空耳 soramimi

あの日どんな日 日記風時間旅行で misako

ミステリのシリーズ作品を読むということ

2012-12-30 | その外のあれこれ


ミステリを読み始めてから、少しこうるさいことを思うようになった。表面に写る影を喜んで眺めていたのが、興味のままに少し潜ってみると、深い所に何かが見えてきた。

話は違うが、読書と並ぶくらい映画が好きだと思ってきた。それが少し前に近所に新しいレンタルビデオ店がオープンした、オープン価格は50円くらいだったので一気に週10作品を二年ほど続けて見た。

古今東西、見直しも含めて1000作ほどになった。その後困ったことに、それまで無邪気に楽しんでいた映画が、単に面白い、面白くないという印象から、その不満な理由がふつふつと生まれてきた。
面白くないのは脚本が悪い、原作も編集も悪い、役者が下手、画面がうるさい。結論が曖昧。テーマが興味本位で醜悪。カメラアングルが悪い照明も汚い。監督が悪乗りだ、等々。
映画を見るワクワク感が薄れてきた。
哀しいことになってしまった。
そこで、映画は出来るだけ映画館で。料金を払って観ると、はるばる出かけたことでもあるし、多少結果の責任は自分に帰る気がするもので。
時間の無駄は安いレンタルビデオだと相手のせいにすることが出来る。選んだ自分の安直さはさておき。
今後レンタルビデオは見逃した評判のいいものにしよう。と。
そして現在に至っている。

本だって買ったものは失敗したかなと思っても読みきる。図書館で借りたものは、途中で止めても少しは心が痛まなくなった、これも恐ろしい。
昔の活字飢餓感に謝らねばという気持ちをおさえる。まぁ買ったということで作者には許されるかも。

ミステリ小説についても、まだ読み始めたのは浅いけれど、少しあれこれと思うことが出てきた。将来が恐ろしい。

そこで、時間の無駄をなくすように、無難なシリーズものに頼ろうと思って借りたり買ったりしてきた。
ところが、そういうシリーズものはなぜか最初から読まないと面白くない、途中で、シリース最高の傑作、というのにつられて手にとってしまうと、内輪話についていけないことがある。よその家庭を覗いたような半端な思いがする。

へぇそんなことがあったの?と言いたくなる。
いつからそこに住むようになったの。私に断りもなく、などと勝手な不満が出てくる(笑)
あなたはどこから登場?見たことがないけど。
彼女とはそうなったの(野次馬)

ジェフリー・ディーヴァーは、 ロバート・B・パーカーは、 デニス・レヘインは、
クックは、コリン・デクスターはゴダードは。
そのほかまだお目にかかってないあの作品やのあの人この人は。



途中から読むと、たまに見る再放送の「相棒」で、片割れが薫チャンでは無くなったことに気づいたような、うら寂しさがある。


ただ 
次作が出るまでが長いし、読んでいても少し出来の悪いものもある。ファンだというのでたまにはそういうのもありさ、と許せるものもあるが、それでもいささか悲しい。
欲張ればきりがないとは思うけれど、限りある時間。限りない作品、次々に出てくる面白そうなミステリ。


普通の主婦が本の虫になるにはマダ早く、寝食を忘れていては生活が成り立たない。

年末だ、少しずつ御節の材料は揃えた、今日は挨拶にお墓参りに行こうと思ったが、朝ははげしい雨で順延。道はやたら混んでいるそうな
読書の総括でもしようかと思ったが。

一年間のちっぽけな悩みでも悩みは悩みだな。






↑ 上のイラスト、化けすぎてないかいという声に、私にカマワナイデ('-'*)エヘ



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「月への梯子」 樋口有介 文春文庫

2012-12-30 | 読書



この作家には、もっと違った秀作があったと思うが、なぜか図書館からの通知は書名が違っていた。
きっと私が選択を間違えたのだろう。と思うほど、よみやすくて一気読みにしても秀作とは思えなかった。残念。
面白くないというわけではない。ただ後に残すほどでもない。
一応、記録するけど。
別の作品で、自分なりの印象の訂正をしたい。

* * *

知能が小学生並みで、自分のことを僕というので、周りからボクちゃんと呼ばれている、福田幸男。

母が亡くなり独り暮らしになる前に、今後を心配した母からアパートを譲られ管理人になっている。
生活の心配はないので、器用な腕を生かして家の保全は自分でやってしまう、ついでに近所のものも手伝う。人柄は素朴で器用で、正直者なので評判がいい。

6部屋に住んでいるアパートの住人も個性はあるが穏やかに暮らしていた。

だが、アパートで殺人事件が起き、壁塗りに上がった二階の窓から死体を見たボクちゃんは驚いて、梯子から落ちてしまう。

そのショックで、頭の働きは元に戻り、ついでに体形も痩せて引き締まり、犯人探しの推理が出来るようになる。
事件のあと、平和そうに見えた住人の背景が、なかなか面倒なものだったと分かってくる。

* * *

というように話は始まるが、犯人探しの部分も少し興味を引くが、ボクちゃんの変身後が面白い、体も痩せてちょっとした二枚目になり、もてる。
過去のボクちゃんは心の隅に、こういう憧れも秘めていたのだろうか。
などと思いながら、それでも矛盾の多いこの話を楽しんだ。

終盤は、そうだったのかと、多少納得する部分も有るが、なんだか少し足りない、あまり深く考えないで読むのにはいいかな。
この作家には評価の高いものもあるようで、読み直して感想の記憶は上書きすることにする。





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