新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

毎度お喧しいカタカナ語表記論:

2024-06-27 07:03:19 | コラム
“lithium-ion“の一般的なカタカナ表記は「リチュウムイオン」だが:

昨26日に「韓国の電池工場での火災云々」を取り上げて論じた中で“lithium-ion”を「リチュウムイオン」と表記してしまったのは迂闊だったと、恥じ入って反省している。

“lithium“のカタカナ表記を既に「リシアム」か「リチアム」とすべきだと論じてあったのだから、“ion”を「イオン」の儘としたのは自己矛盾なのだ。“ion”をカタカナ表記するのはやや困難だが、は如何なる辞書を見ても発音記号から判断すれば「アイァン」が最も近い。

故に、“lithium-ion”は「リシアムアイァン」か「リチアムアイァン」としたいのである。英語の発音は誠に不規則なので、我が国で遍く普及している「ローマ字」のように規則的にはならないのだ。このionに似た例に“iron“がある。

この発音が「アイアン」であると承知している人は多いと思うが、カタカナ表記すると“ion”の「アイァン」と微妙に似て来るし、発音でも区別を付け難いのだ。困ったことに「アイロン」も同じ“iron“なのである。

英語の発音にはlithiumやaluminumの例を挙げたように不規則な点が多々あるので困惑させられる。文法上では「規則動詞」と「不規則動詞」のように「過去形」と「過去分詞」が規則的である場合と不規則な場合とあると教えられるが、現実には不規則動詞の方がはるかに規則動詞よりも多いのである。

中には“cost“のように全部同じな例もあるが、これをアメリカ人でも勘違いして“It costed me much more.”と言ったのを聞いた記憶もあった。

このように「イレギュラー」即ち“irregular“なのだが、野球用語で「イレギュラーバウンド」となっているのは“bad hop“というのだそうだ。アメリカ人に「イレギュラーバウンド」と何故言わないのかと尋ねると「バウンドに規則性があるのか」と言い返されて参った。「イレギュラーバウンド」は先人によって巧みに創造された造語だったようだ。

韓国の電池工場で火災が発生

2024-06-26 17:22:50 | コラム
韓国の電池工場での火災発生に思う事:

ほぼ3日間、テレビも見ず、新聞も読まないで過ごしてきたのだ。先ほど帰宅して新聞を見て気になった事故のニュースがあった。それは「韓国のソウル近郊の電池工場で火災が発生して22人もの死者が出た」という事件だった。この件で私が注目した点を取り上げてみよう。

リチュウムイオン電池の問題点:
第一は私が最も疎い分野の一つであるスマートフォンやEVに関連する事柄。この工場ではリチュウムイオン電池を生産しているという点。私はスマートフォンの充電の機器など持とうとも考えたことがないのだが、そこに使われているこの種の電池は圧力等の何らかの刺激を与えると発火するという事くらいは聞き及んでいた。その工場ではその電池の保管場所で発火した事のようだが、如何なるエラーがあったのかは明らかではないのが怖い。

人手不足:
次なる注意を惹かれた点はといえば、22名の不幸な犠牲者の国別の内訳は中国人が18人、韓国人が2人、ラオス人が1人、国籍不明者が1人とあったこと。韓国も人口減少の悩みを抱え、特に若年の労働に適した年齢層が特に不足しているのが問題であると報じられている。22人中で中国人が最多とは、その働き手不足を補うのに、中国からの労働者が多かったようだというように読めた。

2010年1月にアメリカはLos AngelesのKorean townでの発見が非常に印象的だった。それは、夕食にと入った言うまでもない韓国料理店では、下働きの雑役夫がヒスパニックだった。しかも、彼等合法か非合法か知らない連中の賄い飯が、残飯だったのが特に印象的で、明らかに韓国人がヒスパニックよりも上位に来たのかと思わせられた。

あれから14年も経ってみれば、韓国の新鋭の製品の工場では中国人が人で不足を補っている状態にあったのかと、認識を新たにさせられた。韓国では最大の産業である半導体のサムソン電子などでは、嘗ては我が国の優秀な技術者を高給で引き抜くとか、あるいは「土日勤務を依頼していた」という話を聞いていた。時代が急速に変化しつつあるのかと思わせられた火災のニュースだった。

