
世田谷区・小坂家住宅の鷺草展にて (2017年8月1日撮影)
鷺草(さぎそう)の咲く季節になりました。
昨年の8月1日、静嘉堂文庫美術館近くの世田谷区・旧小坂家住宅で遭遇した「鷺草展」を思い出しています。
鷺草は東京都世田谷区の区の花で、次のようなお話が伝わっています(季節の花300より)。
戦国時代の世田谷城で
助けを求める姫君が
手紙をサギに託すが
サギは途中で射落とされ
その落ちた跡に
この花が咲いたという

鷺草(飛び立つ鳥のようです)(季節の花300提供)
7月の或る日、姫路にお住いのSさまから次のようなメールを頂きました。

暁庵様
猛暑お見舞い申し上げます。
(中略)
鷺草をお送りするお約束をしておりながら
植え替えが出来ずに今になっております。
小さな長鉢に沢山の葉の状態に茎が伸び始めました。
市販の鷺草に比べて開花は一か月ほど遅い自生種ですので来月後半位から開花と思います。
遅くなりますが来年は植え替えて芽吹き前の状態でお送りしたいと思っております。
今の状態の鉢植えでもよろしかったら宅急便で送らせていただこうか? と思うのですが、ご都合は如何でしょうか?
ご都合をお知らせいただけたら幸いです。 Sより
Sさまのご厚意により鷺草が我が家へやってきました。
1週間後に届いた鷺草を見てびっくり!
角鉢の苔に植えられた鷺草が青々と伸びやかで、涼しさと元気を一緒に頂戴しました。
・・・が、ふと不安がよぎります。
鷺草栽培が初めての私に無事育てられるのだろうか?
こんなに素晴らしい鷺草を枯らしては大変・・・と責任重大です。
すぐにSさまにメールしました。

Sさまから贈られた鷺草です

Sさま
昨日、無事に鷺草が届きました。ご安心ください。
想像していた以上に立派な、すくすくと育った鷺草にしばし見惚れておりました。
ご丹精の鷺草をご恵贈頂き、ありがとうございます!
丁寧に梱包された発泡スチロールの箱と保冷剤パックに贈り主の深い愛情を感じました。
早速、北側玄関を入った涼しい所へ置き水をやりましたが、この鷺草を枯らさぬよう大事に育てていけるかしら?
・・・と、鷺草を初めて育てる者には責任感と不安感を感じております。
水やり、栄養、植え替え、温度、冬越えなどポイントをご教示頂けると助かります(甘えついでに・・・)。 暁庵より
ご返事のメールです。

水苔だけで植えていますので、水やりはしやすいかと思います。
自然の鷺草だけにカルキ、塩素の水道の水は苦手だと思って、
以前は浄水器の水で研いだ白水や井戸水をやっていました。
今は井戸水と水道水で研いだ白水を一日置いたのをやっています。
受け皿はせずに、ミズゴケの状態を見て現在は朝晩たっぷりとやっています。
化学肥料は何も与えておりません。
姫路市のHPでも鷺草は無肥料でも構いませんと載っていました。
太陽が焼けつくような厳しい猛暑ですので少し日陰が良い かと思います。
日当たりの良い自生湿地での鷺草は周りの他の草たちが伸びて、それらのはっぱが鷺草自身の遮光になっているそうです。
秋以降のこととかまたお知らせいたしますね。 Sより

だいぶ花芽が大きくなってきました(8月2日撮影)
陽射しが強いので玄関内の棚に置き、8月末に1輪でも鷺草の花が咲いてくれたら・・・と楽しみに水(水道水の塩素を除くためにひなた水)をやっています。
Sさまに教わりながら枯らさぬようにがんばります。
