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chap1 営業とマーケティングをリンクさせ顧客の問題に応える
営業にマーケティングの考え方を導入する
顧客を維持してこそ、つまりその維持が継続してこそ、企業の持続的発展が望めるのである。だから、企業は顧客に期待を抱かせるだけでは不十分であり、それに応え続けなければならない。12
我が社がこうした期待に応えることが出来、さらにその充足を持続することが出来ると顧客に呼びかけ、約束しなければならない。それをするのがマーケティングである。13
消費者から生活者への変化は「誰でも良い人」に飽き足らなくなった人々が、それぞれに「誰かである人」として遇されることを求めるようになったことに他ならない。21
「私がハーバードビジネススクールで学んだ最初の言葉を思い出す。それは、マーケティングやセールスとは『売ること』ではなく、市場や顧客からしっかりと『宿題』を頂きつづけることだと言うことである。確かに成長し成功し続けている営業活動に目を向けると、宿題を頂くことに熱心で、『テーマ』を鮮明にしていくことに熱心にアクティブに動いているように想う」村田昭治 教授 29
営業とは相手先の抱えている問題についての解決策を提案する中にマーケティング機会を求めていくことである。30
営業マンは製品を売り込むためのテクニックを身につけることによって売りの専門家を嗜好するのではなく、自らが担当する業界の現状や確たる見通しの基に、相手先に取っての問題解決に貢献しうる専門家になるように努力しなければならない。31
戦略的優位を長く保つための第一歩は「顧客に執着する」ことである。
「我々が熟考の末、考えだした言葉は、『におい』だった。あなたの会社には顧客の『におい』があるだろうか。顧客の声を『歩き回る』ことによって直接に聞いているだろうか。聞いた問題に取り組んでいるだろうか。素朴な声を聞いているだろうか。あなたの会社はセールスマンを大事にしているだろうか。たとえ彼らが、あなたにとっては顧客の気まぐれにしか想えないものに振り回されて、あなたの会社の資源を使いすぎ、そのためにあなたが神経をすり減らすようなことがあっても、その気持に変わりはないだろうか。」(大前研一 エクセレントリーダー)