カタカナ表記:
お仕舞いにお得意の「カタカナ語」の問題を。“lithium-ion“をカタカナ書きでは「リチュウムイオン」が一般的だ。だが、これはアメリカに行ってもUKに行っても「リシアム」に近い発音になっている。“th“の発音はカタカナ表記し難いので便宜的に「リシアム」としてみたが「リチアム」でも良いかと思っている。

要するにカタカナ表記で表記する時には、例えば“aluminum”を「アルミニウム」としたし、“symposium”を「シンポジューム」と表記するのと同様に“um”をローマ字読みで「ウム」として、原語のように「アム」とはしなかったという事。

最後になってしまったが、犠牲者のご冥福を祈る。

英語の言葉を分析してみれば

2024-06-24 07:22:34 | コラム
英語の言葉を分類しよう:

今回も英語の話題を続けるのだが、ここでは2016年8月に一度取り上げた「言葉の分類」を破壊し再構築して行こうと思う。この仕分けは学校の英語教育では教えられていない方式である事をお断りしておく。その目的はnative speakerたちが日常会話で使う言葉の中には、ここに分類した表現が非常に多いからである。皆様の参考になれば幸甚である。

ご注目願いたい点は「この分類は英文法文「品詞」=“a part of speech”のことではなく、言葉の使われ方に従っている事」なのである。

その分類の仕方とは
「慣用語句」=idiomまたはidiomatic expression(成句、熟語)、
「口語」=Colloquialism、Spoken language、
「俗語」=slang、(通用語、専門用語、隠語、符丁等)、
「汚い言葉」=Swearword、(罵り言葉)
という形であり、英語を私の長年の英語とEnglishでの経験に基づいて上記の四つに分類し、解説してみようという企画である。

Idiomとは:
 「慣用語句」と訳されている。実際にこれを読んだり、聞かされたりしても直ちに「今、“idiom”が出てきた」と感じるようなものではないと思う。Oxford English Dictionaryには”A group of words whose meaning is different from the meanings of individual words”とあり、Websterには”An expression that cannot be understood from the meanings of its words but must be learned as a whole”となっている。即ち、慣用語句の中の言葉一つ一つの意味の見当がつくか意味が解っても、全体の意味は把握できない。だから全体を覚えよ」ということである。このような説明だけでは不十分なので、実例を挙げていこう。

“a little bird told me”
解説)「~噂をある人から聞いた」と言うか「噂によれば」という意味で使われている。ここから先にthat以下の構文が付く。

“beat around the bush”
解説)何となく「藪を突いた」のような感がするが「遠回しに言うこと」なのだそうだ。

 “He burnt his bridge (boat).”
解説)「彼は退路を断った」という意味になる。決意の程を示している。

“He saw the handwriting on the wall.”
解説)「彼には悪い兆候が見えた」というか「彼にとっては悪いお知らせだった」という意味だそうだ。

“It’s all Greek to me.”
解説)「私には何の事かちんぷんかんぷん」というか「何の事かサッパリ解らない」と言っていることになる。

“between the devil and the deep blue sea”
解説)悪魔と真っ青な海に挟まれると「進退窮まった事」になるのだそうだ。

“Let’ get the show on the road.”
解説)「さー、仕事を始めよう」、「さー。出掛けようぜ」なのだが、こう言われて「そうですか」と立ち上がれるかな。

 “It’s a piece of cake.”
解説)「朝飯前だ」であり「簡単なことだ」という意味。“cinch”も“It was a cinch.”のように使われている。ジーニアス英和には“No sweat!” も例に挙げられていたが、idiomと言うよりも口語体のような気がする。

 “go Dutch”
解説)私は最も詰まらない表現であり、通俗的だと嫌っている。「割り勘にしよう」という事。使ったことはない。

“I’ll take a rain check.”
解説)夕食に誘われて辞退する時「にこう言うのだ。「次の機会にします」という意味。これはジーニアスには「雨天順延券」となっており「招待などを次の機会にはお受けします」と解説している。“rain check”とは「入場券から切られた後の半券のこと」と考えれば解りやすいか。

