新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2月28日 その2 トランプ大統領対金正恩委員長会談が決裂

2019-02-28 18:58:37 | コラム
自然の成り行きでは:

報道を聞いていた限りでは、双方が初めて本音でギリギリの要求をぶつけ合ったのですから、合意に達しなかったのは当然でしょう。第1回目は「顔合わせ」で「今後ともお見知り置きを」に終わった形でした。であれば、この2回目でお互いに本心というか本性を現して叩き合えば、合意に達する訳がないとは、外から見ていても当たり前のことだったと思うのです。

私はトランプ大統領の外交不慣れなどを言う前に、誰が話し合っても究極的には交渉が不調に行くだろう事だったと見ております。トランプ氏はコーヘン氏の暴露的証言があって「何もこのサミットの時期に当てることはあるまいに」とこぼしておられましたが、手ぶらで帰るのも辛いことでしょう。また、金正恩氏にしても何らの成果無しですが、このことを国内向けには秘匿するでしょうから、トランプ氏ほどには立場は悪くならないのかも。

何れにせよ、私はトランプ大統領があそこまで懸命に公約を守ろうとした姿勢と、DPRKの実態を衆目に曝すようにされたのはある程度の成果だったのではないかと思うようにしています。しかし、この結果で今後の世界情勢が一層難しくなったと思わざるを得ませんし、トランプ大統領は安倍総理に約束された拉致問題までを掘り下げて金氏に語りかけるところまで行かれなかったと読んでいます。そうであれば、我が国には痛恨だったと思わずにはいられません。

トランプ大統領対金正恩委員長会談

2019-02-28 15:56:59 | コラム
結果待ちだった:


この2回目の会談の結果は予想も予測もしないと言ったので、只管待っていたがどうやらおかいな方向に進んだような報道なのである。間もなくトランプ大統領の単独の記者会見があるというので、その開始を待っている次第。一筋縄ではいかない同士の会談であるだけではなく、トランプ氏側にロシア関連で難しい事情も発生したようだ。ということで本日は雨が降るし低気圧で気分も良くないので、ジッとしている間に一日が終わりそうだ。

第2回トランプ大統領対金正恩委員長会談

2019-02-27 07:51:23 | コラム
予測も期待もせずに結果が出るまで待つ積リ:

いよいよ、本27日の夕刻からトランプ大統領自らがTwitterによる鳴り物を入れてしまった会談がハノイで開始される。最初から逃げ口上を打っておけば「名にし負う“unpredictability”を誇るトランプ大統領のことであるから、乏しい知識から絞り出して何らかの結末の予測を語るなど無意味だと思っている。だが、諸専門家筋の予見では、トランプ氏が既に匂わせておられたように「アメリカ側の何らかの譲歩があるのでは」ともなっているようだ。

また、何名かのアメリカ問題の権威とみられている専門家の中には「何処が落とし所になるのか」という見方も出ていると聞いている。私は経験上から言うのだが、これは不可思議なことだと受け止めている。アメリカ側が外国に出向いて大きく且つ重要な(ビジネス上の)会談に望む場合に、余程のことがない限り(かなり地位が低い権限が限られている者が出てくる場合を除けば)その主張を交渉相手に受け入れさせるのみが使命であり「落とし所を探って妥協しても良し」などと認めれていることなどあり得ないのだった。

それが、この度の第2回目の会談はトランプ大統領が“summit”と言われたように両国の首脳の会談である。その首脳が「落とし所を探り合う」などとは、私にはとても考えられないのである。更に、何らかのアメリカ側の譲歩を引き出したいはずの金正恩委員長が折れて出て、何らかの意味での具体性を持たせたかに見える「完全なる非核化」の初期段階となる提案を見返り無しに提案する可能性は低いという程度は予測できそうだとは考えている。

しかし、我が国が何度となくDPRKと同じ民族である韓国に、過去において条約で取り決めた事柄を政権が変わる度に実質的に(国民感情が許さないなどを根拠にして)破棄するか、無かったことにされてしまった悪い例が何件あったかを考慮すれば、トランプ大統領が朝鮮民族のかかる性癖を十分に配慮された上で折衝して頂きたいものである、仮令2020年の選挙が近くなってきたという条件があってもだ。

私は仮にだが、両首脳が事務方の事前の議題の摺り合わせがあったにもせよ、譲歩するか否かで腹の探り合いになってしまった場合には、かなり興味深い展開になると思う。即ち、アメリカ合衆国に大統領になられたトランプ氏は自社のCEOとは比較にも何にもならない広大且つ強大な権限を得て、自らの考え通りに内政を運営されて、マスコミ等の誰が“unpredictable”などと揶揄しようとも、自らの意思と意向で押し切ってこられた。その手法を外交面で採られても、ここまで言わば無敵に近い進行状況だった。

そこに小国ながら祖父からの3代続いた絶対権限を保持し、最側近や兄と雖も処刑してしまった絶対的存在の金正恩委員長が、アメリカの大統領を相手にして易々と何らかの譲歩をしたと国民に見せようとするのだろうか。それに彼らはこれまでにも度重なる約束不履行の実績がある。譲らない丁々発止も会談になるのか、一部で見込む何らかの譲歩が結末になるのか、両首脳の交渉力と手腕に期待して、矢張り“wait and see”に徹していようと考えている。


