PCR検査待ちの長い行列が:
本27日は採血と採尿の検査日なので、6月26日以来のことで国立国際医療研究センター病院(国立)に出向いた。到着したのは午前8時48分と記録されていた。受付の番号が1202ということは朝から患者が200人しか来ていないことで、極めて少ないと思った。採血室で番号を貰えば59というのも少ないし、既にその番号は「中に入って下さい」と表示されていた。採血と採尿、心電図が全く待ち時間もなく終わったのも、言わば想定内だった。会計でも書類を提出したら「このまま自動支払機にどうぞ」と案内された。6月の時と同様で、患者の数が圧倒的に少ないと分かる。
病院を出てバス停に向かったのだが、私の後ろに並んだ小母様が国立の建物の最も外れになる隙間に大勢並んでいる人たちが歩道にまではみ出している光景を指して「あれがPCR検査待ちの人たちの行列。これほど大勢並んでいるのは初めて見た。今日は何処かで集団感染でもあって、その会社か何かの関連する人たちが並ばせられているのかも知れない」と教えてくれた。ざっと目の子で30人は並んでいるように見えたが「検査はあの建物の裏側にテントがあってそこでやっているのだから、実際にはあの倍くらい並んでいるのかもも知れない」と追加された。
聞けば、その方は既にあの列に並ばれた経験があるそうで、並んでいる間が最も怖かったと回顧された。と言うのは「感染の疑いがあって紹介状を持っている人しか科検査を受けられないのだから、何時ウイルスに感染させられてしまうかも知れない恐怖感があった」と言われた。この方は結局4万円の負担となったそうだが、幾ら定額給付金があっても夫婦で来れば8万円もかかってしまったと言われた。幸いに陰性だったそうだが、心臓のバイパス手術を受けておられるので、細心の注意を払って生活しておられるとか。
誠にご尤も生活態度だと思うと申し上げた。更に、私も負けていられないとばかりに「自分は心筋梗塞に3度も襲われた後で心不全も経験し、BNPの数値が前回は240だったので、ウイルスに感染すれば先ず助からないと、こちらの主治医の医長先生の他に、多くの先生に警告されています」と胸を張ることなく語っておいた次第。妙な話題で盛り上がっているところにバスが来て、毎回のように話しかけられる「バス停会談」は終わった。
確かに新宿区の昨26日までの感染者は1,720と都内の他を圧する第1位で、第2位の世田谷区の831の倍以上という、言うなれば惨状だし、都内からでも都外からでも「危険なところだ」と看做されても仕方があるまいと思う。だが、この数でも6月末時点での人口347,014に対する比率は0.5%なのである。「何だ、1,000人で5人か」と受けとめて甘く見るか「非常に感染者が多い危険な所だから、十分に注意して迂闊に出歩くな」の何れを採るかは人それぞれだろうが、東京都も新宿区も速やかに具体的な対策を講じるべきときではないのか。