Colloquialismとは:
「口語」のことである。Oxford EDには”A word or phrase that is used in conversation but not in formal speech or writing.”とある。私は文語の反対語で話し言葉くらいかなと考えている。即ち、英和辞典の中では信頼するに足ると人が言う大修館の辞書「ジーニアス」には反対語は”literary”となっている。私は口語体と慣用句の区別は非常に難しいと考えている。そこで、私が思う例文は

 “I’ll sleep on it.”
解説)初めてこれを聞かされた時には「何が言いたいのか」が読み取れなくて困った。これは「今直ぐには答えない(今晩一晩考える)」と言ったそうだ。言わば「上手く外された感」があった。

“Let’s hit the sack.”
解説)「さー、寝よう」ということになるそうだ。

 “How are you getting along in this hot weather? ”
解説)「暑さの中で頑張っているかい」とでも言えば良いのだが、肝心な点はget alongである。

口語体はここまで例に挙げたようにphrase(句)の形になって日常的に使われている。私はこのような使われ方の他に私はアメリカ人が当たり前のように使うに”I’m gonna ~.”(I am going to ~.”の省略)であるとか、”I wanna ~.”(I want to ~.の短縮形)も口語の範疇に入れて良いと考えている。しかし、こういう省略した言い方をアメリカ人が使うから「自分も」と真似して欲しくはない。それは決して上品な英語ではないから。

同様にアメリカ人たちが頻繁に使う思例に”Me, too.”がある。これは言い換えれば”The same here.”か”I think so, too.”辺りになるだろうが、この言い方は文法的に誤りで宜しくないのだ。何故ならmeは目的格であり、正しくは“I“であるべきだから。アメリカの知識階級や所謂支配階層では蔑まれる語法だと承知して使わないで貰いたい。

Slangとは:
 「俗語」のことである。これが我が国で最も広く誤解されているし、汚い言葉である“swearword”と混同されているのだ。この両者は全く異なる性質だと心得ておいて貰いたい。私が嘗て例に挙げてきた誤解は、松本清張がその小説の中で「アメリカ兵たちが下品なスラングで語り始めた」というのがあった。

残念なことにその小説の頃の兵隊たちは、小学校教育を経ておらず識字率も低く正統な英語では話せない連中が多く、slangと言うよりも出鱈目な言葉を使うかswearword等を多用していたのだ。私は経験的にもこの辺りは良く承知している。松本清張と雖も、このような英語の分類を理解しておられたとは思えない。改めて断っておくが、スラングは下品ではない例もある事。著しく品位に欠けているのはswearwordなのである。

 ここでもOxford EDの助けを借りよう。“slang”とは”Very informal words and expressions that are more common in spoken language, especially used by a particular group of people, for example, children, soldiers, criminals, etc.”とある。ジーニアスには「特定の社会や職業の通用語、専門用語。隠語、符丁、合い言葉」とある。何だ、犯罪者も使うのならば下品ではないか-と言いたいだろうが、それは次のswearwordの解説を読めば解って貰えると思う。“slang”の例を挙げて見よう。

“I don’t care for booze.”
解説)「酒は嫌いだ」という意味だ。このboozeは「酒」の意味でかなり広く使われている。

“cop”
解説)「警察官」の意味で使われている。その謂われは警官のバッジが銅製なので、“copper”(「カパー」であって残念ながら「コッパー」ではない、念のため)を短縮したと聞いたことがあった。

 “cabby or cabbie”
解説)タクシーの運転手のことである。タクシーは“taxi cab”というから“cab”を変形させたのだと思っている。

 “pop”
解説)古い言い方では炭酸系飲料だが、soft drinkの代わりに使われている。

“give me a break”
解説)私はこれと次の二つを俗語の中に入れても良いと思っている。「もう勘弁して」か「好い加減にして」という意味で使われる。「休ませてください」という意味ではない。

