Cape Fear、in JAPAN

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令和版・海外俳優列伝(15)アンソニー・ホプキンス

2022-07-09 00:10:00 | コラム
37年12月31日生まれ・84歳。
イギリス出身。

全世界の業界人から尊敬されているホプキンス、現在はロスに在住し米国市民権を得ていますが当然のようにナイトの称号を得ているし、THE英国!のイメージが強いのですよね。

聞き取り易い、あのはきはきとした発声。
知性的な雰囲気と、本気で怒らせたら「そーとー怖いのではないか」と思わせる眼力。

若いころから演技力に定評のあったひとですが、決定打はやはりレクター博士でしょうねぇ。



※肝臓喰ってやったぜ~、ずずず。。。



<経歴>

ロイヤル・アカデミー・オブ・ドラマティック・アート卒業。
卒業後、舞台で着実にキャリアを築く。

映画俳優デビュー作は、68年の『冬のライオン』。
主演はピーター・オトゥールとキャサリン・ヘプバーン、
ホプキンスは端役ではなく、いわば「第二主演」で、イングランド王リチャード1世を熱演しています。

70年代は名匠リチャード・アッテンボローとともに歩んだ印象が強く、『戦争と冒険』(72)から始まり、『遠すぎた橋』(76)を経て『マジック』(78)では主演を務めています。

80年、鬼才デヴィッド・リンチを一躍有名にした『エレファント・マン』で外科医を演じる。
自分とホプキンスのファースト・コンタクトでありました。


この映画にある種の品格を与えているのは、やっぱりホプキンスの存在だったような気がします。

『バウンティ/愛と反乱の航海』(84)、ハリソン・フォード主演「じゃない」ほうの『逃亡者』(90)、
そして『羊たちの沈黙』(91)で善悪を超越したアンチヒーロー「レクター博士」を演じオスカー主演賞に輝く。

これがきっかけで、名だたる巨匠から沢山のラブコールを受けるようになる。

とくにジェームズ・アイヴォリーとは相性がよく、

『ハワーズ・エンド』(92)、『日の名残り』(93)、『サバイビング・ピカソ』(96)は、クオリティが高いのはもちろん、地味な物語にも関わらずスマッシュヒットに導き、名コンビと評判になります。

コッポラの『ドラキュラ』(92)、
チャップリンの伝記、しかし達者なアッテンボローでも失敗するのかと衝撃を受けた『チャーリー』(92)、
アラン・パーカーの『ケロッグ博士』(94)、
オリバー・ストーンが「いじいじ」する大統領を描いた快作『ニクソン』(95)…って、説得力があるからでしょうか、実在した人物が多いですよね。


『アミスタッド』(97)、『マスク・オブ・ゾロ』(98)、『ジョー・ブラックをよろしく』(98)、『タイタス』(99)。

再びアンチヒーローを演じた『ハンニバル』(2001)と『レッド・ドラゴン』(2002)、
『アトランティスのこころ』(2001)、
ニコール・キッドマンと共演、人種問題を描いた映画のなかではトップクラスの部類に入ると強くおすすめ出来る『白いカラス』(2003)、
『世界最速のインディアン』(2005)、『オール・ザ・キングスメン』(2006)、
『マイティ・ソー』(2011)と『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)。

特筆すべき作品は90年代に集中していましたが、80歳を過ぎたここ数年「再び隆盛期」を迎えた感じがします。

ジョナサン・プライスとの白熱する演技合戦がひたすら面白い『2人のローマ教皇』(2019)、
そして2020年の『ファーザー』で認知症を患った老人を演じ、2度目のオスカー主演賞受賞。
現時点における、最高齢の主演男優賞受賞者となりました。



絵も描くしピアノも弾くし、なんでも出来るスーパーおじいちゃん。
サーを冠する名優さんですが、親近感をこめて敢えてこういってしまいましょう^^


次回の列伝は、アンディ・ガルシアさんから。

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明日のコラムは・・・

『communication』
コメント (2)
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