新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月30日 その2 アメリカは何故衰退したか

2015-09-30 08:11:33 | コラム
アメリカの弱体化の原因はオバマ大統領率いる民主党政権にあり:

畏友佐藤隆一氏は私が昨日の「米中首脳会談の結果」の中で引用した「政治・経済・外交・軍事等々の素人で、上院議員を1期勤めたとはいってもその半分の2年間は選挙キャンペーに費やしていた人物を大統領に選んだ言わばアメリカの失敗」に続いて

<オバマの失敗がISISを作りました。プーチン大統領がシリア国軍とともにISISを駆逐すると演説しましたが、是非はともかく、現時点では正解です。オバマ大統領はアサド大統領を退陣させ新しい人物を立てた上でISISを一掃すると言っていますが、これは現実的ではありません。反政府軍に統治能力などありません。ここでもまた、ミスを重ねています。> との厳しい意見を寄せられました。また同じく畏友の尾形美明氏は

<オバマ大統領の大失策がISISを誕生させ、根付かせることになったシリアでの失敗です。オバマ大統領は最初、アサド政権の非道なやり方に反対し、「毒ガスを使用したら、アメリカは許さない」と通告していました。ところが、アサド政権が毒ガスを使用したら、「議会と相談する」、と腰砕けしたのです。

そこで勇躍、躍り出たのがプーチン大統領です。結局、プーチンの活躍で全てはうやむやにされてしまいました。この後は、シリア内戦は悪化の一途でした。ISISも誕生しました。シリア国民2200万人の内、400万人が海外に避難、700万人が難民化しています。

ロシアのアサド政権への軍事支援は強化されています。9月15日の日経の報道によれば、ロシア軍はシリアに戦車揚陸艦や輸送機を派遣、100人超の海軍歩兵部隊を派遣するするなど、急速に軍備増強を支援しています。ロシア外務省はアサド政権への軍事顧問の覇権を認め、「テロとの戦い」の為に追加支援を検討するとしています。

ケリー米ン国務長官は5日と9日の2度にわたりロシアと協議し、「シリア情勢を一段と不安定にする」との懸念を伝えたとのことです。オバマ大統領のへっぴり腰を見ている、ロシアがアメリカの警告に耳を傾ける筈がありません。いや、それどころか、ISISが誕生すると、米国はアサド政権を非難しなくなって
います。これじゃ、シリアもロシアも、更にはイスラエルやサウジなどもアメリカを頼りに出来ない、と考えるのは当然です。

オバマ大統領は、アサド政権が毒ガスを使った段階で大規模な空爆に踏み切り、アサド政権の打倒を目指すべきでした。もう、遅すぎます。中東はどうしようもない混迷状態です。オバマ政権はイランとも融和した為にイスラエルやサウジなどともギクシャクし始めています。>

と更に厳しかったのでした。私の上記に関する言わば纏めは

<私はオバマ大統領が誕生した頃に元の上司や多くの同僚と友人知己の意見を聞きましたが、元々が共和党派のW社の社員からは支持するようなな意見が出てくるはずもありませんでした。 しかしながら、何人かは「今回は(共和党を棄てて民主党に賭けてみた」と言う者もいましたが。

この大統領を選んでしまったアメリカの7年間の有形無形の損失は莫大で、今から取り返すのは容易ではないでしょう。だが、将来これを取り返すべき立場になるかも知れぬ共和党からは未だにこれという候補者が見つからないのも”bad news”以外の何ものでもありますまい。私はヒラリークリントンは年齢の問題以外でも、民主党であるだけでも願い下げにしたいのです。

更に、オバマ大統領が権限を与えられたTPP等はこれまでの彼の実績から考えても容易に纏まらないと見ています。これが我が国にとって”bad news”か否かの見通しは不明では?>

でした。そこに、オバマ大統領のプーチン大統領との首脳会談での不手際も沈み行きかけているアメリカの実態を悲しいほど伝えていましたし、リベラル派の民主党政権の無力さを立証していました。共和党の奮起にも期待したいのですが、安倍総理の活躍にも期待します。


福山雅治の結婚報道に見るマスコミの存在価値

2015-09-30 07:02:42 | コラム
マスコミにとっては何ものにも優る一流行歌手の結婚:

「貴方のような知的階層を目指して番組を作っていない」とは、某キー局の幹部が「何故あのような通俗的で下らない番組を放映するのか」と詰問された国際法学者・TY先生に答えたもので、本30日の早朝にテレ朝がニュースの冒頭に未だ福山雅治の結婚を採り上げているのを聞いて思い出した次第だ。私はミーハー世界の事情を知ろうとしたこともなかったので、今回の騒ぎ立て方には大いなる感銘を覚えた?

