新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月30日 その2 ラグビー日本代表の実力

2019-09-30 15:22:46 | コラム
本当は世界の強豪国になりつつあるのでは:

あのアイルランドの試合に勝ったのを見ていて疑ったことは「これは我が方の実力の方が上ではないのか」だった。ここで先ず「実力」という屡々マスコミが好んで使う表現を解説してみようと思う。簡単に言えば「本当の意味で備わっていない実力などは、最初から発揮される訳がない」なのである。即ち、「本当に実力があれば、如何なる場面でも必ず発揮されるもの」なのである。アイルランドは世界のランキングは高かったようだが、あそこまでデイフェンスをしてくると読み切れていなかった辺りに「真の実力不足だったのでは」と思わせてくれた。

今日辺りになって何処かのテレビ局で、解説者に「日本代表のデイフェンスで2人でタックルに行ってアイルランドの突進を止めていた」などと言わせていたが、この点はフットボール出身者は「ダブルテイーム」とのフットボール用語で指摘していたし、彼は「その後で直ぐに立ち上がって」という点にも触れていた。そこまでのデイフェンスのゲームプランが出来ていた点に対しては、コーチ陣たちに「天晴れ」を差し上げても良いかと思う。余程綿密にアイルランドをスカウティングしてあったのかとも推察している。

私はこれまでにラグビーの指導者に会ったことがないので、この業界(はおかしな言い方かな?)にフットボール界と同様なスカウティングの手法が普及しているか否かは知りようがない。フットボールの試合では競合するだろうテイームの係が、大袈裟に言えば数十人もやって来ていてヴィデオを撮るだけではなくフォーメーションの研究をする担当の者がいて、そのテイームのオフェンス・デイフェンス両面のプレーブックまで作ってしまうのだと聞いている。練習ではそれに準じて2軍がそのプレーブックに基づいて1軍の相手をするのだそうだ。

もしも、我が代表がそれと同等乃至はそれに近いスカウティングが出来ていたのであれば、あの勝利を「ジャイアント・キリング」だの「大番狂わせ」だの「金星」と言って、今日30日になって浮かれているテレビ局はとんだ道化者で、代表テイームに「解ってないな」と笑われているのかも知れない。正直に言って、私はあの試合では「どっちが格上かな」とまで思わせられていた。褒めてばかりいるようだが、「勝つ時はこんなものだ」とも言えるのだ。それに、アイルランドはあれほどペナルテイーキックを蹴られる場所での不用意な反則が多過ぎた。油断だったのだろう。

ロシアに圧倒的に勝った時は「相手が弱すぎるのでは」と思っていたが、アイルランドにあのように勝ったのを見れば、これは本当に実力がついてきたのかと思わせられた。それが本当であれば、スコットランドにも勝って見せて欲しい。私は嘗て某関東大学フットボール1部リーグの選手たちの前で「大試合に臨むに当たって、昨日までの練習の時と同じように平常心でグラウンドに降り立ってくれ。チャンスかピンチの時に無意識に選んだフォーメーションが理論的にも最善のものだったというようになる次元まで練習を積み重ねて欲しい」と偉そうに訓示したことがあった。

我が代表には恐らくその域に達していただろうほどの練習量はあると思う。気懸かりな点もある。それは、これまでに多くの例があったことで「マスコミの心なき持て囃し方と褒め過ぎに遭った選手かテイームには、その後にろくでもないことが起きるもの」なのだ。それはどれほど自らを戒めていてもどうしても慢心か思い上がりが心の何処かに生じてしまうということだ。新聞に自分の写真が載ったり、テレビでインタービューされれば、錯覚が起きかねないのが人情だ。

私はあの対アイルランドのような精神状態で試合には入れて、然るべきゲームプランが選手たちに徹底していれば、サモアにもスコットランドにも負けることはないのだろうと思っている。だが、ここから先が勝負の怖いところで、思わぬ怪我人が出てしまうとか、意外な落とし穴が待っていないとは言い切れないのだ。再び言うが、未だ世界の強豪国にはなり切ってはおらず、これから先が成れるか否かを決めるのだ。


2%上がるから

2019-09-30 07:57:39 | コラム
計算違いでは:

テレビでは10月1日から消費税率が10%に引き上げられるのに伴って駆け込み需要というか、小売店に群がって買いまくっている人に動機を尋ねている。多くの場合の答えは「2%も上がるから」だった。私はこれを間違いとまでは決めつけないが、簡単な計算違いと勘違いだと思って聞いている。例えば、本日までは本体価格100円の商品は税込み108円であるが、明日からは110円になるので、上昇率は1.8%に過ぎないのである。値上がり率は100万円の物を買っても1.8%だが、値上がりの金額が大きくはなるだけのことだ。

