うぇるなび

yoga ayurveda インド哲学 心を豊かにする生活

そぎ落とした年

2011-12-31 | Yoga

やっと、残った仕事も一段落し、今年最後のブログを書いてます。

私の今年は、まるまる一年、俗から離れて、自分自身を見つめなおした貴重な一年でした。

東北大震災の後、高野山に入らせてもらいました。

瞑想。
真言宗のお経。サンスクリッドのかすかな香り。

ヤジュル・ヴェーダ、リグ・ヴェーダ~インド哲学を深く掘り下げる事も致しました。
yogaとは?ブラフマンとは?神とは?

今年も終わりが近づいた11月頃、ひょんな事から年明け早々の南インド行きが急きょ決まりました。

真言宗の始祖と言われる『龍樹』、禅の始祖『達磨』を生んだトラヴィタ民族の地。
何のご縁か。


1年間の充電にお付合い頂いた、数少ない皆様。

そぎ落とされずに(笑)ついて来てくれて、ありがとうございました。

このブログだけ読んでいる、皆さん。
来年は顔を見せて下さい。

では、皆さん、良いお年をお迎え下さいませ。

※インド行きのため1/15まで休業致します。

yamabech@mayura


「感覚の完全な制御がyogaである。」~Kaṭha Upaniṣad 2.3.11

2011-12-27 | Yoga

"This, the firm control of the senses is what is called Yoga. One must then be vigilant, for Yoga can be both beneficial and injurious."Kaṭha Upaniṣad 2.3.11

「感覚の完全な制御をyogaと言う。yogaは、有益なものにも有害なものにもなるため、注意する必要があります。」Kaṭha Upaniṣad 2.3.11(翻訳: Bing/Quoted from Facebook:Krishnamacharya Healing & Yoga Foundation)

馬車の運転手で表現されることもある、このフレーズ。
操縦によっては、有益にもなるし、有害にもなると言う。

ゆえに、大変難しいものであると。

shudhananda@mayura


デンタルケア

2011-12-25 | ヘルスケア

最近、かかりつけの歯医者さんを変えた。

前のところも悪くはなかった(世間では評判が良いことでとおっている)けど、患者さんが多く、予約が取りづらいのと、忙しさのせいか、少し『雑』になって来たからだ。


新しい歯医者さんは、昔ながらの『名人』と言った感じ。
腕は確か。
早い。
良心的な治療費。

そして、歯磨きや歯周病予防の『練習』をみっちりしてくれる。
人によっては、『うざい』と思うかも知れないが、先生が言ってるのは間違ってない。

根は意外と真面目な私。

会社の移転などで、歯医者が変わるたびに、ご覧あれ、このデンタルケア・アイテムの数。(実は、サイズ別にもっと多い)



ブログの文章を考えながら、本を読みながら・・・口の中を掃除している。
面倒くさそうだけど、慣れると快感。

口の中は、思いのほか菌だらけで、全く関係無さそうな病気と関連があるし、口臭予防にも。

特に、この時期、お口の中は清潔に・・・

yamabech@mayura

 

 


太古より北極星に祈って来た私たち。

2011-12-22 | ひとりごと

今日は冬至。
夜が最も長い日。
古代では、一年の始まり。
北極周辺は、極夜である。

日によって、月によって、年によって変化する星空だが、北半球では北極星は常に変化しない星として、特別の存在であり、航海者にとっても、重要なマーカーであった。


日本のたいていの神社では、北は神聖な方角であり、北辰神社を設ける神社も多く信仰の対象になった。

北極星は、中国、インドなど、北半球にある国々の文化でも別格のものだ。

移ろいゆく世の中。
いつの世も、不動なるものを求める心は、変わらないのかも知れない。

年末年始。
神社詣でに行かれる輩は、北の方角を意識して観ると、新たな発見があるかも知れません。

yamabech@mayura

 

 

 

 

 

 


