marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(257回目)神学の起源-社会における機能Ⅱ 深井智明 著

2017-02-05 22:36:42 | 日記
昨今、騒ぎが大きくなっていますアメリカ大統領トランプさんなのですが、2017年になって驚くほど今までのアメリカ理念なりが吹っ飛ぶような発言をなされておりますね。今、多くの牧師の卵でお金がある方は、まずは本筋ルターさんのドイツあたりに留学なのでしょうが、昨今はアメリカへ勉強されにいく方が多いのではないかと思います。(入国拒否など騒いでますが今行かれている方どうするんだろうね・・・)。それは、なんと言ってもアメリカからの宣教師の方々が日本に来られてそれはそれは大きな貢献をされたからであります。青山霊園の外人墓地のエリアは多くは宣教師の方々のお墓ですけれど、その前には元東京都知事の石原慎太郎氏の外人宣教師の方々を称える文言のモニュメントがありましたね。(霊園を整備された時に設置されたのだと思うけど・・・いつか写真を掲載します)
◇そこで大西洋を渡ってアメリカに来ることは僕らが必ず習うメイフラワー号の清教徒(プリグリム・ファザーズ)、ピューリタンが忘れられませんね。で、ここでは歴史を書いても何ですので、僕らに影響を与えているその宗教性におけるシステムです。時の権力や体制に束縛などされないという運動がそもそも大西洋を渡らせたのですから、その個人の自発的結社の団体としてのありようが重要となるのですと。ですから、名の通った教会(団体)に通っていることは個人的にも社会的にもまずはステータスシンボルを意味したといこと。そして、これがアメリカン・ドリームと結びついていく訳だ。いわば、それを信じているが故に、その効果というか有効性が表されればそれは神が我らを祝福しているのだという考えに結びついていくのですね。その経緯の中でも無論、理念として希望が語れるうちはいいけれど、人間の欲望は限りなく、また視野が広くなれば、それだけ敵も目につくという今はその限界で、この辺でチェンジをしないと、もう先がないというので大統領を変えてみたという感じです。(余談:アメリカ内部でも、ヨーロッパからの宗派が乱立して、ちと収集がつかないと言うことも見えたので、突然話は変わりますが日本の内村鑑三が無教会主義というのを立ち上げたのもよく考えて見なくてはいけない大切なことなのです。) 
◆それで、アメリカのそのような創世の時代にはベンジャミン・フランクリンの「Time is money」などとか、時代は下り、キリスト教から影響を受けた?哲学、プラグマティズム(確か実用主義と訳されていたか)のような実践的な哲学が生まれてくる。ウイリアム・ジェームズの「宗教的経験の諸相」「プラグマティズム」とか、ジョン・デューイなどの教育哲学(特に知性的人間の陶冶など)に触れた時にはとても感激したことを覚えています。儲け一辺倒に走らず国のアイデンテティーを保つためにも、この辺をきちんと今でも底辺から大切なこととして育成すれば、(かといってもアメリカは国からのそもそもの拘束を受けないというところが伝統なので、上からの一国というイメージが全員に行き渡らないのが、逆効果にもなっている。これで信仰と言っても大衆の質の低下がおこれば・・・)ダントツすごい国になって行けるのになと思うけど、後は個人の質の気づきにかかってくる訳だ。それで、プロテスタントの神学も大衆に受けがよければそれなりに宗教としての役割も果たしているという実用主義的になってきて、ドナルド・トランプの神学(先の回を見てください)となる訳なのです。
◆このプラグマティズムという哲学は、今も組織運営、目標管理、有効性、リスクなどあらゆるところに現在、影響を与えていると僕は思います。曰く、行動原理となるエートス(行動欲求と一応訳します)とか、環境、安全、品質などあらゆる要求事項の言葉化に対して、つまり大きく言えば人類活動のすべてに渡り(それは天地創造の神の世界の進展を人間としての責任を担うからと考えることができるだろう)人間に与えられた責任としての役割を果たすための言葉化、意識化、そして実行、結果を出すというところまで、影響を与えていると考えられるのですね。・・・