野党よ、好い加減にしろ

2019-02-26 10:19:00 | コラム
厚労省の統計問題に拘っている場合か:

私は現時点ほど世界のあらゆる方角で無視は出来ないし、看過すべからざる問題が多い時期はないと思っている。その最中に国会で野党がこの統計不正(なのだそうだ)を連日連夜採り上げては閣僚と厚労省の官僚の揚げ足を取っているのは、誠に情けない失態であると思っている。産経新聞だったかの投書には「我が国民の水準はあの国会議員の程度で、自分もその一人かと思って落胆している」というのがあったが、残念ながら賛同せざるを得なかった。要するに、野党の議員の質は抜群に低いということ。

今、世界で如何なる重大な問題が起きつつあるかなどは考えなくとも解ること。私は野党の連中が全くその諸問題を認識していないだろうとは考えていない。彼らはただ単に優先順位を「安倍内閣を貶めること」に置いているだけだあって、安倍総理以下を貶しておけば最終的には「来たるべき参議院選挙で自民党を敗退させて、憲法改正を阻止する」事だけに重点を置いているだけだと考えるようにしている。

彼ら野党は衆参両院の予算委員会で未だにフランスのルノーに押し切られそうな日産問題はいうに及ばず、ホンダが「Brexitとは関係ない」とは言うがUKの工場を22年で閉鎖と発表したUKのEU離脱の件などは、我が国の企業が何千社とかの国に出ている事情を考える時に、統計問題などはさて措いて「これに対応する政府の方針や如何に」と質問してもおかしくない案件だと思う。

これだけではない。トランプ大統領と金正恩委員長との2度目の会談は明27日に迫っている。だが、彼らは誰一人としてこの件で総理に質問をしたという報道がない。事前のアメリカとDPRKの事務方の打ち合わせの結果で色々な会談の行方が取り沙汰されているし、韓国の報道官は両国間で終戦の件が出るとまで言い出している。我が国はそれでなくとも蚊帳の外だという自虐的な論調がある中にも拘わらず、何故か誰一人として総理の外交方針を問い質そうとはしない。まさか、外交は票にならないとでも言うのか。

アメリカと中国の貿易交渉も着々かどうかは知らないが、実務者間の打ち合わせが進んでいるとの報道だ。この決着次第では我が国に大いなる影響が出ることだろう。野党の姿勢は「我関せず」としか見えない。あの“unpredictable”なトランプ大統領のことだから、締め切りの延期を言い出していたし、良い方向に進んでいるとまで言っている。ここでも決着の仕方次第では、勢いに乗って我が国に向かってFTAだの懸案の自動車の輸出自粛などを持ち出さない保証があるのかと思う。統計問題の何十倍も重たい案件ではないのか。

他にも韓国と如何に対峙するかという難問題もある。私は最早左傾というよりも北傾の極みである文在寅大統領とこれから先に如何に付き合っていくかも、一筋縄ではいかない難問だと思っている。何方が言われた「丁寧な無視」も一法かも知れないが、黙っていては「そら見ろ。我が方が正しいのだ」とでっち上げるのが韓国の手法だ。これ以外にも華為との対処のような問題もあれば、ロシアとの北方領土や平和条約等々の懸案や積み残しの案件など幾らでもあるだろう。

ここまでは敢えて「野党批判」の材料として述べてきたが、政府も与党も余程しっかりと覚悟を決めて国の内外に生じているこれらの諸問題に対処して貰いたいのだ。「桜田大臣に職責を全うして貰いたいなどと言っていて済む局面か」などと言いたくなってしまう。私はこういう時にあって安倍総理にノーベル平和賞への推薦を依頼したとアッサリ喋ってしまうトランプ大統領には・・・と思わせられている。トランプ氏はあのようなことを言うべきではないと思って嘆いている。頼みますよ、安倍さん。


2月25日 その2 普天間基地の移設問題

2019-02-25 16:50:30 | コラム

今回の沖縄の県民投票で思うこと:

それは以前に見たことがあった古い普天間基地の写真。この基地が出来た頃にはその周辺というか付近には誰も住んでいなかった空き地ばかりだったのだ。その写真の解説では「基地が危険だと言い出したのは、その周りに後から移り住んだ連中だ」とあったのだ。

私がこれまでに何度か引き合いに出した似たような実例があった。それは、その昔大手製紙メーカーが東京都の東側に昔からあった製紙工場の敷地を規模縮小で公団に売却したのだった。そこに建設された住宅に移ってきた住民が「製紙工場の煙突から出る排気を公害だ」と訴えて出た結果勝訴して、工場は閉鎖の止むなきに至ったのだ。沖縄の普天間基地が危険な軍用空港だという言いがかりは、この製紙工場の悲しい実例と同じだと考えている次第だ。

この製紙工場の例は環境問題だが、沖縄の基地問題はアメリカと日本の政府が合意したことで全く性質が違う。だが、私には住民は時には勝手なことを言い出すものかと思わせてくれるのだ。