カーストはこうやって作られた。

2011-12-13 | Yoga

先日ブログにアップした『捨てられた人々』の主人公らは、貧しい低位カースト、又はカースト外の者(法律上はカーストはない)が殆どである。

紀元前、インドを侵略、支配したアーリア人らは、祭祀中心のバラモン教を作り、権力を我がものにした。

バラモン=ブラフマン=神と、権力そのものを神格化し、社会を統治した。

紀元前5C頃、そのような権力主義に異を唱え、シュラマナ(出家行者)が出て来たが、その一人が釈尊(仏陀)である。

その後、仏教は隆盛するが、5世紀頃クプタ朝時代に、ヒンドゥ教が国教となり、仏教は弾圧される。

インド国内に残った仏教徒は、ヒンドゥー教に改宗の後、『シュードラ』(アウトオブカースト)と言う、最下層のカーストに組み込まれたそうだ。

それから1600年。
最下層に組み込まれた人々は、字の読み書きも出来ず、その地位から、這い上がる知恵も力もなくなってしまう。

こうやって、支配するものと支配されるものは出来る、いや、作られるのである。

私たちも、知らず知らずの間に、「支配されるもの」に組み込まれているかも知れないので注意が必要だ。

yamabech@mayura


捨てられた人々

2011-12-10 | インド

日本では、生活保護者が200万人を超えて、社会問題となっていますが、成長を続けるインドでは、社会保障そのものが遅れており、社会からドロップアウトした、ホームレスを多くみます。

働けなくなった高齢者、婚礼時に多額の持参金が必要な『女子』(幼児婚の風習が未だある)、障害者等を捨て去る現実。
日本企業が多く進出し、活況な都市部でさえ起きています。



公的な支援が間に合っておらず、『マザー・テレサ』のような心意気を持った人々らが、身銭と慈悲の寄付金を集めて施設を運営しています。


写真のこの施設は、政府の支援を嫌って(細かな制約が多い)、民間資金だけで運営している施設。
路上生活していた老人、障害者、女子等が住んでいます。
精神疾患も多いということです。

施設を設立した方は、元はサラリーマン。
たったひとりから始めて、施設の開所式には、マザー・テレサも駆けつけたそうです。

(写真はサポーターかたのHPより借用)

しかし、その後の運営は、次々に入ってくる入所者のため、コストは増加の一途。食事・薬代などぎりぎりでやりくりしているとのことです。

最近、数百人規模の施設になり、やっと常勤の医師が来てくれたそうですが、リハビリやセルフケアは人もノウハウも不足していて、その辺も課題だとか。

そこで、私、NPO法人ドゥ・イット・マイヘルス(現NPO法人チャルカ・ジャパン)の隊長(?)として、とにかく行ってみる事にした。

出来る事は沢山あるし、ここでの経験は、日本での活動にフィードバック出来るはず。(東北大地震被災者のメンタルケアなどにも)

さらに、現地のサポートしている方とやりとりしている中で、マザー・テレサの孤児院も行って欲しいと言うこととなり、もちろん行かせて頂くことにした。

そんな、こんなで来月早々にインドへと行く事になったが、せっかく行くのだから、2つの施設に、支援金や学用品を多少でも用意して行こうと思っています。

もし、少しでもご協力出来る方がおられれば、寄付金をお振込下さるか、水曜日と金曜日10:30のyoga教室へご持参下さるとありがたいです。

支援金振込口座

名義:NPO法人チャルカ・ジャパン 

ゆうちょ銀行 17460-8156901



※お振込後、メールでご一報頂けると、帰国後のご報告等の連絡が出来ますので、助かります。
※お問合せ等メールアドレス info@doitmyhealth.net
※2011.12月時点では、当法人では寄付金控除を受けられません。
※皆様からお預かりした支援金は、学用品の購入費等に充当した上、残金を案分し、現地の状況を実際に確認後、現地施設責任者へ手渡しさせて頂きます。
※もしくは、施設で作っている製作物の購入費、日本への送料へ充当させて頂く場合もございます。
※現地の施設が、非人道的な扱い、不正な会計処理を行なっている可能性がある場合は、支援金は持ち帰り、ご返金もしくは、ご了解頂けた場合、他の支援活動に使わせて頂きます。
※3000円以上ご寄付頂いた方は、当法人の平成24年度賛助会員とさせて頂きます。
※当法人は、福岡県認定の非営利活動法人であり、毎年一度の会計報告、役員以外の監査を行い、適切に会計処理を行ないます。
※訪問先の施設名については、様々な影響を考慮して、今の段階では、あえて明記しておりません。ご了承下さいませ。

