寒い季節になったのではあるが、YBR125Kを運用する分には、別段変わったことは起こっていない。しかし巷には寒い朝にエンストが起きるといった話があるので、どういう条件を与えればそれが起こるのかの再現を試みた。普段乗っていて不具合が起きないのは、私のYBR125Kにはキャブヒーターが装備されている、また、YBR125無印のVMキャブはインテークが金属のため、エンジンの発熱がキャブに伝わることで、キャブ自体の温度が一定以上に保持されることによるのではないかというのが、最ももっともらしい仮説である。
そこで、YBR125Kのキャブヒーターを切ってみた。本体の配線を抜いただけの簡単なお仕事である。
今朝の気温は走り出しがマイナス2℃、通りがかった山間部では昼間でもマイナス6℃程度の場所もあったが、停止時のエンストや、再始動の困難は起きなかった。むしろ感触がいい感じだったのは、ヒーターにとられる電力が無くなったことによるプラスの効果ではないかとも思えた。気温が相当に低くても、キャブヒーターがないとエンジンが不調になり走れないわけではないようだ。
そんな具合で調子よく走っていられたのが転換したのは、午後になり天候が急変してからだった。平地に下りて気温はむしろ上がり、マイナス2℃ほどになったのだが、雪が降り出した。すると渋滞の中で待っていると回転数が落ちてエンストしてしまう。
おおこれが話題のそれか、と。アクセルで回転を維持するのも面倒になると止まってしまう。再始動はセルのスイッチひとつでできるが、頻繁だと面倒だ。
てなわけで、渋滞で止まっている間に外した配線を再び差し込んで接続した。つなげば即解決とはいかなかったが、ヒーターが作動して暖まってきたのだろう、およそ5分ほどでエンスト症状は消えた。なるほど湿度が高い時にはキャブヒーターの有無による差が明確に出るというのは正しそうだ。電熱でキャブが暖まる時間が冷えた状態からだとプラスもう数分なら、最初から快調に走り出すべく長めの暖気運転をしたい人には目安になる時間にもなろうか。
その後は問題なく走ることができたので、BS25キャブ車においては雪の日にはキャブヒーターの効果絶大だと評価するとしよう。
なるほどキャブヒーターが無いモデルでは、このようないらぬ苦労が上乗せされるのか。これは大きく違うわ。
しかし電力消費も馬鹿にならないのか、晴れた寒い日には切っておく方が良いかもしれないとも思った。寒さでバッテリーが弱ってきたのかもしれないので、こんど一度補充電してみるか。