ステロイドの驚異の即効性を知った私もドーピング経験者である事は前回にも述べたが。
でも、それだけでない。実際、ドーピングをした人を、俺は知ってるのだ。その人はある中学校の先輩で、ステロイドで鍛えられたその肉体は、ミケランジェロの彫像そのもの、いやそれ以上に見事だった。全く肉体から墓光が輝いてましたな。
後輩は、誰もがその先輩に憧れた。彼の言う事には、全てに従った。死にもの狂いでトレーニングした。でも枯れ枝みたいに、痩せぎすになるのがオチだった。
この話は卒業後に、その先輩がコッソリと話してくれた。ステロイドのお陰で、その先輩は筋肉が硬くなり過ぎて、激しい運動が出来ない身体になったと。ステロイドで鍛え過ぎると筋肉が萎縮するというのだ。
でも、そこで話は終わらない。そのステロイドはどこから手に入れたのか。たかが中学生が簡単に手に入れる"ブツ"なのか。
実は、先輩の親父が、世界的に有名な某工場の社員で、アマ所属だが棒高跳びの有望な選手だったと。あの南○○平と織○○夫も同世代のライバルだったという。
彼らはセミプロだったから、環境も道具も天と地ほどに違う。才能や能力は、殆ど変わらないのにです。そこで、登場するのがステロイドですね。実は、彼らも先輩の親父も、ステロイドを使ってたとか。嘘かホントか。
ま、ここら辺になるとグレーの部分になるのですが。それに昔に聞いた話で、実際にその現場を見た訳じゃないので、直接的な表現は避けますが。実際にブログに書こうか迷った程です。
元々、ステロイドは1850年代にドイツで発明され、第二次世界大戦では、兵士の肉体の強化や精神の高揚にも使われたそうで。お陰でヒトラーもムキムキだったとか。
体力と国力と資源に勝るアメリカに対抗し、追い詰められたナチスの国威発揚として、開発されたんでしょうな。
それが、独と同盟を結んでた日本にも、一部で広まり、敗戦で失意した日本国民の精神や意志の高揚にも、使われたのだろうか。
それに、"○○のトビウオ"で知られる古○○進も使ってたとか。その先輩が言うにはですよ。
後は、推測に任せるしかないですね。これも聞いた話なんで、グレーっぽいですが。使ってない事を信じたいです。彼らの名誉の為にもですが。
でも、敗戦後の日本で、ステロイドが使われたとしても、誰が、日の丸の為に極貧に耐え、世界と闘った英雄たちを責められようか。貧しい食糧難の時代、ステロイドがなかったら、日本の奇跡の驚異の高度経済成長すらなかったろうに。
つまり、先輩の親父が子供にもステロイドを与えたわけです。その先輩は体が小さく、小学校の時はよく虐めれらてたとか。それで、父親が、哀れな息子の身体を強く逞しく大きくする為にと、軽い気持ちで与えたんだろうか。気持ちよく解ります。
そういう自分も、その先輩から、"ステロイドをやれば、俺みたいになれるよ。女にもモテるし、ブルース・リーみたいになれるぜ"と、誘われたら300%やってますな。悪いと判っててもやる。男とは、危険を犯しても夢を見たい生き物なのだ。
でも、先輩はそのステロイドを、後輩達に処方する事はなかった。それだけ本人が、ステロイドで苦しんだ事の、後悔した事の裏返しでもあろうか。
今となっては、本当に感謝してる。ステロイド使用を告白してくれた事も、そして、ステロイドを勧めなかった事も。
ステロイドを知らずして、ステロイドの経験なくして、ステロイドは悪いと言えるのは、ワニでもヘビでも出来る(好きですなこの言い方)。ステロイドの経験者こそが、ステロイドを絶滅させる責任を義務を背負ってると、俺は思う。ステロイドが悪いのではない。ステロイドに対して無知な事こそが致命的なのだ。
オリンピックが政治の道具に、金儲けの道具に利用される限り、その仕組みを知り尽くしてるチームやコーチやアスリートは、当然の如く、ステロイドに利用され易い環境にはある。"目には目を"なのだ。
何も知らずして、ステロイドが悪いと簡単に言うもんじゃない。日本人にはそういうのが多いが、ステロイドを使った選手を極端に責めるべきではない。ステロイドに塗れた選手を処分しても、ステロイド自体は無くなる所か、勢いよく増殖する。
勿論、潔白な選手にも火の粉は降り掛かるが。彼らは、背負うものが軽く、運が良かっただけなのかも知れないのだ。でも誠実とか真面目とかいう言葉で纏めるには安直すぎる。
昨今のドーピングは、尿では先ず検出出来ないとされる。IOCが尿検査に拘るのも、大きな組織的犯罪だ。何故、徹底した血液検査をしないのか。勿論、血液検査でも検出できない、遺伝子組換えプログラムは存在する。でも、何としてでも食い止めようとする姿勢は必要だろう。
ベン・ジョンソンが使用した家畜用のステロイドも、最初は検出から逃れた程で、再検査で何とか検出できたと。これじゃ、好きなだけヤれって言ってる様なもんだ。現場の個人の倫理観に罪を被せるやり方こそが、汚職そのものだろう。
