戦艦大和の元搭乗員の言葉に、”戦後、長い間舌が肥え、あの時のカレーも美味しく感じられなくなった”とあった。
どんなに”辛い記憶”も風化するもんだなと感じた。
ルバング島から生還した小野田さんも、戦後様変わりした日本の印象に、”前より豊かになったんだからいいんじゃないの?”と語ったようだ。
この広島発のNHKドラマ「戦艦大和のカレーライス」は、戦艦大和で炊事を担当していた調理番が、現世にタイムスリップするという物語だが。この調理番が語った一言が、心に突き刺さる。
”この戦争が負ける事は、日本人の誰もが知ってた事だ”
この言葉はとても新鮮に衝撃に耳に響いた。
私達は、戦争を全てプロパガンダのせいにしてきた。戦争に駆り立てた国民の世論を、全てメディアのせいにしてきた。勿論、全くの間違いではない。
しかし、あの当時の国民は、全てが薄々は感じてたと思う。”この戦争は100%負ける。太平洋戦争を捏造したアメリカに、いいようにヤラれる”と。
事実その通りになった。いやそれ以上の悲劇に終わった。イジメと同じで、皆が皆見ぬふりをしたら、勝てる筈の戦争も勝てない。恐怖は、目を開いて見るからこそ恐怖である。美しいモノばかりに目を奪われ、怖いものに目を伏せたら、そこに待ってるのは、惨劇だけである。
イヴァンカが訪日した時、メディアが日本中が浮かれた。”才色兼備”の美人モデルで、”大統領の娘”と絶賛した。それが今や約立たずの”無給”補佐官と揶揄される。
G20も、日本と日本のメディアは浮かれ捲った。しかし、G20以降の日本と世界の現状を見れば、G20は大半が約立たずのサミットだった事が理解できる。少なくともメディアが騒ぐほどのサミットとは程遠かった。
私達国民は、調子のいい時はメディアを信用し、メディアに同調し浮かれまくる。しかし、一旦どん底に突き落とされると、今度はメディアを責め続ける。
真実を語るか嘘を語るかは、メディアの勝手なのだ。そういうメディアの仕組みを全て知っていながら、我ら大衆はメディアを口撃する。
メディアもメディアなら、それを巧みに利用する政府も政府だ。そして政府とメディアに騙される国民もまた国民だ。
来年は、いよいよ東京オリンピックが開催される。勿論、メディアは大げさに煽り立てるだろう。そして、我ら国民は怪しげな不安を抱えつつも、興奮の坩堝に覆われるだろう。
オリンピックが過ぎ去った後、深刻な不況が到来した時、熱狂しまくった国民も、煽りまくったメディアもそこには存在しない。
存在するのは、一瞬にして”風化”したオリンピックというの名の残骸だけである。
勿論、東京オリンピックが成功する筈もない。しかし最悪、暴動に繋がるような事態にならない事を願うばかりだ。
秋元才加ってアイドルだったんですか。てっきり新進気鋭の女優さんかと。AKB恐るべし!
でも山口百恵の息子さんはいい男だね。いつ見ても何処から見ても。でも戦時中は殆ど負けると判ってたから、カレーの味ってしなかったろうね。