marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(248回目)ローマ人への手紙(15章7~13節)

2017-01-26 21:47:02 | 日記
ローマにいる旧来の律法遵守のユダヤ人ではあるがイエスを受け入れた人々と、また、イエスを受け入れたギリシャ人などの異邦人の一致をパウロはしきりに促す。食物規定以前、それより大きな業(わざ)、イエスが我々を受け入れられたのだから。
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(15:7)こういうわけで、キリストもわたしたちを受けいれて下さったように、あなた方も互いに受け入れて、神の栄光をあらわすべきである。(15:8)わたしは言うキリストは神の真実を明らかにするために、割礼のある者の僕(しもべ)となられた。それは父祖たちの受けた約束を保証すると共に(15:9)異邦人もあわれみを受けて神をあがめるようになるためである。「それゆえ、わたしは、異邦人の中であなたにさんびをささげ、また、御名(みな)をほめ歌う」と書いてあるとおりである。(15:10)また、こう言っている。「異邦人よ、主の民と共に喜べ」。(15:11)また、「すべての異邦人よ、主をほめまつれ。もろもろの民よ、主をほめたたえよ」。(15:12)またイザヤは言っている、「エッサイの根から芽が出て、異邦人を治めるために立ち上がる者が来る。異邦人は彼に望みをおくであろう」。(15:13)どうか、望みの神が、信仰から来るあらゆる喜びと平安とを、あなたがたに満たし、聖霊の力によって、あなたがたを、望みにあふれさせてくださるように
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(15:9)の引用は、詩編18:49、(15:10)は、申命記32:43、(15:11)詩編117:1、(15:12)イザヤ11:10 である。
◆僕らは、分からないながらもすらすらと一応は読んでしまう内容であるが、今一度丁寧に読んでみよう。
(15:7)キリストがわたしたちを受け入れられたのだから、食物以前のこの壮大な受領の中に我等は、身近なお互いを受け入れることは神の栄光をあらわすことになるのであると。
(15:8)次の”神の真実を明らかにする”とは、どういうことなのだろう。ロマ書の初めに神学者カール・バルトの(1:17)は「信仰に始まり信仰に至らせる」を「真実から信仰に至らせる」と訳したと書いた。ロマ書の最後に来て、ここにパウロは”神の真実”という言葉を書いている。その意味は”神の業(わざ)は聖書に書かれ、歴史にあらわされてきた選民族の事実”ということができるであろうと思う。次の通りの民族の歴史であるということだ。
(9:4-5)彼らはイスラエル人であって、子たる身分を授けられることも、栄光も、もろもろの契約も、律法を授けられることも、礼拝も、数々の約束もかれらのもの、また、父祖たちも彼らのものであり、肉によればキリストも彼らから出られたのである。    
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◆父祖たちの受けた約束とは、創世記に既に異邦人が視野にはいった約束がなされていたのではなかったか。(創世記15:5-6)「天を仰いで、星を数えることができるなら、数えてみるがよい。」そして言われた。「あなたの子孫はこのようになる。」アブラムは主を信じた。主はそれを彼の義と認められた。
◆そして、主イエスご自身、その視野は十字架の苦しみを通してあったのである。異邦人ギリシャ人がイエスに会いに来た。(ヨハネ伝12:23)イエスはこうお答えになった。「人の子は栄光を受ける時が来た。」
◇(15:13)どうか、望みの神が、信仰から来るあらゆる喜びと平安とを、あなたがたに満たし、聖霊の力によって、あなたがたを、望みにあふれさせてくださるように。・・・