IOCに倫理や道徳なんて、最初から存在しなかったのだ。クーベルタン男爵が失脚した時点で、オリンピックの崇高な原点は失われてた。
それでも、大衆はアスリートの研ぎ澄まされた超越した何かに、発狂し、感動し、我を忘れ、酔いしれ、ドーピングの実態をも忘れ、涙してしまう。
ベン・ジョンソンのドーピング失格で、繰上げ金メダリストになった、短距離界のスーパースターのカールルイスも実は薬物に手を染めてたのだ。 これは、『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用』で証言してる。
しかし、何時の世も、そういった崇高で高質な感動を与えてくれた、国家のヒーローが、現場の選手が犠牲になる。
理事や役員は、お金で何歩でも煙に巻ける。そして、私達大衆も選手を名指しで、笑い者にし悪者にする。IOCも無能なら、私達も大衆も無知過ぎる。
逆に、ステロイドは老化防止にいいと言い逃れする、超有名なフィルムスターまで登場する時代だ。全く、アホと何とかは叩いても治らんね。ベンが正当に見えてくる程だ。この開き直りの発言で彼はとても助かったろうね。
金メダルが栄光が、目の前にぶら下がってたら、スーパーヒーローだけでなく、血の通った生き物なら誰だってやる。もうここまで来たら、オリンピックそのものを、プロスポーツを絶滅させる他ないのか。映画は全部CGにするか、それともなくすか。
ステロイドは、何処にでも起こり得る、今そこにある等身大の危機なのだ。運がいい事に私は、中学の時にそれを知り、大学の時に経験した。お陰で、ステロイド問題に関しては、全く驚く筈もない。市販されてる飲料水やサプリメントと同じ様な"モノ"なのだから。
画像が消されてしまったので、新しい奴を貼ります。スタローンとシュワルツェネッガーの写真がアカンだったのかな。ハリウッドも落ちるとこまで落ちましたな。ヒトラーの写真を載せますが、何だかヒトラーが正義に見えてきた(5/6追記です)。
ブログ早く再開してくださいな。
それにしても、カールルイスもドーピングですか。IOCも国家もアスリートもグルになってたんですかね。
それとも、IOCの不正と腐敗を暴く為に敢えて暴露したんですかね。肉を切らして骨を切るという。
確かに映画もプロスポーツもオリンピックも一度は絶滅したほうが娯楽の健全化を図る為にはいい事かな。
再開まで、もう少しお待ち下さい。
カールルイスの件ですが。”ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用”の映画で知らされたんですが。驚きというか、なる程というか。
それ以上に、フ○マのトビ○オの方が驚きだったです。あくまでグレーの部分なのですが。
でも、ステロイド全盛の今になっては、どうでもいい事の様で。心中複雑ではありますが。
在る意味ここまでステロイドが蔓延し、市民権を得ると、ある程度の量を守った上では合法とするしかないでしょうか。
歴史上の人物や国民的英雄やスター選手までも、殆ど罪悪感なしに使ってるという事は、もう止めようがない。
ステロイドはアンチエイジングに有効だという有名なハリウッドスターも人もいる位ですし。ドラッグと同じで、まずなくなることはないでしょうね。プロスポーツやオリンピックを潰した方がずっと近道のような気がします。
ハリウッドの肉体派にとって、ステロイドと云うのは不可欠の長寿薬ですもんね。スタローンのナチュラルな肉体が好きだったんですが。シリーズが進むにうち、わざとらしいステロイドビルダーになってしまいました。
これこそが人間の強欲の極みですかね。ステロイドの起源がオリンピックにある事は、オリンピック自体が無用の長物である事の、証拠でもありますね。
織田幹雄と同世代ですよね。確かアムステルダム五輪では、織田幹雄が金メダル(3段飛び)で、人見絹枝が800mで銀メダルです。
特に人見絹枝は100m、400m、幅跳びの世界記録保持者でもありますね。日本では世界でも今でもそんなスーパーウーマンは現れてません。
全てのスーパーウーマンがドーピングとは思えませんが。転んだサンの話を聞いてると、やはり疑いたくもなります。ただカールルイスがドーピングだとは、信じたくないですが。
彼女が早死したのもドーピングの影響があったんでしょうか。たとえドーピングだったとしても、凄く偉大な成績と人生ですが。
ただ、人見絹枝さんの場合、日本女性で才能と練習と精神力だけで、あれだけのパフォーマンスが出るとは思いにくいですね。
ただ、ステロイドの疑いを除いても、人見絹枝は日本歴代No.1のずば抜けたスプリンターですね。