ザ・ディマンド 爆発的ヒットを生む需要創出術 | |
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日本経済新聞出版社 |
キンドルが世界的なヒットになった背景のジェフ・ベゾスの思考の原点。
それは、徹底した顧客志向にある。
「うちには二日で本が届くと喜んでくれる顧客が何百人もいる。それが二分で届くとなると、どうなるんだろう?」
(126㌻より)
ベゾスは、「なにをなすべきか決断できないような極めて困難な問題に直面した時には必ず、『顧客に取ってよりよいことはなにか』という単刀直入な問題に転換してみる」(125㌻より)
ベゾスのキンドル開発への情熱へとつながった思考の核はそういった徹底した顧客志向のゆえなのだろう。
本書で開設しているディマンド(需要)を生み出すものとして、
「イノベーションとディマンドをつなぐ道は、セレンディピティ(他のものを探している時に偶然すばらしい幸運にめぐりあう才能)、運、洞察力、粘り強さ、数々の偶然、最終的な発見やディマンドのカギとなるバックストーリー要素の配置も含めた、見た目には、無関係な事柄などに左右され、紆余曲折を巡る」(121㌻)とある。
顧客の事を不断に考え、顧客の不を解消しつづけるという姿勢と、
ユーザーの使いやすいインターフェースなど様々な要素がからみあい、
新しい爆発的なディマンドが生まれるということだろう。