 “give me a buzz”
解説)「私に電話をくれ」なのであるが“buzz”は俗語である。ジーニアス英和には「略式で電話をかけること」と出ている。この代わりに“ring”を使っても同じことになるので、ringも俗語に入れて良いだろう。勿論、正式には“phone call”と言うべきだと思うが。

 “gas”
解説)ガソリンである。元は“gasoline”なのは言うまでもあるまい。故に、和製英語の「ガソリンスタンド」はアメリカではgas stationとなる。

Swearwordとは:
絶対と言って良い程に「覚えたからと言って無邪気に気安く使うな」と断言する種類の言葉。英会話などの中で「格好が良い」などと誤認識して使わないこと。使えば貴方の常識も育ちも品格も品性も疑われること請け合いだ。「汚い言葉」と訳しておくが、その解説に入る前に、是非この言葉についての私の思い出を採り上げておきたい。

私が1972年8月に生まれて初めてアメリカに出張し、帰路はカナダ西海岸のヴァンクーヴァーからとなった。そこで母親と家内に土産でも買うかと、空港の免税店立ち寄った。応対してくれた販売員はかなり高齢の日系の女性だった。これはと思った品物が予算を超過していたので、何気なく“Jesus Christ!”と言ってしまった。

その途端に、その販売員がキッとなって急に日本語に変わって「貴方は何という言葉を使うのですか。少しくらい英語ができるからと言って汚い言葉を使うとは何事ですか。即刻お止めなさい。私は戦争中にここで育ったために日本語も英語も中途半端になってしまったがswearwordを使ってはいけないくらいは心得ています。これから先は絶対に使わないようにしなさい」と将に声涙ともに下る忠告を戴いた。私は言葉もなかった。肝に銘じた。

 このエピソードでswearwordとはどういう種類の言葉かお解り頂けたと思う。このswearwordの定番的な日本語訳はないだろう。

私が好んで取り上げる使用例に「沢尻エリカの“Oh, shit!”」がある。そして、これは最も安易に使われている「swearword」の一つである。Oxfordは”A rude or offensive word, used especially to express anger.としているが、これでは弱いと思う。Websterは”to swear”を”Use profane or obscene language.”としている。「神を汚す、不鮮明な表現」とまで言っているのだ。

私は当初はswearwordが何であるかを知らずに覚えていた。だが、知らないのは恐ろしいもので、”He is a hell of a guy.”等と聞くと、「『彼は凄い奴だ』はこういう風に言うのか、格好良い言い方だ。俺も一度使ってみよう」という誘惑に駆られるようなので怖い。これは戦後に駐在した占領軍の下層の兵士たちが使ったために我が国で広まったようなのである。特に「ゴッダメ」=“God damn it.”がその代表格だっただろう。英語が何であるか良く知られていなかったあの頃には、何の躊躇いもなくアメリカ人が使う格好が良い言葉を真似していたと思っている。

何故いけないかは上に述べたように明らかである。それは大手企業の本社組織に属する年俸制の社員ともなれば、使う事など考えられないのだ。それだけでは具体性がない。これを使うと、言いたいことを強調できるのだが、それが同時に「語彙の貧弱さ」と「無教養」とを表し「お里が知れる」ことになるのが良くないのである。例を挙げるが、それを見ればslangとは明確に一線を画していると解ると思う。ここでは例に挙げるswearwordには解説は付けないし、覚えておかれることを推奨しない。

shit.=「チクショウ」か「何だよ」辺りになるだろうが、下品である。
bull shit=これも「コンチクショウ」であり「この野郎」にもなるだろうか。“horse shit”と言う場合もある。
He is a hell of a salesman.=「彼は凄腕のセールスマンだ」なのだが、このhellがいけないのだ。“hell of a driver”と言えば「運転が凄く上手い人」という具合だ。
God damn it! これも「コンチクショウ」で、日本語でも余り褒められない表現だ。
Jesus Christ.=「なんてこった」か「コンチクショウ」辺りが訳語だろうか。
fuck.→日本語に訳すのも躊躇うような言葉。fuckingとも言う。
ass hole=日本語にも「何とかの穴の小さい奴」という表現があるが、それとは意味が違うものの、汚い言葉の代表格であろう。
Oh, brother.=「何としたことか」とでも言おうか。
「オーマイガー」(=Oh, my God.のことらしい)が近頃テレビで大流行だが、これも好ましくない”swearword”だと知るべきだ。何故にテレビ局はタレントどもに言わせ多用するのかと思う。どうしても言いたければ”Oh my!”辺りが限度だ。