昨29日には我が家の前にあるイオンの食品専門というスーパーマーケットに行ったが、私の前に並んだ方はバスケット一杯のお買い物で3,000円ほどをクレデイットカード払いされていた。キャッシュレス払いをされるのは未だ早いのじゃないかと思いながら、順番が来るのを待って本体価格149円の6枚切りの食パンを買って帰ってきた。私はこの上昇率を1.8%と認識されて買いに出ておられる方たちが本当のお金持ちなのだろうと思いながら、買い溜めをされていた主婦と思しき方の後ろ姿を見ていた。

9月29日 その2 大久保通りの風景

2019-09-29 17:10:16 | コラム
珍しく英語が聞こえた:

29日の午前中に、日曜日の人出でごった返している大久保通りに買い物に出掛けた。すると、目の前から複数の男性の英語が聞こえて来るので、珍しいこともあるものだと思えば、数人のがたいの良い者たちがトローリーケースを引き摺って新大久保駅の方に向かっているのだった。そこで、よく観察してみれば何名かが“Canterbury of New Zealand”(例の大文字のCが三つ並んだロゴマークだ)のTシャツを着ていた。しかも出てきたホテルは今では希少価値が出てきたビジネスホテルのような小さなもの。ホテル不足とは聞いていたが、こんな所にまできて泊まるのか寧ろ感心していた。

そこで彼らはラグビーW杯の応援団(サッカーのフーリガンなんて言葉をつい思い出してしまった)だろうとは見当がついたが、英語を話している限りではニュージーランド、オーストラリア、スコットランドかまたはアイルランド辺りかなと考えていた。ではあっても、不思議なのは未だ予選リーグも終わっていない時点で帰国はしないだろうから、次の試合の開催地に向かって移動するところかなとも思っていた。経験上言えるのだが、あの英語はアメリカ人のものではない。あの小さなホテルに彼らの巨体に合うベッドがあったのかなどと余計なことまで考えてしまった。

次に出会ったのが目下方々で見かける“Uber Eats”の自転車だった。僅かな間に3台もすれ違ったし、そのうちの1人は初めて見る女性だった。スマートフォンに一切関心がない当方には良く解らないが、あのサービスはその文明の利器のアプリとやらでしか使えないと認識している。それにしても、あれほど方々で見かけるということは、お気に入りの店から取り寄せている家庭か若者か知らないが、増えていることなのだろう。余計なお世話だろうが、そういう場合の税率は明後日からはどうなるのかななどと考えていた。

何れにせよ、現代は益々スマートフォンの包囲網が拡大される一方で、そう遠からぬ将来に我々で悪ければ私のようなアナログ世代はICT化の恩恵に浴することがほとんど不可能になって行き、不便な生活を強いられる時代に直面するのは必定だと思っている。タクシーでも「アプリで呼べる」とのステイッカー(英語の講釈だが、言語はstickerでこれをステッカーとはいわない)を貼っているのが多い。これもスマートフォンの領域でのことらしい。尤も、今やそんなことまでしてタクシーを呼ぶ生活ではないがね。

先日も日本大学のT教授が「もうこの街の異常さにも馴れました。でもここを異常と感じなくなった自分が怖いです」と言われたが、ここに住んで早くも31年となった私は異常さを何とも思わなくなっている。前後から何処の国かも判別できな言葉が聞こえてきても何とも感じなくなった。近頃は中国人も勿論多いがバングラデシュ人が明らかに増えている。イスラム教徒ではないがネパール人も増加傾向にある。以前から何度も触れたが、彼らは道の真ん中に群がって語り合っているし、あの暗い表情には未だに好感が持てない。トランプ大統領がイスラム教国からの入国を禁じられたのが解るような気もするのだ。


我が国のサッカー界に反省を求めたい

2019-09-29 08:07:20 | コラム
サッカー界はあのラグビー代表の勝利に学ぶべきだ:

フットボール界でXリーグのテイームの元助監督とオフェンスコーチを務めたものが28日夜の対アイルランド戦の勝利を以下のように分析していた。

「試合を通じて当り負けないフィジカルトレーニングの賜物だと思います。ダブルチームでタックルする。すぐ起きる。日本人らしい反復動作の正確性です。」

私はもう一言加えて「エデイー・ジョーンズ前ヘッドコーチの頃に猛練習で鍛え上げられた体幹の強さと強靱な身体能力が、当たり負けだけではなく当たられ負けもしない次元に達していた」とも言いたいのだ。彼らの身体能力は私が懸念したアイルランドの当たりに負けない段階にあったのだった。

