Cape Fear、in JAPAN

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シネマしりとり「薀蓄篇」(427)

2022-09-13 00:10:00 | コラム
あーとしあ「たー」→「たー」みねーたー2

第1作目の偉大さ、面白さ。を充分理解したうえで、
それでも第2作目のほうが好き。と多くのひとが断言する映画って珍しい。

いやたぶん、ひとつしかない…かもしれない。
それが、『ターミネーター2』(91)。

この評価に似たパート2は『ゴッドファーザー』と『グレムリン』、そして仲間入りしたばかりの『トップガン』くらいなものかも?

けれども『ゴッドファーザー』は長過ぎるし構成が複雑なので熱心なファンが推してはいるものの、ポピュラーというわけではない。
『グレムリン』も「ほとんど投げやりな構造」がオタク心をくすぐっているに過ぎず、大人気というわけじゃない。

結論。
やっぱりT2はすごいんだぜぇ!!っていう。

シュワ氏よりスライを信用している自分でも、この映画の面白さは圧倒的なので認めざるを得ませんがな!

公開時は高校生だったしね、夢中になるに決まっているよね。


①CGの可能性

監督J・キャメロンが最新作『アバター』のパート2で、最も心血を注いでいるのが「CGで表現している水の3D化」らしい。

未確認で、噂の段階なのだけれどね!

えっ、『アビス』(89)でクリア済みじゃないの、水の表現は? と思うが、この世界のプロフェッショナルにしか分からないことがあるってことでしょう。



キャメロンが第一人者というわけではないが、

映画ファンがCGの可能性に気づいたのも、
一部の特撮ファンがCGに対し嫌悪感を抱いたのも、

『ターミネーター2』がきっかけだった、、、と結論づけることが出来るでしょう。

②エドワード・ファーロングという新世代アイドル

現在の姿に驚愕しちゃったファンも多いけど(^^;)


公開当時の美少年っぷりは、文句のつけどころがないというか。
肉体派シュワ氏と好対照に映る繊細な感じ、ナイスなキャスティングだったと思います。

※ところどころシュワ氏のボディダブル(この場合、スタントマン)が起用されているけれど、分かります?^^


③ヒロイン、サラ・コーナーの身体的変化が時代を先取りしていた

第1作目ではB級映画のヒロインらしく、柔らかそうな乳房を披露していたサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)。

けれども監督は「戦うおんな」を好んで描き、フェミニズムというよりは男女の区別なく「キャラクターに対しひどい目に遭わせてきたひと」だからね、
第2作目ではアスリート体型に大変身、


米国で女子格闘技が認知される数年前の出来事であり、キャメロンって様々な点で「一足先に行く」トップランナーなのです。

④キャラ化が加速する直前のシュワ氏

このあとシュワ氏のキャラクター化が加速、カップヌードルのCMに出たりして好感度が爆上がり、多くのひとが彼を「シュワちゃん」と呼んだ。

人気が出るのはよいことだけれど、キャラクター化はある意味でおそろしくて。
(『エクソシスト』(73)のリンダ・ブレアはどうなった? 『エマニエル夫人』(74)のシルビア・クリステルは?? そういうことです)


T2は「その直前」に制作されたものだから、本質とはちがうところで評価・認知されがちな「キャラクター化されたものの皮肉」から逃れることが出来た。

ぎりぎりだったけど!!



ほかにもあるが、この4点がT2成功の大きな要因だったと思うのです。


あすのしりとりは・・・
たーみねーたー「2」→「2」1ぐらむ。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(428)』
コメント (2)
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