福山なる者の存在は日テレの笑点で小遊三が屡々自分を美男だと称して福山を気取った答えをするので、もしかして福山は美男の代表なのかと知っただけで、それほどの大人気歌手とは知らなかった。尤も、如何にお笑いであるとは言え、小遊三はそれ以前には美女の代表に藤原紀香を挙げて笑いを取っていたのだから、彼の審美眼も論評に値しないと思う。

テレ朝では福山の結婚のお陰で所属プロダクションの株価が下落して時価総額が40億円減少したことを「パーになった」とまで言う始末だ。私は小遊三のお陰で福山雅治の歌をテレビのニュース番組やCMで最近になって初めて聞く機会を得た。正直なところ、ただがなっているだけの通俗的な歌手にありがちな喉を詰めたような歌い方で上手いと評価出来ず、また例によってお話しのような(自作の?)歌詞も論外だと思っただけだった。

何れにせよ、今回の福山と近鉄で確か捕手だった吹石の娘さんの一恵さんの結婚はミーハーではなくとも一応は「良かったね」くらいは言えるかも知れない。だが、先頃成立した安保法制案の審議中に見せたマスコミの偏向と言うか権力に逆らうかの如くに見せる姿勢も下卑ていたが、この結婚報道に見せたミーハー指向というか寧ろ彼らをくすぐっていることが存在の唯一の理由であるが如き方針には、今更ながら呆れる他なかった。

米中首脳会談の結果

2015-09-29 07:20:23 | コラム
余りにも予測出来た通りだった:

私は現在の全世界の不安定振りの最大の原因が、今回掲題の首脳会談を行ったこのお二方とその国にあると信じている。特にオバマ大統領については、これまで何度も批判してきたことで「政治・経済・外交・軍事等々の素人で、上院議員を1期勤めたとはいってもその半分の2年間は選挙キャンペーに費やしていた人物を大統領に選んだ言わばアメリカの失敗」であるのだから。

しかもオバマ大統領の就任の頃はアメリカ経済はリーマンショック後の最悪な時期にあり「誰がやっても回復に導くのは至難の業以上の難しさ」と言われた時だった。その未経験者を責任者に選んだのがアメリカの今や最大の勢力になってしまった”minority”という多数派の功績?なのだ。オバマ大統領が就任した後の種々の負の業績をここで云々するのは避けるが、私は「世界の警察である事を辞める」と言ったのが象徴的だったと思っている。

一方の習近平主席は確かに就任後も中国経済の発展に努め、つい先頃までは「保八」を維持し、中国を我が国を抜いて世界第二の経済大国の地位に押し上げた。中国内の事情に疎い私が批判めいたことを言うのは烏滸がましいが、習近平は熾烈な権力闘争を乗り切って今日の世界で最も強力な指導者とはなったところまでは良かったと思う。

だが、最近の中国経済の低迷下での株式市場の混乱に際して見せた政治介入では「共産党は本当の資本主義経済には弱い」という馬脚を現してきたのではないかと思わせる。まさか中国経済が不安定化すると世界の景気が変動することを楽しんでいるのではないだろうが、株式市場への介入や為替を規制することが正解ではなかったと知るべきであろう。

経済的なことの他には南沙諸島他での埋め立て工事を強行し(「強行」とはこういう場合に使うものだ)、アメリかにサイバー攻撃を仕掛け、人権問題が首脳会談で議題に上がるのは自明の理だったはず。それくらいはご承知だったはずなのに、共同記者会見他のでの仏頂面は非礼であり、あれが通用すると本気で考えていたのならば、単純な思い上がりではないか。中国は未だそれほど偉くないと自覚すべきだ。

オバマ大統領もオバマ大統領で、あのような結果になるとは読み切っていたはずで、事前に何らかの手を打っておき、せめて記者会見くらいは「目出度し、目出度し」に終わらせられなかったのかと非難したい気がする。尤も、あの習近平の態度からは「アメリカとオバマ大統領何するものぞ」との姿勢を国内外に示す絶好に機会とでも思っていたかと思わせるものがあった。

私はアメリカのあの低迷振りが情けなかった。ただそれだけの何の成果もなかった首脳会談だったのは大いに遺憾だし、予測通りだったのはもっと情けなかった。但し、習近平が「おごる平家は久しからず」になって貰うのは困る。彼が率いる中国が全世界に与える影響は今や大きすぎるところに来ているのだから。

我が国の欧米とドイツ信仰に水を差すかVW

2015-09-28 14:52:58 | コラム
我が国は欧米崇拝など忘れて良い立派な国だ:

この度のVW車の排ガスについての不正はかなりの驚きを持って受け止められたのではないだろうか。私は我が国では誰が言いだしたか知らないが、ヨーロッパ諸国ではドイツは理詰めでキチンとして理路整然たる風土がある国で、英連合王国(UK)で就中イングランドは紳士の国といったような認識が一般的であると思っている。例えば、メルセデスベンツを筆頭にドイツ車に対する信頼感は国産車を上回っていると言える気さえする。

私は事情これあり車の免許を取ったこともなく、当然のこと自動車に関する知識は並以下だと思う。しかしそれであっても、上海などでタクシーを拾って気付いたことはトヨタなどは見当たらずほとんどがVWのSantana(だったか)ばかりだったと解った。それが現地生産かどうかなどは全く関知しなかったが、ドイツはここまで中国に食い込んでいたのかと初めて知った次第だった。中国はドイツを信頼しているのかと疑った。

