Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(398)

2021-11-15 00:10:00 | コラム
し「じん」→「じん」ぐるべる

イルミネーションきらきら☆彡の時期がやってきた。

こんな自分でもスマホ向けて写真を撮ってしまうほど美しいし、クリスマスってやっぱりウキウキするものがある。


ハロウィーンが、どれだけ根づいたとしてもね。

「日本でもクリスマスを祝うんですか?」
「日本は柔軟なんです」

という会話が展開されるのは、『ダイ・ハード』(88)。

まぁ自分にとっては、チキンとケーキを喰らい、ワインをがぶ飲みするだけの日ではあるが(^^;)


クリスマスの曲でパッと浮かぶものといえば…

自分は山下達郎ではなく、
一時期よく聴いていたので、杉山清貴の『最後のHOLY NIGHT』になる。



夏の曲のイメージが強いひとだけどね、これもよき。

次が、『ジングルベル』になるかもしれない。


映画のなかの「クリスマスの」「音楽」といえば。

既成曲が多いなかで、完全オリジナルで挑んだ『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(93)がダントツでしょう。

厳密にいえば、ハロウィーンの曲なんだけど!!



そしてやっぱりというか、外せないのは『ダイ・ハード』のサウンドトラック構成。

これには、ほんとうに舌を巻く。

ところどころに重低音で第九の節を流しておいて、金庫が開いた瞬間にクライマックスが被さる仕組みになっている!

鈴の音なども聞こえてくるしね、マクティアナン監督が強く「絵と音の融合」を狙っていたことが分かる。
しかもそれが、悉く成功している。

じつは狙いが「すべて」うまくいくことって、稀なんですけど!


並べると「ザ・ベタ」だが、それもいいじゃない?

最後は、ナンダカンダで感動してしまう『ラブ・アクチュアリー』(2003)。

彼氏に存在を気づかれないよう、彼女に愛を告げる男のエピソード、


一部では「キモい」と不評だが、自分はグッときた派だし、
ここで流れる曲といい、クリスマスソングというものは、やっぱりひとをときめかせる「魔法」みたいなものがあると思うんです、

ひょっとしたら奇跡だって起こるかも、、、みたいな。

あれまぁ、自分らしくないことを書いちゃってからに!!(^^;)


次回のしりとりは・・・
じんぐるべ「る」→「る」っきずむ。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『行ってくるぜ!!』
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シネマしりとり「薀蓄篇」(397)

2021-11-14 00:10:00 | コラム
す「し」→「し」じん

米オスカー脚本賞を受賞した映画『いまを生きる』(89)の原題は、「DeadPoets Society」。
直訳すると、「死せる詩人の会」。

教師のキーティング(ロビン・ウィリアムズ)は、詩の教科書の冒頭に記された「詩の評価基準」を「くだらない、そんなページは破れ」と生徒たちを煽る。



そうだ、そうだ!!
とうれしくなってしまうシーンだが、そんな自分には、詩に関する教養やセンスがない。

微塵もない、、、といっていいかな。

これだけ書くことが好きなのにね、どう書くのかもよく分からないし、名作を読んでも、どう「評価」すればいいか分からない。

茨木のり子がいったように、

「自分の感受性ぐらい、自分で守れ、ばかものよ」

…ってことなのに。

自分の感性を信じろ、貫けってことでしょう。

それを念頭に置いていえば、中原中也がいちばん好きかな。

30歳で死んでるんだよ、ということは、20代で『汚れっちまった悲しみに……』を発表したということで。

※すごいね、いまの文庫本は!(^^;)


それにしてもこんな詩、若造が創る?

