリン(スターリニズム)という3つの全体主義を生んだ”とある。
以下、解説からの抜粋です。
”第二次大戦は、ドイツ第三帝国を壊滅させ、代りにスターリンが支配する東欧世界を生んだ。アジアでは、大日本帝国を崩壊させ、代りに毛沢東の中国を生んだ。その中国は、今や世界の驚異となった。
この2つの大戦で主導的役割を果たし、特に、第二次大戦では大英帝国”の威信を賭け、戦いを欧州動乱から世界大戦に発展させた戦犯チャーチルは、アメリカの援助による勝利と引き替えに、世界の3/4を支配していた大英帝国を北海に浮く一小国に落としやった。
ミュンヘン会談でチェンバレンがとった宥和政策が本当に大戦の引き金を引いたのか?英国との全面戦争を望んではいなかったとされるヒトラーを追い詰めたのはチャーチルではなかったか?
戦争屋のチャーチルは勝つ為に、ヨーロッパの危機の根源と見なしていたスターリンと組み、中央ヨーロッパを失った。その上、アメリカの援助によって勝利したが故に、殆どの植民地を失い、大英帝国の主権は殆どアメリカの手に移った。
ヨーロッパの栄光はこの二つの大戦で打ち砕かれた。そして、この2つの大戦を誘導したのが老雄チャーチルである。
暇があったら是非読みたい本です。これを見ても解る様に、チャーチルは英国内ではアイドルではあるが、アメリカの歴史家の見方は全く逆。
つまり、原爆開発で共に協力し、共に戦ったアメリカからすれば、ヒトラー同様に単なる超A級の戦争犯罪者に過ぎない。
政治家や戦争屋として失策続きの戦犯チャーチルは、戦後もその無能さと横暴さは遺憾なく発揮されたが、運良くヒトラーと同じ道を辿る事はなかった。広島•長崎とアウシュビッツの悲劇を生んだ2人の悪雄は、今お墓の中で何を思う。
何故、今?チャーチルなのか?
2011年に、「裏切られた自由~フーバー大統領が語る第二次世界大戦の隠された歴史」が刊行され、全米に衝撃をもたらした。
この中で、ルーズベルトとチャーチルは第二次世界大戦の策謀家として、著者の第31代大統領フーバーに、1300頁近くに渡り、散々コケにされる。そして翌年の2012年に、今回ブログで紹介する”チューブアロイズ計画”が全世界に公開された。
そして、その2年後の2014年にダメを押す様に、上述の「不必要だった二つの大戦」が出版される。
お陰で、チャーチルはヒトラー以上に、諸悪の根源の様に世界中から叩かれ、その3年後の2017年にイギリスが巻き返しとして、映画「チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」を公開した。
しかし同じ年に、前述の「裏切られた自由」が日本でも刊行され、チャーチルの英雄像は真っ二つに別れた訳だ。つまり、チャーチルは単なる嘘付きのペテンか?英雄か?
そして2019年、チャーチルの全てを暴露するかの様にNHKBSスペシャルで、「暗号名チューブ・アロイズ=原爆投下〜チャーチルの戦略」をNHKが流した。
結局”老雄”チャーチルは、アメリカに2度叩かれ、日本が駄目を押したと考えると、この流れは見事に辻褄が合う。
この”チューブ•アロイズ”とチャーチルは、セットにして考える必要がある。それにこの流れを整理すると、太平洋戦争はルーズベルトが捏造し、原爆投下はチャーチルが策謀し、トルーマンがボタンを押したとなる。
番組「暗号名チューブ•アロイズ」の紹介
”原爆は米国が単独で開発した...今やそんな通説が塗り替えられようとしている。チャーチルが、ヒトラー率いるナチスドイツに対抗する為、自国の科学者を米国に送り込み、原爆を完成に導いていたのだ。
しかし、スターリン率いるソビエトも原爆開発を急ぐ為、スパイを英国に送り、機密情報を盗んでいた。そして、原爆をめぐる英米ソの思惑は、”ポツダム会談”で衝突する。原爆投下の裏側で何が起きていたのか?秘められた核戦略を追う”
NHKの番組スタッフのコラムには、以下の様な見どころを紹介する。
この番組を企画したきっかけ
取材のきっかけは、2014年のNHKスペシャル「知られざる衝撃波~長崎原爆マッハステムの脅威」を制作した事でした。日本のどの都市に原爆を投下するかを策定する”目標検討委員会”の存在。
その実態を調べていると、1人のイギリス人科学者が”原爆被害の甚大さを世界に伝える”という任務を担っていた事に目が留まった。
”イギリスがなぜ原爆開発に関わっていたのか?この任務は何の為に?”
早速、英国立公文書館をリサーチした。すると暗号名”チューブ・アロイズ”と記されたイギリスの原爆開発の記録が2012年に公開されたばかりだった。
チャーチルは何故、原爆を必要としたのか?原爆投下にどのように関わったのか?イギリス、アメリカ、ロシア、ドイツ、デンマークでの長期取材を敢行し、”チューブ・アロイズ”計画の全容を紐解く。
中でも、チャーチルとソ連を率いるスターリンとの原爆をめぐる攻防にご注目してほしい。
当時のイギリスの原爆開発の状況を語るのは、アメリカの原爆開発”マンハッタン計画”に関わった科学者だ。撮影の2ヶ月後、93歳で亡くなり、最後の証言となる。
一方、ソ連はイギリスへとスパイ網を広げ、原爆情報を盗み取る諜報戦を行ってたが。今回、その内幕を知る元KGB将校と接触ができた。彼がソ連崩壊後、国外に持ち出した機密資料に書かれていた中身とは?