特定非営利活動法人ドゥ・イット・マイヘルス(現NPO法人チャルカ・ジャパン)
理事長 山邊悦弘

 

 

 

 

 


HIMSA(暴力)からAHIMSA(非暴力)へ

2011-12-08 | 社会・経済

HIMSAとはサンスクリッド語で「暴力」のことである。

70年前の今日、ハワイ・真珠湾へ日本軍が攻撃をし、先の戦争が始まった。

日本だけでも、1945年8月15日の終戦までに、日本軍兵士約230万人、民間人約80万人が亡くなった。

終戦のきっかけとなった、各1発の原子爆弾だけでも、広島約14万人、長崎約7万人が死亡又は行方不明と推定されている(1976年国連報告による)。

対する米国は兵士約41万人が亡くなったと言う。(ワールドアルマナック等による)

アジア各国、ドイツ、イギリス、フランスなど、世界中でも多くの血が流れ、命が失われた。

亡くなった人々には、親や子など家族もいる。

ひとり亡くなると言う事は、その何倍もの悲しみが生まれる。

暴力は、深い悲しみを生み、何倍もの憎悪を残す。

一時の暴力が、もたらす暴力の連鎖は、何千年も続くことさえある。

誰かが、いは皆が、AHIMUSA(非暴力)を『実行』し、この連鎖に終止符を打たねばならない時期が近付いているように思う。

shudhananda@mayura

 

 


子供はあなたの愛を待っている…マザー•テレサ

2011-12-07 | ひとりごと

マザー・テレサのことば…

子どもはあなたの愛を待っているのよ。一対一のね。
あなたが働いてその子のパンを稼いできても、その子がほうっておかれるんじゃどうしようもないでしょう。


今、ほとんどの人が、生活をもっと豊かにしようと、忙しく働いていて、子どもたちは両親とすごす時間がとても少なくなっています。

私たちが接している貧しい人たちは物質的には豊かじゃないけれども、ほんとうに子どもを愛していますよ。その意味では、世界一の幸せ者かもしれませんね。


(講談社刊「マザー・テレサ あふれる愛」沖守弘著より引用)

 

shudhananda@mayura

 

 


スートラに隠された「パタンジャリ」の仕掛け。

2011-12-04 | Yoga

パタンジャリのyogaスートラ。
おのずと知れた、yoga哲学の基礎である。
解説本も、古代の哲学者から現代のyogiまで、沢山出ているが、解釈もさまざま。

4章195節の短いサンスクリッドの文は、動詞がなく、一見、どのようにでも解釈出来る。

しかし、天才パタンジャリは、『音』、『女性名詞男性名詞』の組み合わせ、他の節との比較などにより、一定の解釈しか出来ないように作り上げている。
まるで、スパイの暗号のようである。
『スートラ』=『縦糸』の所以でもある。

さらに、『実践哲学』と言われるだけのことあって、実践と学びの両輪が必要で、ある程度の年齢(人生経験)がないと、理解できないとも言われる。

きちんと理解したいならば、初期の仏教、ウパニシャッド、リグ・ヴェーダまで遡って学ぶ必要がある。
パタンジャリが、どのような思想を持ってスートラをまとめたか理解しやすい。

西暦の紀元前後、インド哲学六学派『ダルシャナ』による、ヴェーダ聖典の解釈をめぐり論争が続いていた。

当時の論争と混乱は、後のyoga sutora'sの解釈にも影響を与え、それは、現代における解釈の混乱になっていると思われる。

その頃、仏教も2つの派閥に分かれ、現在では、小乗仏教と大乗仏教では、教えに大きな差が出てしまったが、『師』を同じくした教えであっても、時とともにいろいろな解釈が出て来てしまう。

それさえも見越したように、パタンジャリは、サンスクリッドの文を変造出来ないように仕組んでいる。
とにもかくにも、あっぱれなお方である。

shudhananda@mayura