3月に京都へ家うつりした時、
風炉用の炭一箱を引っ越し荷物の中に入れました。
昨年の東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で
放射能が福島産の炭から検出され、茶炭が手に入りにくくなっていました。
京都でも手に入らないかもしれないと思い、持ってきたのです。
京都で先ず困ったのは、都市ガスで下火の炭が熾せないことでした。
茶事をすることになり、あわてて七輪を買いました。
茶事や茶会の時には始まる2時間前に炭火を熾します。
丸めた新聞紙と消し炭を七輪へ入れ火を熾しますが、
いまだに上手に熾せず、火熾し名人にSOSしています。
七輪には火を絶やさぬよう茶事途中でも炭を補充しておきます
(この炭に何度助けられたことか・・・)。
七輪を団扇であおいでいると、いろいろなことが走馬灯のように
懐かしく頭をよぎっていきました。
某稽古場へ通っていた時、当番で朝早く出かけました。
炉や風炉には触れさせてもらえず、水屋を整え、時間を計って丸ぎっちょを
必要な数だけ熾し、各炉へ入れていきます。
雪の朝
「朝早くから当番ごくろうさま。お稽古頑張ってください」
ねぎらいの言葉を掛けてくださった恩師のこと
・・・今にして思えば、とても貴重な勉強をさせて頂きました。

4月半ば、川端通(今出川下ル)に炭屋さんを見つけました。
京都らしい古い趣のある店構えに興味津々です。
昔ながらの帳場があり、声を掛けると、奥から店主が出てきました。
「切り炭はありますか?」
「今は茶炭しかありませんが・・・」
ショーウインドウに胴炭、輪胴、丸ぎっちょ、割ぎっちょなど
茶炭が分類されて置かれているではありませんか。
「ばら売りして頂けるのでしょうか?」
「どれでも同じで、一キロ1000円です」
内心、あまりの安さにびっくりです。


早速、胴炭、輪胴、丸管、割管など足りないものを選ぶと
上皿秤に上手に炭を積んでくれて、1キロになりました。
ビニール袋に入れて大事に持ち帰りました。
昨日、猛暑も少しは和らぐ午後4時過ぎ、
大きな段ボール箱を自転車の荷台に積んで再び炭屋さんへ。
今日は2キロを目安に、あれこれ炭を選びました。
炭の産地は伊予(愛媛県)だそうで、西予市出身の主人と話が弾みます。
帰りに店名をお尋ねすると、メモ用紙にスタンプを押してくれました。
店名は「福地燃料」(左京区田中関田町)です。

炭箱にぎっしり詰まった茶炭をみていると
何とも言えぬ安心感と平和の有難さをしみじみ感じます。
広島と長崎に原爆が落とされた、8月6日と9日がもうじきでした。

風炉用の炭一箱を引っ越し荷物の中に入れました。
昨年の東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で
放射能が福島産の炭から検出され、茶炭が手に入りにくくなっていました。
京都でも手に入らないかもしれないと思い、持ってきたのです。
京都で先ず困ったのは、都市ガスで下火の炭が熾せないことでした。
茶事をすることになり、あわてて七輪を買いました。
茶事や茶会の時には始まる2時間前に炭火を熾します。
丸めた新聞紙と消し炭を七輪へ入れ火を熾しますが、
いまだに上手に熾せず、火熾し名人にSOSしています。
七輪には火を絶やさぬよう茶事途中でも炭を補充しておきます
(この炭に何度助けられたことか・・・)。
七輪を団扇であおいでいると、いろいろなことが走馬灯のように
懐かしく頭をよぎっていきました。
某稽古場へ通っていた時、当番で朝早く出かけました。
炉や風炉には触れさせてもらえず、水屋を整え、時間を計って丸ぎっちょを
必要な数だけ熾し、各炉へ入れていきます。
雪の朝
「朝早くから当番ごくろうさま。お稽古頑張ってください」
ねぎらいの言葉を掛けてくださった恩師のこと
・・・今にして思えば、とても貴重な勉強をさせて頂きました。

4月半ば、川端通(今出川下ル)に炭屋さんを見つけました。
京都らしい古い趣のある店構えに興味津々です。
昔ながらの帳場があり、声を掛けると、奥から店主が出てきました。
「切り炭はありますか?」
「今は茶炭しかありませんが・・・」
ショーウインドウに胴炭、輪胴、丸ぎっちょ、割ぎっちょなど
茶炭が分類されて置かれているではありませんか。
「ばら売りして頂けるのでしょうか?」
「どれでも同じで、一キロ1000円です」
内心、あまりの安さにびっくりです。


早速、胴炭、輪胴、丸管、割管など足りないものを選ぶと
上皿秤に上手に炭を積んでくれて、1キロになりました。
ビニール袋に入れて大事に持ち帰りました。
昨日、猛暑も少しは和らぐ午後4時過ぎ、
大きな段ボール箱を自転車の荷台に積んで再び炭屋さんへ。
今日は2キロを目安に、あれこれ炭を選びました。
炭の産地は伊予(愛媛県)だそうで、西予市出身の主人と話が弾みます。
帰りに店名をお尋ねすると、メモ用紙にスタンプを押してくれました。
店名は「福地燃料」(左京区田中関田町)です。

炭箱にぎっしり詰まった茶炭をみていると
何とも言えぬ安心感と平和の有難さをしみじみ感じます。
広島と長崎に原爆が落とされた、8月6日と9日がもうじきでした。