しかも、当方は外国人の中で長年仕事をしたといっても、事ドイツ人となると1970年代前半にM社のパルプ事業部の全世界の関係者が集う”Division meeting”でドイツ代表者と1週間行動をともにして「何だ、ヨーロッパ人といってもアメリカ人と同じで陽気で騒がしく愉快な外国人に過ぎないではないか」という印象が強かった。UKの人たちに接する機会はそれ以上にあったが「何処が紳士?」と思わせる普通の外国人だった。

回りくどいことを言わずに思った通りのことをいえば、我が国では鎖国の時代が長かった為に妙なとでも言うか不必要な欧米人とその文化・文明に対する信仰乃至は崇拝のようなものが未だに残っており、海外に進出し彼らに負けずに活動すること即ち「勇敢なる世界進出」として評価する傾向が未だに残っている気がしてならない。勿論それ自体は良いことだが、何時まで経っても「彼らが上位で我が国は・・・」的な思考体系は感心しない。

より解りやすくいえば、私の持論は「世界に我が国ほど優れた国はない。知的水準が平気にして高くバラツキもなく、教育も徹底し、労働力の質が世界最高に高く且つ安定し、治安が良く、食べ物が美味く、公共交通網が全国津々浦々に行き渡っており、貧富の格差もなく、人種差別も無しと言えるだろうし、外国人にこれほど親切な国が世界の何処にあるか」であり、このように言って誤りではないと確信している。

事自動車についていえば、我が国は既に如何なる意味でもトヨタを筆頭にしてアメリかを遠く抜き去り、トヨタを追うのが今回問題を起こしたVWが販売台数で勝負を挑んできただけではないか。そのドイツを代表するかの如きVWがキリスト教国でありながら、神をも欺くような不正ソフトを使っていたとは、我が国のドイツ信仰乃至は崇拝か信頼の神話を打ち砕くような出来事ではなかったか。

私はドイツは1995年に僅か一度だけしか旅しただけなので断定的なことは言えないが、カトリックが歴史的にも強大な力を持っていて、その影響力の強さは我が国にいては到底計り知れないものがあること以外は、アメリカと大きな違いがあるとは思えないというのが、偽らざる実感だった。この感想は兎も角、私は我が国民とマスコミはもう好い加減に欧米信仰というか「世界」を有り難がることから離れるべきだと思っている。

遺憾ながら我が国にも先頃のエヤーバッグのタカタのように海外市場で信用を失墜した会社もあるが、私は我が国ではもっとより積極的に「我が国ほど優れた、良い国はない」という自信を全国民が持つような教育と国内向け宣伝広告に励んでも良いのではないかと考えている。今回のVWの過ちを良い機会にして「海外崇拝というか「世界進出」を目標にするような古き良き時代を忘れても良いだろうと言いたい。

日本国民は自信を持って偏向した野党や多くの似非有識者や文化人の自虐的日本国軍事化論に見切りをつけて、自信を持って世界の諸国に向かって優越感を持って対峙してしていく必要があるとすら思っている。妙に謙った根拠なき自信は困るが、私は自分の国に誇りを持つことは必要不可欠だと経験上も信じている。

9月27日 その2 UN(国連)信仰に思う

2015-09-27 17:16:27 | コラム
好い加減にしようよ、国連(UN)信仰:

週間AWACSで最悪且つ最低の事務総長を採り上げておられたのですが、安倍総理はSecurity Council(SC)のPermanent member(PM)入りを目指してドイツその他のPM入りを希望する国と会談されたと報じられております。しかし、ロシアと中国が拒否権(veto power)を持つCouncilのPMになったところで、この度の事務総長が示したような偏向があるUNのSCで重要な地位を占めることが出来たとして、どれほどの意義があるかと疑います。

我が国はもっと大声で潘基文事務総長とUNを非難し、批判しても良いと思います。安倍総理はSCの改革を目指しておられると報じられていますが、私はUNそのものの改革を優先すべき時も来ているような気がします。彼らはシリアで役立たず、ISに対して無力で、潘基文事務総長の意図的としか思えない偏向した暴走を許す無力さです。

なお、ここで全て英語のままとしたのは、私が既に繰り返し指摘してきた「お為ごかしの和訳」による用語を避けたい為です。全て英語にはない言葉が入っています。ここに私は我が国に蔓延る抜きがたく無意味な「国連信仰」を見るのです。何処に「国際」があり、「保障」があり、「常任」があるのでしょうか。しかし、見方を変えれば見事な意訳と言えるでしょう。この意訳の達人は何処の人でしょう。GHQ?それとも所管官庁?

念のために付記しておけば、アルファベットのそれぞれの略語の和訳が、”UN”は「国際連合」(=国連)という戦勝国の連合である事は広く知られているはず。”SC”とは「安全保障理事会」(=安保理>)、”PM”とは「常任理事国」であります。私には恰も映画の英語の題名を訳したような意訳とでも言いたい日本語であり、その語感には余り好感を持てません。

以上、暴論かと危惧する無駄な抵抗であるとは重々承知で、持論である「UN信仰の虚しさ」を申し上げ、和訳に対する意見を述べた次第です。宜しくご理解のほどを。