それにつけても残念に思うことは「我がサッカーの全日本代表の体幹と身体能力は未だ未だラグビー代表たちが到達した次元にはほど遠いところに止まっているのではないか」なのである。私は20年以上前からフットボールのXリーグのトレーナーたちから「サッカー界は何か勘違いしているようで、しなやかな体つきを尊重し十分な基本的に身体能力を鍛え上げる訓練をしてない」と聞かされて、その面を鍛え上げるべきだと指摘していた。それが欧州や南アメリカの強豪たちに当たり負けしない体力を整える基本的な訓練であるという意味だ。

後難を恐れずに言えば、我がサッカーの全日本代表は偶にヨーロッパや南アメリカの選手たちに当たられて倒れないと「欧州に行って鍛えられてきた賜物だ」などと見当違いのことを言って褒める解説者がいるのだから話にならない。森保監督は南野、堂安、中島翔哉等を抜擢して新戦力を整えはしたが、私の目には彼らがラグビーの代表のような次元にはとても到達していないとみている。森保監督は世代交代を図るのも結構だが、ラグビー界のような辛い練習を強いても体幹と身体能力の強化を図るべきではないか。

先日も指摘したことで、前法政大学のフットボール部監督の安田氏は「サッカー界にもラグビー界並みの体幹と体格を備えた選手を養成しようと、FCイワキを創設された」というではないか。基本的な身体能力のトレーニングを重要視しているフットボール界の監督らしい着眼点ではないか。私が見る問題点は「サッカー協会の田嶋会長や森保監督があのラグビー代表の勝利をどのように評価し、学ぼうしたか」である。ここまで来ると、話は上記の元Xリーグの助監督の分析に戻っていくのだ。

マスコミもラグビーの歴史的とも言える勝利を賞賛するのも勿論結構だが、サッカー界には厳しい目を向けてやってほしいものだと考えているというか、寧ろ「これを機会に真剣に身体能力の向上を図るトレーニングに励むべきだ」と論じて貰いたいのだ。


9月28日 その2 「閃き」が当たった

2019-09-28 19:24:38 | コラム
W杯ラグビーで日本はアイルランドに勝った:

ヘッドコーチも選手たちもつい先日まで世界のランキングで第1位だった「アイルランドに勝つ」と自信ありげに言っていたので、本当にそうなるかどうかを楽しみに見ることにした。しかも、試合開始前の画面からあふれ出ていた雰囲気からの閃きは「日本代表の勝ち」と出ていた。しかも、アイルランドはエースだというセクストンだったかを体調不備で出さないというのでは、尚更その閃きが当たりそうな感が濃厚になって行った。

いきなりトライを2本取られたが(1本はゴールキック成功)、私は「これでも少なくとも負けはない」と確信するようになって行った。先日は「アイルランドのあの体格を有効に使っての突進を続けて攻められては、我が方の体力が消耗するのでは」との懸念を表明しておいた。アイルランドもその戦法で向かってきたが、案外に我が方の外国人選手たちを活かしたデイフェンスには効果を発揮せず、それに加えて無用なハイパンというかキック多用する攻め方が効果を発揮しなかったし、バックス間の綺麗なパスの展開もなく徒に相手に攻撃権を渡してしまうだけの結果に終わった。

それだけに止まらず、アイルランドは球扱いが意外に粗雑で落球が多く、チャンスを逃すし、ターンノーバーを繰り返していたのも敗因の一つだと思うのだ。日本のデイフェンスみあれほどキック多用のオフェンスが通用しないことくらいは、事前にスカウティングが出来ていなかったのかとすら疑わせてくれた。「たられば話」は無用かも知れないが、スタンドオフの田村がペナルテイーキックを2本失敗していなかったら25対12で我が方の楽勝に終わっていたかも知れないほど、アイルランドの戦法というかゲームプランは粗雑だったと思う。いや、その批判の前に我が代表の健闘を称えるべきかと思う。

このW杯では諸外国の強豪は意外に思わせられたほどキックを多用して(むざむざと)相手に攻撃権を与えているように思えてならなかった。それ以外にも疑わしいと思わせられた現象に、本日のアイルランドの単調な攻め口を見るにつけても、彼らはどれほど綿密にスカウティングをしているのかと疑いたくなった。それとも、彼らはアメリかではあれだけ発達しているヴィデオその他の機器をフルに活用するスカウティングの手法を確立させていないのかなと思ってしまった。

残る強敵はスコットランドだと思うが、このまま順調にいけば予選リーグを勝ち上がっていくのは当然のような気がする本日の勝ち方だった。本日のように堅固なデイフェンスも良いが、もう一段決定力を上げれば、もっと良くなると見た。例えば、松島をFBに下げて福岡を使ったようなオフェンスも良いかなと思っている。兎に角、アイルランドを負かしたのも「天晴れ」だったが、「閃き」が当たったのも気分が良かった。何処かで「ラグビーには番狂わせはない」と言った解説者がいた記憶があるが。