米英ソという大国の駆け引きや思惑が、日本への原爆投下と深く結びついてた現実と実態とは?・・・複雑な国際政治と外交の舞台裏を映像で再現する。
チャーチルは英雄か?悪雄か?
私は、小さい頃から不思議とこのチャーチルが生理的に大嫌いだった。彼の事は、第二次大戦時の英国の醜く太った首相というイメージしかなかった。トランプや安倍やゴーンと同様に、そのペテン臭さと見てくれが気に食わなかった。
私は”見てくれ”で人を判断するタイプではない。でも、醜い性格やゲスな強欲や貧相な知性が、露骨に表情や仕草や体型に表出してる人種が大嫌いだ。
チャーチルの風化した岩みたいな、知性のかけらも情けの一滴もない風貌や、醜くく太った体型が一向に気に食わなかった。中学校の頃は、”でぶチャーチル”のもの真似をして周りを笑わせたもんだ。
そして、私が小さい頃に描いたチャーチルに対するこの”負のイメージ”が、この番組を見てそのまま現実となった。まさにチャーチルは、見た目通りの醜く風化した、太った支配欲に塗れた”デブ老人”に過ぎなかったのだから。
そういう事で、チャーチルを生んだ英国という国もあまり好きになれない。偉大な数学者を何人も生み出してる事は、尊敬と驚異に値するが。それ以外は、単に強欲と支配の歴史に塗れた国に過ぎない、と言えば言い過ぎか。
この番組は、原爆投下の舞台裏を暴くのがメインではあるが。大英帝国の、ウィンストン•チャーチルの、傲慢稚気な実像と虚像を暴く物語でもある。
大英帝国の傲慢な歴史を振り返ると、北アイルランドの独立は認めるべきだし、スコットランドとウエールズから挟み撃ちにされ、潰されても文句は言えない国だという事が、理解できなくもない。
英国に”グレート”という名前は似合わない。それは英国の傲慢な歴史が証明している。
最後に
という事で、次回の「その2」では、番組タイトルの”チューブ•アロイズ”ではなく、”チャーチルの生き様”から紹介します。
超ロングランのボリューム(全9話)になりますが。憎きチャーチルを、偉大過ぎる難き大英帝国を語るには少なすぎる程ですが。
これからチャーチルが丸裸にされ、新たな歴史観が生まれてくる事を期待したいです。長々と駄文失礼しました。
チャーチルが原爆開発に関わってたという事は、薄々感じてましたが。大局的にみても、二つの世界大戦に大きく関わってた。それ以上に誘導的な立場にあったのも印象的です。
一人の人間だけで戦争が起きる筈もないですが、二つの世界大戦の原因は、かなり単純な縮図に起因する様な気がします。人間の強欲がそのまま支配欲に結び付き、国家の利権に結び付いた。
ただ、同じ悪雄でもヒトラーとチャーチルでは、生きざまも終わりも極端に違ったんです。
まさに、チャーチルお前は許さんぞって感じですか。
だから自らの能力や資質に関係なく、疑いを持つ事なく、なりふり構わず暴走したんですね。
そういう意味では、ヒトラーよりも哀しい生涯だったかもです。
見てくれからして、気に食わないけど。転んだサンと同じこと言ってたから驚いちゃった。
今では、チャーチルは戦犯ってこと?でもチャーチルは英国では英雄なんでしょ?
2つの大戦全てをチャーチルのせいにするのは、あんまりですが。満更、外れてはいないですね。もっと調査が進めば、チャーチルが超のつくA級戦犯である事が証明されるでしょうか。
そういう意味では、歴史とは残酷ですね。貴重なコメントアリガトね。
では、バイバイ。
わざわざ、イギリスが自国に不利な機密を漏らす筈もないんですが。この英米間の機密文書は確か、アメリカ主導で作られたものですが。そのアメリカが機密を公開し、原爆投下がアメリカ主導で行われたのではない事を証明したかったんでしょうか。
何れにしても、責任の擦り付けの形で、このチューブアロイズが公開された訳ですが。その5年後に、今度はイギリスが慌てて、チャーチルを英雄化する映画を作ってます。
この映画に関しても、責任をヒトラーひとりに擦り付けてるみたいで、雲行きが怪しいです。
結局、「不必要だった二つの大戦」という本での、アメリカ視線というのが、チャーチルの真相を語ると一番説得力ある物語のようにも思えます。
「不必要だった二つの大戦」の出版が2014年なので、2年前に公開されたチューブアロイズ計画を踏まえての本だったんですね。
それでチャーチルが諸悪の根源の様に世界中から叩かれ、その3年後にイギリスが巻き返しとして、映画「チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」を公開したんです。
そして今年、再びそれを覆すかの様に、BSスペシャル番組で、「暗号名チューブ・アロイズ~原爆投下〜チャーチルの戦略」をNHKが流したと。
結局、アメリカに叩かれ、ヨーロッパに叩かれ、日本が駄目を押した結果と考えると見事に辻褄が合う。
今やイギリスは北朝鮮と並ぶ、”元ならず者国家”なのかもしれません。
人間性の薄汚さが顕著に現れた幼稚なブログでした
そんな無能な人なら首相にはなれないのでは?