ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日本経済新聞紙の「ベア『縮小』6割 企業、慎重姿勢目立つ」を拝読しました

2016年03月18日 | 日記
 2016年3月17日に発行された日本経済新聞紙の朝刊一面の見出し「ベア『縮小』6割 企業、慎重姿勢目立つ」を拝読しました。

 2016年春の労使交渉で主要企業が3月16日に、賃金水準を底上げするベースアップ(ベア)や一時金をk各労働組合に一斉回答しました。これを受けて、日本経済新聞社は経営者に緊急アンケートを実施したところ、最高水準が相次いだ2015年3月に比べてベアが縮小する企業が約6割に上り、半数近くが「業績の先行きが不透明」なことが賃金を決める際の理由に挙げたそうです。
 
 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版でも「ベア『縮小』6割 企業、慎重姿勢目立つ」と報じています。


 
 2016年3月のベースアップなどは、3年連続のベースアップ実施となりますが、2015年ほどの勢いがないことを浮き彫りになったそうです。

 この記事を受けて、2016年3月18日に発行された日本経済新聞紙の朝刊の2面には見出し「曇る賃上げの春2 決めるのは企業だ」が掲載されています。



 トヨタ自動車は2015年には、賃上げを強く求める安倍晋三首相の意をくんで、過去最高となるベースアップ月当たり4000円を決めて、発表しました。

 トヨタ自動車は2016年3月には過去最高となる2兆8000億円の連結営業利益を見込んでいます。しかし、ベースアップによる物価上昇が乏しいとの見通しから、トヨタ自動車やトヨタグループの各労組は、昨年実勢を横に置いて、要求額を月当たり3000円と、昨年の半分にしました。これによって、現実的な賃上げ要求で労使が歩み寄れる素地が整ったように考えられました。

 しかし、その後は年明け直後から、1カ月間で約10円の円高になり、この水準が続くと、トヨタ自動車は1年当たり4000億円も利益が減る事態に陥ります。この結果、3月9日に開催したトヨタ自動車の労使交渉では、人事担当常務は「賃金制度維持分(定昇)を上回る賃金引き上げは、1000円に及ばない」と、労組に告げます。この結果、実際に3月16日にトヨタ自動車はベースアップ月当たり1500円と発表します。

 この月当たり1500円は、トヨタグループも同じ回答です。トヨタ自動車本体と同グループ企業での格差を広げないぎりぎりの数字だったそうです。

 ちなみに、トヨタ自動車の回答では、年間一時金(ボーナス)は7.1カ月との満額回答です。今年の春闘では、トヨタは企業自身の業況に応じて、自らの判断でベースアップ額を決めながら、年間一時金(ボーナス)を含めた年収ベースでは、政府の顔を立てた“官製春闘”を思わせる部分もあるという苦肉の回答になっています。

 トヨタ自動車のベースアップ月当たり1500円は、春闘の相場の流れを決め、ホンダやマツダ、富士重工業などの自動車各社が同1100円あるいは同1200円との回答を発表しました。