…………………………………………

汚れっちまった悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れっちまった悲しみに
今日も風さえ吹きすぎる

汚れっちまった悲しみは
たとえば狐の革裘
汚れっちまった悲しみは
小雪のかかってちぢこまる

汚れっちまった悲しみは
なにのぞむなくねがうなく
汚れっちまった悲しみは
倦怠のうちに死を夢む

汚れっちまった悲しみに
いたいたしくも怖気づき
汚れっちまった悲しみに
なすところもなく日は暮れる……

…………………………………………

すごいなぁ、尊敬というより畏敬の念を抱く。


さて、映画のなかの詩人といえば。

近作では、『パターソン』(2016)が人気。

通好みのするアダム・ドライバーが、バス運転手の傍ら詩作に励む日々を描いたジム・ジャームッシュによる佳作。

うん、たしかに面白い。日常ってこういうことだよね、大事だよねと思える。


レオくんがランボーを演じた『太陽と月に背いて』(95)は名作だと思うけれど、熱演した割には好評とはいえなかった。

ポール・ヴェルレーヌとの歪んだ愛憎はけっして美しいとはいえず、それが映画好きに受け入れられなかったのかなぁ。


題材になったことはあるものの、決定打というものがないのは高村光太郎と『智恵子抄』。

智恵子を原節子や岩下志麻が演じたりしているのだけれど、正直これじゃない…感が。

いつか、そうだなぁ是枝さん、、、いやちがうな、思い切って岩井俊二あたりが新人女優さんを発掘して撮ってくれたら、、、と思っているのだが!!


あすのしりとりは・・・
し「じん」→「じん」ぐるべる。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(398)』
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

何度でも打ちますよ。

2021-11-13 06:13:28 | コラム
コロナ感染者の減少がつづいていて、一安心といえば一安心。
(減り過ぎだから、いろいろ疑ってしまうデータではあるのだけれども)

しかしドイツでは激増で、こうやって一進一退を繰り返し「ウィズコロナ的日常」が出来上がっていくのでしょうな。

ワクチン「3回目」のニュースも流れるようになって、これ延々とつづくのかしら? と思ったり。

効果抜群の飲み薬なんていう話も出てきたが、まぁとりあえず、3回目打てるような流れになったら、とっとと打ちますがな。

怪しいとか副反応とかいってられない、あすのオマンマの心配が抜け切れない貧乏人はシノゴノいわないのだった。


副業のほうの工場では、わずか数人だけ「打たない主義」を貫くひとが居る。
そして友人のひとりも、過去に注射のトラウマがあって「気合と免疫だけで乗り越える」と豪語している。

コレ本人の自由ですが、本音をいえば、「打てないひと」ではなく「主義で打たないひと」と同じ空間で働くのはイヤ。
「乗り越える」と豪語するひととは呑み会は出来ない。


「ウィズコロナ」の生活スタイルが完全に形成されないかぎり、やるべきことはやっておく―まぁこれは、自分がそうしたいというだけの話ですけど、もちろん。


※QT、次回の監督作で10本目…引退というが、どんな作品で幕をおろすのだろうか。


…………………………………………

明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(397)』
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画スタッフ別10傑(38)レイモンド・チョウ

2021-11-12 00:10:00 | コラム
~レイモンド・チョウのキャリア10傑~

常に中国の影が見え隠れしてしまう香港、
それでも香港映画が煌びやかに見えるのは、返還前を知っているからか。
そのころに隆盛した香港映画を愛していたから、、、だろうか。

ショウ・ブラザーズで頭角を現し、ゴールデン・ハーベストを設立。
ブルース・リーやジャッキー・チェンを世に送り出したチョウこそ、香港映画黄金期の立役者なのでありました。

91歳で亡くなったのは、割と最近のこと。

このひとのようなプロデューサーが出てこないと、香港映画はいずれ個性をなくし、まるっきりの中国映画になってしまう……のかなぁ。


(1)『燃えよドラゴン』(73)

物語や技術ではなく、俳優を売り出すための映画であり、こういうものをプロデュースするのは一種の賭けでしょう。

演じ切ったリー、彼の可能性を信じたチョウ、両者ともえらい!!