汚い言葉の例はまだ山ほどあるが、この辺で打ち止めにする。その言葉がswearwordかどうかの判断の基準には、先ず”four letter word”がある。日本語と妙な符合であるが4文字の言葉を指す。例えば上記の例にも4文字のものが幾つかある。次が動物である。そして最後に宗教関連である。その例は上に掲げたが”brother”もそのうちに入るだろう。

 
結び:
 今回採り上げた英文法とは趣が異なる分類の中でidiomを除いては格好を良くしようなどと安易に考えて使わないように注意頂きたい。特にswearword=「汚い言葉」等は仮に知ってしまっても絶対に使ってはならない。迂闊に使えば貴方の品格の問題になる。残る二つについては時と場合を十分に注意して使って欲しい。

私は学校の英語教育でも、上記のような分類の仕方を何処かで教えておいた方が良いと考えている。こういう分類の仕方を覚えてもTOEICや英検の試験の成績が良くなると保証はしないが、外国人の中に入って英語で語らう時などには必ず役に立つという実用性と表現力の向上になることは断言できる。


6月23日 その3 「京都ではイスラエル人宿泊お断り」に訂正します

2024-06-23 14:54:48 | コラム
このような事態になるとまで予測できなかったのか:

マスコミ報道では「ガザにおけるイスラエル対ハマスの争いでは、ガザの無辜に市民を大量に殺傷するイスラエルが宜しくないのであり、パレスチナ人が気の毒である」となっていると感じている。有識者の中には「そのような報道の仕方は偏っているのでは」と指摘する人がいる。即ち、「今回の現象だけを捉えれば、最初にイスラエルに侵入して殺傷し、人質まで取って仕掛けたのはハマスである」という事だ。

嘗て、イラクのフセイン大統領がクエートと争った時に「悪いのは侵略しようとしたフセインであり、クエートは正義でありきの毒だ」と言うような理解と報道がまかり通っていた。その頃に、ある商社の我が社を担当していた部署の中に中近東の駐在経験者が2名いた。彼等に実情の解説を頼んだところ「世界史をまともに理解していれば、そう言う質問は出ないはず」と一蹴された。

食い下がって教えを請えば「彼等の争い事は2,000年前の事に根源があり、我らの聖地を取り返すまでは絶対に止めない。2,000年前に獲られたのであるから、2,000年かかっても取り戻すと言っている。終わる訳はない」と教えてくれた。また、「あの時の争いでも、先にイラクの土地を奪ったのはクエートであり、フセイン率いるイラクは元はと言えば自国の領土だった土地を取り返しに行っただけ」であると言われた。

この解説が正しいかどうかを私は論じているのではない。海外で起きている出来事を如何なる立ち位置で、如何なる確度から見るか、如何なる事前の情報の確認が出来ているか次第で「一つでしかない出来事」の報道が、色々な形に分かれてしまうのではないのかと言いたいのだ。今回のガザの報道のように「パレスチナ人が気の毒」と繰り返し報じられれば、現地に行ける訳ではない京都の人が「イスラエルが怪しからん」となってしまうのではないのか。

報道するマスコミにしても、2,000年の歴史を知らないはずもないし、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教があの地帯でどのように絡み合ってきたかを承知していなければおかしいのだ。一方的にパレスチナ側とハマスの報道を根拠にしていて良いかという事ではないのか。イスラエルには駐在の記者を送り込んでいないのか。ネタニヤフ首相の悪口ばかりで良いのだろうか。

京都の「イスラエル人の宿泊お断り」はマスコミ報道の影響を受けて、起きるべくして起きた事案ではないのかな。