(2)『プロジェクトA』(83)

師弟の関係性を主軸とする拳法シリーズのままでは、ファンの取り込みに限界があったはずで。

ジャッキーの身体性が無限の可能性を宿していくのは、方向転換をした本作からだといっていい。


(3)『スパルタンX』(84)

いつ、だれが、どんな状況で観ても面白いと感じる。

香港映画の醍醐味が詰まった、大好きな娯楽大作。
ちゃんと色気もあるし!



(4)『孔雀王』(88)

日本の人気コミックを映画化したSFアクション。

よく分からない物語だが(^^;)


グロリア・イップが可憐だから、ぞれでも楽しめるのだ。



(5)『Mr.BOO!ミスター・ブー』(76)

ホイ三兄弟によるコメディ。

笑いのツボ、日本とあまり変わらないよね?
かなり爆笑出来るんだけど、いまの若いひとはどうなんでしょう。


(6)『霊幻道士』(85)

怖さではなく、キッチュな可愛さを狙ったキョンシーが日本でもウケてスマッシュヒットを記録。

でもキョンシーって、そもそもなんだっけ? というひと多し(^^;)


(7)『キャノンボール』(81)

オールスター出演で自動車レースを描く大味な作品、、、ではあるものの、
チョウの狙いのひとつがジャッキーのハリウッド進出だったわけで、それをこれほどのスケールでやってしまえる度胸は、やっぱりすげぇ!と思う。


(8)『ブレード/刀』(95)

香港にはもうひとり名物プロデューサーが居て、その名は監督業もこなすツイ・ハーク。
(ハークのキャリアも、いずれ取り上げたいと思ってます)

この映画は監督としてのハークの代表作であり、日本ではそれほど…かもしれないが、香港映画史に残るであろう傑作。


(9)『シティーハンター』(93)

人気コミックをジャッキーが映画化、
もういろいろと困ってしまう出来ではあるが、ゴクミやジョイ・ウォンが最も輝いていたころにふたりを起用したところ、分かってるじゃん、ジャッキーもチョウも!と思ったものである。



(10)『プロテクター』(85)

ジャッキー×ハリウッド。
しかし成功とはいえなかったのは、ユーモアの足りなさかなぁ。

共演のダニー・アイエロも、好きだったんだけど…。


…………………………………………

明日のコラムは・・・

『何度でも打ちますよ。』
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Trainspotting

2021-11-11 02:11:27 | コラム
来週の火曜日に帰省、木曜の晩に東京に帰還予定。

2泊3日なのでそのくらいは休載すればいいものを、意地で連日更新をつづけている―今年はコロナショックで少し止まったけど(^^;)―ため、過去記事を再編集して載せる予定です。

関東圏だから、もう少し時間的余裕があって体力も根性もあれば、チャリで行ってみてもいいんだけれどね。
深夜に出れば、朝に到着する感じ?

でもいいや、素直に電車に乗りましょう。

ふだん、本業でも副業でもチャリで往来する。
だから電車に乗ることは割と新鮮。

いちおーPASMOは持っているが、専ら松屋などで使っている。
3000円チャージしても、ほぼほぼ定食で残高ゼロみたいな。

電車は比較的安全な交通手段とされているが、ときどきバカチンが登場するからね。
小田急と京王で20代のダサいヤツがやらかしたと思ったら、それに触発されて60代まで火をつけたと。

おじちゃんになって、なんで20代に刺激受けてんのさ。

通勤通学行楽時に、緊張感を持っていろといわれてもなぁ。
ワイドショーかなにかで「そもそも寝ていられるのが海外とちがう」とかいうけれど、寝ていられるのが日本のよさなわけでしょう、そんなところまで海外の真似せんでもいいし。

電車では相変わらず座らないが、
車窓に反射される女人を眺めているあいだに目的地に到着、、、みたいな過ごしかたが自分の乗車スタイルで。

今回も、それでいきます。
誰も邪魔しないでくれよ。


※電車や駅構内を巧く映画に取り込むベストの監督でしょう、デ・パルマは…これ、ステディカムで一気撮りだ!


…………………………………………

明日のコラムは・・・

『映画スタッフ別10傑(38)レイモンド・チョウ』
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする